後輩指導の役に立つ!はじめて楽器を教えるときに知っておきたい4つのノウハウ。

明日のためのレッスンノート(vol.27)

吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って毎週更新している「明日のためのレッスンノート」今週は、はじめての後輩指導をテーマに楽器を教えるコツについて、お話ししていきます。

この時期のレッスンでは「自分が後輩に教えられるか不安です」という声を耳にします。

レッスンノートを読んでくれている人の中には、来月になったらはじめて先輩になるという人もいるでしょう。

「楽器を教える」ということは、経験を重ねていくことが大切なのです。

はじめから上手く教えられる人はいません。

もし、不安に思っている人がいたら、今週のレッスンノートに書いてあることを読んで、試してみてください。

楽器を教えるコツは「通信販売」で学ぼう!

みなさんは、通信販売の番組を見たことがありますか?

健康食品や生活用品などなど、あったら嬉しい商品をテレビであれこれ紹介していく番組です。

司会者が、心地よいテンポの巧みな話術でしゃべり倒し、実演をしながら紹介する商品ならではの魅力を伝えていきます。

「トーク」と「実演」で巧みに商品の良さを伝え消費者の購買意欲を掻き立てる。

この番組を見ていると、なんか欲しくなりませんか?

僕は、この「トーク」と「実演」が楽器を教えるコツに繋がると考えています。

「トーク」のコツは「なぜそうなのか?」に伝えること

楽器を教えるコツを「トーク」と「実演」と分けると「トーク」のコツは現状をそのまま伝えるのではなく「なぜそうなのか?」まで落とし込んで伝えること。

目の前で起きた事実に対して、具体的に◯◯と伝えていきます。

  • 弓先が下がってしまう→なぜ?
  • 楽器を構えるとグラグラとして不安定→なぜ?

常に、事実に対して「なぜ?」と疑問をもって、自分の中でその疑問に対する答えを考えておくと良いと思います。

「実演」のコツは「自信を持って」

教える立場になったら、たとえ経験が少なくても自信を持って物事を伝えます。

まずはお手本!自信を持って先輩がお手本を見せてあげてください。

弓の持ち方、楽器の構え方、弦を押さえる左手のフォームなどなど、まずは教える側が「こう!」と最終的な状態、つまりゴールを見せる。

そして、見せたゴールにたどり着くまでの過程を伝えていってみてください。

はじめに一から組み立ててゴールを目指すより、先に完成系を見せた上で一から組み立てたほうがゴールをイメージしやすいです。

さぁ、やってみよう!

「トーク」と「実演」を組み合わせて教える内容を伝え終わったら、実際にトライしてもらいましょう。

最初は上手くいかなくてもOK。

僕らにとって当たり前にできることも、はじめて楽器を手にする人にとっては難しいもの。

すぐに口出しをせず、見守ってください。

できたら褒める!良いところを見つけてどんどん伸ばそう

楽器を教えるときに何より大切なことは「褒める」こと。

ダメを出すのはいくらでもできます。

相手の良いところを見つけられるということは、それだけで才能です。

そして、きっとほとんどの人がこの「才能」を持っているはず。

自分なりに、相手の良いところを見つけて「◯◯が良かった!」と伝えてみてください。

もし、改善点があれば僕はなるべく疑問系で提案をするようにしています。

後輩指導に役に立つ4つのノウハウ

言葉で説明するだけでなく、実演をすることを忘れない。

音楽は一生勉強、僕もまだまだ勉強中だし去年と今では教えている内容も違います。

だからレッスンノートを読んでくれているあなたも「自分が!?」と思わず、自信を持って思い切って実演です。

言葉で伝え、お手本を実演、そして後輩がトライ!

まとめましょう。

  1. これから何をやるかを伝え、先輩がお手本を見せる
  2. 「なぜ、こうなのか」を自分の口で伝え聞かせる
  3. 後輩にトライしてもらう(やってみよう!できるかな?)
  4. できたら褒める(そこ超いいじゃん!ここはもう少し◯◯したらどう?)

これが、教えるコツだと僕は考えます。

おわりに

「明日のためのレッスンノート」今週は、はじめての後輩指導をテーマに楽器を教えるコツについて、お話ししていきました。

もし、来月から学年が上がって後輩に楽器を教えることになるけど、どこか「不安」を感じる人がいたら、役に立ててください。

そして、もし「初心者の気持ちがわからない」と感じてしまったときは、楽器を左右反対に構えてみてください。

この頭で理解できていても身体で上手く楽器を支えられない、弓が持てないといった状態は、初心者の頃の感覚に近いんじゃないかと考えています。

(おまけ)先輩と呼ばれてたときに考えてたこと

そして、最後に話が脱線しますが僕が、中学・高校・大学と自分が先輩と呼ばれる立場になったときに考えていたことを書いてみます。

  • 後輩とは最低限の礼儀があった上で冗談を言い合えるくらいの関係がいい
  • 自分が先輩にされた嫌なことは後輩にしない
  • 厳しくされたからって厳しくする必要はない
  • 価値観の合わない、必要ないと思った伝統は自分の代で崩す
  • できないときは後輩を頼る

そんなことを考えてました。

さて、明日のためのレッスンノートは今月で終わりとなります。

来週も完全オリジナルで書いていきたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

定期演奏会シーズンの皆さん、練習頑張ってください。

それでは、また!


まだ、開催は未定ですが昨年の春に企画した「中高生のためのコントラバス・ワークショップ vol.2」を計画しています。

Twitterでのアンケート、興味のある方はぜひご協力ください。

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。