きちんと基礎を身につけて、欲しいところでバッチリ決めよう!吹奏楽のコントラバスに対して思うこと。

連日のように指導校からコンクールの結果報告メールが届いてドキドキしています。

今年はコントラバスセクションのレッスンの他、合奏指導に関わらせていただく学校も多く、合宿やホール練習では1日合奏に参加して各セクションにアドバイスをする機会がありました。

そんな中で多く受けたのが「コントラバスは聴こえてますか?」という質問。

改めて感じたのは、きちんと基礎を身につけた上で弾けばバッチリ聴こえるということ。

ある程度バンドが大きな音になるとコントラバス単体の音は聴こえなくなってしまいますが、楽曲の中でコントラバスの響きが欲しい!と思ったところでは、しっかりと聴こえています。

とくに感じたのは、音楽室のような狭い空間ではなくホールや合宿所のリハーサル室のような広い空間に行くと、しっかりとコントラバスの音が聴こえてくるなと感じました。

木管楽器のアンサンブルにコントラバスを入れてみた

合奏を聴いていたとき、人数の関係で各パートが足りない楽器を補って演奏している部分があったので、さりげなく弦の響きを入れたら効果的かな?と思いコントラバスを加える提案をしてみました。

各楽器が足りないパートを補いながら演奏した木管楽器のアンサンブル。

コントラバスを入れることによって、弦の響きに包まれて温かみのあるサウンドになりました。

これは、基礎がしっかりと身についているからこそ提案できること。

木管楽器とコントラバスって相性いいんですよね。

バンドの中で、いつも少しだけ大きく弾いてみる

ホール練習での出来事。

コントラバスに弦を指で弾(はじ)くピッチカートの指示がありました。

低音域は音がこもりやすい傾向にあるので、ちょっと輪郭をはっきり、少しだけ大きくmfくらいの音量で弾いてみることを提案してみました。

これも基礎が身についた上でこそ提案できることですが、弾いた音色や音のスピード、音の方向性が他の楽器と見事にマッチすると、客席にしっかりと音が届いてきました。

この響き、やっぱり弦楽器にしか出せない音だと思います。

弓の動き、見られてるぜ!

ある学校で課題曲のマーチを練習していたとき、低音セクションの頭打ちの音形が揃わないことがありました。

そうしたときに、コントラバスの弓の使い方からテンポをキャッチしてみるように提案したらピタリと揃いました。

これも、きちんと基礎を身につけた上でボウイングを決めて弾いていることが絶対ですが、吹奏楽の中で視覚的にテンポをキャッチできる数少ない楽器の一つ、それがコントラバスです。

もちろん、コントラバス奏者も管楽器の息づかいを気にしていかなければならないと思います。

課題曲3「吹奏楽のためのワルツ」のpizzが最高すぎる

今年の課題曲3はワルツでしたね。

思えば吹奏楽でワルツを演奏する機会って少ないと思うので、まずはいろいろなワルツを聴いたり、映像に触れていくことが大切なのかなと思った曲。

この曲ではコントラバスのピッチカートが大活躍しますね。

コンクールでホールを包み込むピッチカートを聴いたときは幸せな気持ちになりました。

チューバ任せた!俺たちはここで決める

はじめに書いたように、吹奏楽においてある程度の音量になってしまえばコントラバス単体の音は聴こえなくなってしまうと考えていますが、それでオッケーだと思います。

もちろん頑張って弾きますが、仲間に身を委ねることも大切。

コントラバスは、欲しいところでバッチリ決める。

これが大事だってこと、今年の夏のレッスンを通して改めて感じました。

お互いの得意な部分を生かす、分業ですね。

おわりに

今年は合奏、ホール練習、合宿に参加しいろいろな環境で吹奏楽の音を聴く機会があり、改めてコントラバスがどう聴こえるのかを肌で感じる良い機会となりました。

吹奏楽におけるコントラバス、きちんと基礎を身につけた上で弾けばバッチリ聴こえる。

そのためにも、まずはこの3つを覚える。

  • 右手のボウイング(自分で弓付けできるように)
  • 左手の弦を押さえるフォーム
  • 運指表に基づいた12のポジション

そして、きちんとメンテナンスがされた楽器があること、情報だけでなく実際に演奏会に足を運んでホールで生の音や響きを体験することも大切です。

今年の夏、改めて吹奏楽のコントラバスの役割を肌で感じ学ぶことができたような気がしました。

きちんと基礎を身につけて、欲しいところでバッチリ決める。

これが、吹奏楽でコントラバスを弾く上で大切なことなのかもしれません。

僕もまだまだ発信しながら勉強中ですが、一緒に頑張っていきましょう!

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。