明日のためのレッスンノート(vol.16)
こんにちは!コントラバス奏者の井口信之輔です。
吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って毎週更新している『明日のためのレッスンノート』
昨年の10月から毎週更新を続けてきて、今回で第14回目となりました。
今週も、引き続きコントラバスの運指表に基づいた12のポジションを解説していきます。
前回のレッスンノートで解説した第2ポジションはマスターできましたか?
第2ポジションをマスターすると、G線を除く各弦には開放弦と同じ音が含まれていることに気づくでしょう。
- G線の開放弦の音(ソ)→D線の第2ポジションのソ
- D線の開放弦の音(レ)→A線の第2ポジションのレ
- A線の開放弦の音(ラ)→E線の第2ポジションのラ
となっており、開放弦を使った場合と弦を押さえた場合では音色にも違いがあることにも気づいたと思います。
前回のレッスンノートでもお話ししたように、ヴィヴラートをかけて演奏するためにも知っておきたい知識なので、しっかりと身につけて、音楽表現の幅を広げていってください。
明日のためのレッスンノートでは、毎週ポジションを1つずつクリアしていくことを目標とし、全部で12のポジションをマスターしていきます。
今週は、また音の階段をひとつ登って新しいポジションへと進みます。
ポジションを順に覚え、知識として頭に入れ、練習を重ねて身につけ、より良いバスを弾けるようになってくださいね。
それでは!2018年も、ちょっと良い明日に向けて、レッスンノートを開いていきましょう!
コントラバスの12のポジション〜第2と第3の中間ポジションとは?
コントラバスの運指表に基づいた12のポジション。
今回マスターするポジションは名前がちょっと変わっており
第2と第3の中間ポジション
と呼ばれています。
教則本にっては「ⅡとⅢの間の中間ポジション」など違った表記もされていますが、考え方は同じで、第2ポジションと第3ポジションの間にあるポジションのことです。
第2ポジションで出てきた開放弦と同じ音がここでも登場し、第2と第3の中間ポジションの2の指(中指)で押さえる音は開放弦と同じ音になります。
まずは、ポジションの音列を覚えていきましょう。
- G線(ソ)…→シ(ド♭)→ド(シ♯)→レ♭(ド♯)
- D線(レ)…ソ♭(ファ♯)→ソ(ファx)→ラ♭(ソ♯)
- A線(ラ)…レ♭(ド♯)→レ(ドx)→ミ♭(レ♯)
- E線(ミ)…ラ♭(ソ♯)→ラ(ソx)→シ♭(ラ♯)
※ xはダブルシャープとしています。
再び登場!各弦に隠された開放弦と同じ音
第2と第3の中間ポジションを弾いていると、再び開放弦と同じ音が登場します。
G線を除いた、各弦の開放弦で出せる音が含まれており、第2ポジションでは4の指(小指)で押さえていた場所を、今度は2の指(中指)で押さえることになります。
- G線の開放弦の音(ソ)→D線の第2ポジションのソ
- D線の開放弦の音(レ)→A線の第2ポジションのレ
- A線の開放弦の音(ラ)→E線の第2ポジションのラ
ポジションが一つ進んだので、それぞれ2の指で押さえる音です。
押さえるのが辛かったE線とはここでしばらくお別れ?
ポジションが進んでくると、E線の「ラ」や「シ♭」の音も覚えてきますが、これらの音はA線のハーフポジションをはじめとしたポジションで押さえた方が弾きやすく、鳴らしやすいためE線はあまり使わなくなってきます。
もちろん、時と場合によりますが一つの考え方として、E線のAより先はあまり使わないと覚えておいても良いでしょう。
あまり使わなくはなりますが、音の並びを知っておいて損はありません。
『明日のためのレッスンノート』では以降も E線の音の並びも書いていくので覚えておいてください。
おわりに
『明日のためのレッスンノート』今週は、コントラバスの運指表に基づいた12のポジションより「第2と第3の中間ポジション」の解説をしてきました。
毎週ポジションを一つずつ覚えていっていますが、ポジションが一つ進み、次の第3ポジションをマスターすると、とあるチューニング方法を覚えることができます。
これは、実際にオーケストラや吹奏楽の練習で大いに役に立つのでぜひ覚えていきましょう。
次回『明日のためのレッスンノート』は第3ポジションの解説をしていきます。
ポジションの解説が続きますが、一つ一つ確実に身につけていってくださいね。
それでは、また来週!