ありがとうジャム歓!トークセッション「音楽を学び、仕事をする」に登壇して話した内容まとめ。

5月11日(土曜日)、国立オリンピック記念青少年総合センターにて開催された『首都圏音楽大学合同新入生歓迎会』のトークセッションに登壇してきました。

「音楽を学び、仕事をする」というテーマで音楽を仕事にしている人たちがインタビュー形式のトークをする企画で、音楽の世界にいろいろなポジションから関わるスペシャリスト達が口にする言葉はとても刺激的でした。

登壇者は下記の4人

  • Piascore株式会社代表取締役 小池宏幸さん
  • RENEW株式会社CEO 白鳥さゆりさん
  • 東海大学付属高輪台高校吹奏楽部顧問・音楽監督 畠田貴生さん
  • ブラス・エクシード・トウキョウ コントラバス奏者、吹奏楽指導者 井口信之輔

そして圧倒的な存在感とMCで場を盛り上げてくれた、イケメンすぎる佐野幹仁さん。

事前打ち合わせの雑談トークも動画で公開してしまいたいくらい濃い内容のもので、僕は打ち合わせの時点で他のメンバーの筋の通った話に圧倒されてしまいました。

あっという間に時間が過ぎた、トークセッション本番。

終演後も多くの方からトークセッション良かった!と声をかけていただいたので、記憶が上書き保存される前に、僕が話したことをまとめようと思います。

トークテーマ(1)音楽との関わり方

第1発目の質問はこれでした。

皆さんにとって、音楽とはなんですか?

ふと考えたときに、まっ先に出てきた答えが

「自分を表現する一つの手段」でした。

音楽は自分を表現する一つの手段

冒頭にお話した通り、僕は幼少期から成人するくらいまで、徐々に症状は落ち着いていきますが「吃音(きつおん・どもり)」があり、日常会話は問題ないものの、改まった場所で話をするのが苦手でした。

特に「あ行」と「は行」が苦手で、小学生の頃の自己紹介で名前がなかなか出てこなかったり、静かな場所で一人ずつ名前を呼ばれて返事をするときに「はい!」と言えずに周りが不思議な顔をするような経験がありました。

そんな中、運動部から文化部(オーケストラ部)へ移り、そこで出会ったコントラバスにハマっていくわけですが、そのときに感じたのが「言葉につかえても、楽器は何一つ不自由なく自分が伝えたいことを伝えられる」ということ。

吃音が全く分からなくなった今も、中学生の頃に感じたこの気持ちは変わりません。

僕は「克服」という言葉を使っていますが、大学を卒業して指導の仕事に関わりたいと思ったとき、相手のペースで話すことに慣れる必要があると思いました。

そこで、ドトールコーヒーでアルバイトを始めます。

レジに立てば、自分のテンポでなく相手のテンポで会話を進めていくので良い訓練になります。

30手前になって、ようやく自分のコンプレックスを晒け出せるようになったので、これからは学校現場に関わる音楽家として「吃音」についての理解も発信もしてこうと考えています。

喋り方については、大学を卒業してからたくさん研究しました。

まだ、つい早口になってしまいますが、昨日のような舞台でのトーク初めてだったので、僕にとっても挑戦でした。

トークテーマ(2)音楽家が「仕事の作る」ために大切なもの

確か、次の質問がこれだった気がします。

記憶が上書き保存されるのが早いですね、覚えてる範囲で書いていきます。

僕はゼロからイチを生み出す作り方でなく、誰かから依頼をいただくイメージで書いています。


質問:仕事を得るために「飲み会へ行け!」と言われることについて

飲み会で人脈をつくり仕事を得る。

僕もそう教わりましたし、お酒はあまり飲めないけど飲み会の出席率はかなり良いです。

で、飲み会でバンバン名刺交換とかもやってました。

でも、これだけやってもあまり意味がないと思っていて、一つ足りないものがります。

それは「プレゼン力」で、自分が何者であるかを相手に伝える必要性です。


「今何やってるの?」から話題を広げよう

いろいろな場面で耳にする「今、何やってるの?」とか「どんな活動してるの?」って問いに対する返答ってめっちゃ大切です。

僕は、これまで「えっと、オケとかブラスとか、あとレッスンしたり?あ、音楽教室でなくて部活レッスンです。あとは、たまにバイトしながら…そうですね、そんな感じで細々やってます。機会があったら、ぜひ使ってください。笑」みたいなことを言ってたんですが、これだと自分がにをやってるのか全くわからないですよね。

隣の芝生はいつも青いし、つい遠慮してしまいがちですが、自分のやってることを堂々と口にするってとっても大切。


「プレゼン力」の磨き方

これはラジオか何かを聞き流していたときに耳にした言葉です。

「神社でプレゼンをする」

なるほど!と思い、早速始めました。

神社へ行き、お参りをせずに手を合わせ自分をプレゼンする。

1分間スピーチのようなものです。

コントラバス奏者の井口信之輔です。

心の中でつぶやく「今、何をされているんですか?」

こちらの名刺に書いているように「吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って」というテーマで、コントラバス奏者、吹奏楽指導者として活動しています。

コントラバス奏者としては、クラシック音楽を軸にオーケストラや吹奏楽での演奏が中心で、最近では20世紀初頭に流行したサロンオーケストラスタイル(6〜8人編成の小さなオーケストラ)の編成で、芸術鑑賞会や児童館での公演に参加しています。

吹奏楽指導者としては、コントラバスパートのレッスンの他、息使いを弓使いに例えたり、オーケストラでの演奏経験を生かした弦楽器奏者の視点から、合奏トレーナーとして部活全体の指導をしています。

あと、ブログをやっていてこちらのQRコードからブログに飛べるので、良かったら遊びに来てください。

こんな感じで、口に出さなくて良いので頭の中で喋ります。

実際にお話しするときはこんなに堅苦しくないし、自己紹介である必要はないです。

何か目標がある人は、それまでの導線を頭で描い喋っても良いと思います。

これを一ヶ月続けると、かなり頭の中が整理されてきます。

はじめは全然喋れないので、ぜひチャレンジしてみてください。


まずは「自分が何者であるか」を伝えること

自分が何者でもないなんてことはないと思っています。

音大で何か楽器を専攻してたら既に何者かのはず。

僕がヴァイオリン奏者と言えば嘘ですが、コントラバス奏者といえば全くその通り。

まずは、自分が何者であるかを提示するところからはじまると思います。

僕は、講習会で講師を集めるとき「◯◯パートだったら、初心者を教えるのが得意な××さんかな」って感じで声をかけていきます。

「◯◯奏者の××さん」と「◯◯奏者で△△が得意な××さん」

この差です。

トークテーマ(3)人脈の広げ方

「人脈」を広げるためにはどうすれば良いかということを耳にします。

確か、質問もこんな感じでしたっけ。

曖昧になってきたので喋ったことのみ書きます。

人と繋がるのは大切ですが、人脈ってそこまで大切だとはあまり思いません。

「人脈を広げること」を「好きな人を増やす」という視点に変えてみると良いと考えています。

  • あの人のプレイスタイルが好き、音楽性が好き。
  • 教え方がうまいところが好き、音が好き、音楽に対する解釈が好き。

こんな感じで、自分の周りを好きな人で囲ってみたほうが良いと考えています。

その人が何かしらの「好き」を持ってたら人が集まってくるという考えがあって、自分がその人のところに行くときもあれば、誰かがくることもある。

人脈って自分で広げていく部分もありますが、広がっていくことの方が多いのが僕の体験談。

Twitterのフォロワー数やフェイスブックのお友達の数も同じように考えています。

 

あとは「人脈」より、伸ばすべきものは「実力」です。

憧れの、雲の上の人なのか。

一緒に仕事をする関係になる人なのか。

自分の実力次第で、誰かと会った時の関係性が変わります。

この辺り上手くまとめられなかった記憶があります、文章を書いていてもそうですがこの辺は僕も経験不足を痛感しました。

トークテーマ(4)音大生に向けた一言

最後に登壇者一人ひとりから音大生に向けたメッセージをお願いしますということでトークセッションは終わりを迎えますが、一度ここで「仕事を作る」に話が戻りました。

そこで出てきたのが「返事、挨拶、お礼」ができる人に仕事が集まるということ。

この話は、登壇者全員が「それ!」と返答。

相手の問いかけに対する返事、挨拶、そして仕事をいただいた方へのお礼ができることが信用に繋がり、その先に仕事があるということですね。

そしてもう一つ、返信の早い人は信頼度が高いという話も全員が「そうだよね」と答えました。

返すの忘れることもありますが、「メール確認しました」の一言でもその日のうちに返信するというのを心がけています。

実際、誰よりも早く返信したことで得たご縁というものは多いです。


音大生へ向けた「足し算と掛け算の話」

「仕事を作る」話が終わり、いよいよ最後のトークテーマへ。

僕がお話したのは、音大在学中はとにかく専攻楽器の技術を磨くこと。

そして、技術を磨く中で出会う「好きなこと」や「得意なこと」を専攻楽器に掛け合わせること。

「1+1」でコツコツと演奏レベルを上げて、その過程で出会う好きな時代の音楽、ジャンル、演奏スタイルを掛け合わせて活動を横展開していくことの大切さをお話しました。

僕であれば、コントラバス奏者を軸に「吹奏楽が好き」という気持ちを掛け合わせて「弦楽器奏者の視点から見たバンド指導」というテーマでオーケストラでの演奏経験を生かした指導者として活動しています。


ジャム歓参加者全員に向けて!

いろいろなポジションから音楽に関わる人たちのトークはお楽しみいただけましたか?

最後には、登壇メンバーからジャム歓参加者に向けた提案が!

僕は思いつきで言ってみたら…

みんなすごい。

こういうの、どんどん利用すればよと思います。

おわりに

第2部トークセッションは、こうして最後に登壇者一人ひとりが音大生へ向けたメッセージを投げかけ幕を閉じました。

何か一つでも「いいね」と思うものがあったら、ぜひチャレンジしてみてください。

僕も、この日に向けて「自己分析」をすることで、とても大きな学びがありました。

また、こうしたイベントに登壇したいと思ったので、人として音楽家として成長した姿で舞台に上がってマイクを手にしたいと心の底から思いました。

いつだって、人の心を動かすのは作り手の「情熱」

たくさんの熱量で溢れかえった会場でお話できたこと、心から感謝します。

JAMCA運営チームの皆様、一緒に舞台に上がった登壇者の皆様、そして会場に足を運んでくれたたくさんの皆様、ありがとうございました!

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。