短時間で効率的な「基礎練メニュー」を組み立てよう。

明日のためのレッスンノート2020(vol.1)

吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って今年も始まりました。

「明日のためのレッスンノート」

2020年のテーマは「新入部員がやってくる、でもその前に!」

新年度になって先輩になる前に、吹奏楽部でコントラバスを弾くために知っておきたい大切なことを伝えていきます。

今回のテーマは「基礎練習」

部活動ガイドラインで活動時間が限られてくる中、短い時間で効率的な基礎練メニューを組み立てるとしたら、どんな楽譜を使ってどんな練習をする?

今日はここを考えてみよう。

基礎練習を「定義」する

まず、基礎練習とは何なのかを考えてみよう。

基礎=物事を成り立たせる大本の部分

コントラバスを演奏するために必要な知識、楽器の構え方、弓の持ち方、弦の押さえ方などを学び、それらを身につけていくための作業だとしてみる。

そうすると、物事を成り立たせる(コントラバスの演奏技術を身につける)ために必要なのは、コントラバスの演奏技術向上のために書かれたコントラバスの教則本が必要になってくるよね。

「楽器の基礎」と「バンドの基礎」

吹奏楽部のレッスンで「基礎」を見るとき、基礎合奏の教本で基礎練習をしている人を見かけることが多い。だけど、もし基礎合奏の教本で基礎練習をしていたら、コントラバスの教則本を使って基礎練習に取り組むことをおすすめしてる。

なぜなら、基礎合奏の教本はバンドのサウンド向上のために書かれたものだから。

楽譜にボウイング(弓順)やフィンガリング(指番号)が書かれておらず、楽譜のアーティキュレーション通りに弾くと弓が足りなくなったりするので、実はとっても工夫が必要になってくる。

中には良い練習曲もあるけど、まず身につけておきたいのはコントラバスを弾くための知識と基礎基本。ここができたら、基礎合奏の曲はすぐに弾けるようになる。

限られた時間で何をやるか

ここまで整理したいの「基礎」の話をまとめると

  • 楽器の演奏技術向上のための基礎
  • バンドのサウンド向上のための基礎

2つの基礎練習があり、まずは楽器の演奏技術向上のための基礎メニューを考えることが大切だ。

パートは自分一人だけ、また周りにコントラバスを教えてくれる人がいないという環境でコントラバスを弾いている中高生がいたら、まず下記の2つの練習を1ヶ月やってみて。

  1. 開放弦のボウイング練習(テンポ=60で各弦4拍)
  2. フィンガリング付きスケール(テンポ=60〜80で2拍または4拍)

これだけでOK!ここに指を鍛えるトレーニングやポジション移動の練習があればなお良し。

代表的な教則本で「基礎練メニュー」を作ろう

これまで多くの吹奏楽部でコントラバスの指導をしてきて見かけた教則本

  • 朝練コントラバス「毎日の基礎練習30分」
  • F.シマンドル:NEW METHOD FOR THE DOUBLE BASS
  • ダブルベース[HIYAMAノート]シマンドル習得のために

を使ってメニューを考えてみるとこうなる。

朝練コントラバスが学校にある人

  1. 12p.「開放弦を弾いてみよう」慣れてきたら応用編、34p.の練習もおすすめ。
  2. 35p.「指を強くする練習」16分音符が難しい人は8分音符で。ぶっ通しで弾かずに各小節ごとに繰り返してストップ。まずは上段2段を練習。速さに挑戦しても良し。
  3. 18〜19p.「第2ポジションまでで弾けるスケール」まずB-durで指番号を理解して、他のスケールに挑戦。
  4. 14〜17p.を読んでポジションを理解する。理解したら20〜21p.へ。

シマンドルの教本が学校にある人

  1. 6〜7p.「G線、D線、A線及びE線上での練習」まずは上二段をテンポ=60で。
  2. 8p.「ハーフ」ポジションの解説を読み、音の並びを理解する。
  3. 9p.練習曲1(指番号を理解する)以降、数字のついた練習曲を好みで何曲か。
  4. 10p.F-dur、B-durのスケール(ヘ長調音階、変ロ長調音階)指番号を理解。

以降、各ポジションの音の並びを理解して、数字のついた練習曲を数曲。ポジション内の音を覚えたと思ったら、次のポジションへ進む。

HIYAMAノートが学校にある人

  1. 18〜19p.開放弦の練習(まずは上二段をテンポ=60で)
  2. 12p.の解説を読んで左手のポジションを理解する。文章だけでわからなかったら16〜17p.の写真を参考にする。
  3. 21p.ハーフポジションの音の並びを理解して22p.の数字のついた練習曲1へ。弾けるようになったら数字のついた練習曲を数曲。ポジション内の音を覚えたと思ったら、次のポジションへ進む。23p.のF-dur、27p.のB-durも書かれている指番号で弾いてみよう。

まとめ

このように、コントラバスの演奏技術向上のために書かれた教則本を使って基礎メニューを考えてみよう。弓の使い方、指番号、そして少し先の話をするとポジション移動を覚えてくると、どこで何を工夫すれば良いかわかるようになり、基礎合奏の曲はすぐに弾けるようになる。

まとめると「基礎」には二つの基礎があって、一つは楽器の演奏技術向上のための基礎。もう一つは、バンドのサウンド向上のために全員でやる基礎。

そして、まずは楽器の演奏技術向上のための基礎練習に、各楽器のために書かれた教則本を使って取り組むことが大切だということになる。

基礎合奏の教本で基礎練習をするのがダメなわけではないけど、曲によっては工夫が必要だったり、タンギングやリップスラーなど弦楽器には必要のない練習曲も含まれてるため、各楽器のために書かれた教本で基礎練習をすることをすすめている。

限られた時間でできる、効率の良い基礎練習のメニューを考えてみよう。


今回紹介した教則本はこちら!

神奈川県にある音楽教室「平山音楽院」でコントラバスの講師を務めています
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ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。