明日のためのレッスンノート

「ポジション名と音名」をセットで覚えていこう!コントラバスの運指表に基づいた12のポジションの解説

明日のためのレッスンノート(vol.9)

吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って更新している『明日のためのレッスンノート』先週は、コントラバスの音程の取り方とポジション移動のコツをテーマに話を進めてきました。

今週は、またひとつ次のステップへ進み『コントラバスの運指表に基づいた、12のポジション』の解説へと入っていきます。

各ポジションを覚えたら、全調スケールもよりスムーズに弾けるようになり、合奏している曲で音がうまく取れないという感じる箇所も減ってくるでしょう。

吹奏楽作品で書かれている音域のほとんども、この12通りのポジションの範囲にあります。

まずはポジション全体を見渡して、それから一つずつ覚えていこう。

ポジションのひとつ覚えるたびに、自分のレベルが上がるぞ!

コントラバスのポジションを覚えるための「たったひとつのコツ」

コントラバスのポジションを覚えるコツは「ポジション名と音名をセットで覚えること」です。

  • ポジション…左手を構える位置のこと。12通りのポジションがある。
  • 音名…音の名前(ド、レ、ミ)

この2つをセットで覚え「第◯ポジションの◯の音」と頭に入れて演奏することを目標にしよう。

コントラバスの運指表

この楽譜をプリントしたい人はこちら!

各ポジションの呼び方

コントラバスの運指表を見てみると、各ポジションに名前が付いています。

  1. ハーフポジション(すべての基礎!覚えたらB-durが弾ける)
  2. 第1ポジション(ファーストポジションとも言う)
  3. 第2ポジション
  4. 第2と第3の中間ポジション
  5. 第3ポジション(少しづつ弦を押さえるのが楽になる)
  6. 第3と第4の中間ポジション
  7. 第4ポジション
  8. 第5ポジション
  9. 第5と第6の中間ポジション
  10. 第6ポジション(弦を押さえる手の形が変わり、はじめて3の指が出てくる
  11. 第6と第7の中間ポジション
  12. 第7ポジション(吹奏楽の曲で使う音域はだいたいここまで)

すべての基本となる「ハーフポジション」からはじまり「第7ポジション」まで全部で12通りのポジションがあることがわかりましたね。

初心者はシールで目印をつけてみよう!

各ポジションの名前を覚えても、コントラバスの指板にはポジション名も音名もついていません。

なので、慣れてくるまでは各ポジションにシールを貼って目印をつけると良いでしょう。

チューナーを使って開放弦を合わせ、正しい音程の場所に印をつけていきます。

初心者で、まだ十分に弦を押さえられないときは先輩に手伝ってもらうとよいですね。

僕も写真にある☆シールをA線のB、C、G線のオクターヴ上のGと3箇所に付けています。

100円ショップの丸いシールか、ちょっと可愛く☆シールがおすすめ。

ガムテープはダメ、ゼッタイ

レッスンへ行くと、ポジションの目印をガムテープを使っている楽器を見かけたことがありますが、剥がしたときに楽器がベタベタになってしまうので注意しよう。

また、芯の硬いシャーペンで線を引いても楽器に傷がついてしまうので気をつけて下さい。

印を書くなら4Bなど芯が柔らかく濃い鉛筆が良し。

おわりに

明日のためのレッスンノート、今週は『コントラバスの運指表に基づいた12のポジション』の話をしてきました。

今週はポジション全体を見渡して、次回から毎週一つずつポジションを取り上げ音を出しながら覚えていきましょう。

ポジションを覚えるコツは、ポジション名と音名をセットで覚えること。

もし、誰かピアノやハーモニーディレクターで音を出してくれる人がいたら、各ポジションの音を弾いてもらってコントラバスと合わせてみよう。

一人で練習するときはチューナーもうまく活用していこう!

最後に割とどうでもよい話ですが、コントラバスの運指表に基づいた、12のポジションを同時に鳴らしてみるとRPGのラスボスが降臨したような雰囲気になります。

それではまた!


LINE@で運営しているコントラバス研究室『BASS ROOM』に併設されたカフェをイメージして、日々の練習風景を切り取って発信するインスタグラムをはじめました。

コントラバスの教則本、曲の練習方法などを日常の風景として切り取っています。

良かったら、遊びに来てくださいね。

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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