こんにちは!コントラバス奏者の井口信之輔です。
吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って毎週更新している『明日のためのレッスンノート』は全国の吹奏楽部をはじめとした音楽系部活動でコントラバスを弾いている人たちから相談を受けた内容で最も多かった
『周りに教えてくれる人がいないから、何が正しいかわからない』
という声に応えたいと思いはじめた企画です。
夏のコンクールシーズンが終わったあとに思いつき
構想を練ってたらワンポイントでは終わらないことに気づき。
『明日のためのレッスンノート』というタイトルを思いつき、毎週1記事ずつ更新して2018年3月末まで続けるという約束を自分と交わし書き続けています。
なぜ2018年の3月までかというと『周りに教えてくれる人がいないから、何が正しいかわからない』といった人たちにどうしても伝えたい言葉があるから。
これは3月にならないと意味がないと思っているので、その言葉をかける時が来るまで書き続けます。
そんなことを思いながら今週のレッスンノートを書いていたら、こんなことが思い浮かびました。
ちょっと強引かもしれないけど、吹奏楽部に入って初心者でコントラバスをはじめても『4月の半ばから1週間に1つずつポジションを覚えてたら7月には課題曲の音域は演奏できる範囲になる』んだよね。
パートに自分一人だったり独学で練習していると「え⁉️」って驚くかもしれないけど、ふと思った。
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) January 28, 2018
そして、去年の課題曲を参考に今のポジションまでマスターできたらどれくらい弾けるのかな?
って思って各曲のことをちょっと調べてみたらだいたい2ヶ月で課題曲の音域までは進められそうな気がしてきて、次にこんなフレーズが思い浮かびました。
『明日のためのレッスンコラム』って思いついたから何か使いたい。
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) January 28, 2018
今日は『明日のためのレッスンノートvol.16』の公開日ですが、レッスンノートの完成が夜になる予定(まだ書いてない)ので夕方に今さっき思いついた『明日のためのレッスンコラム』を投稿してみます。
この『明日のためのレッスンコラム』は、毎週レッスンノートを書き続けて感じたことを、どこかで遠くをボーッと眺めながら考え事をしているようなイメージで書いていきます。
2ヶ月経った今ポジションはどこまで進んでいるのか
昨年から一緒に勉強をしているコントラバスの運指表に基づいた12のポジションは、11月末からポジションの解説を始めて前回のレッスンノートで第3ポジションまで進んできました。
第3ポジションという名前だけ聞くと、あまり進んでないなと思ってしまうかもしれませんが、ハーフポジションから音の階段を一段ずつ覚えた音まで登ってみるとどうでしょう。
各弦の開放弦の音と第3ポジションの音列を見てみると…
- G線(ソ)→第3ポジション(ド→ド♯/レ♭→レ)
- D線(レ)→第3ポジション(ソ→ソ♯/ラ♭→ラ)
- A線(ラ)→第3ポジション(レ→レ♯/ミ♭→ミ)
- E線(ミ)→第3ポジション(ラ→ラ♯/シ♭→シ)
結構進んでいませんか?
初心者ではじめた人が第3ポジションまでマスターしたら演奏できる音域もかなり増えてくると思います。
例えば2017年度の吹奏楽コンクール課題曲を例に各曲の最高音を見てみましょう。
去年の課題曲で見る、各曲のコントラバスの最高音
2017年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲の楽譜を見てみると、各曲の最高音は以下の通り
- 課題曲第1番「スケルツァンド」
最高音…G線のC(第2ポジションではじめて登場!)
- 課題曲第2番「マーチ・シャイニング・ロード」
最高音…G線のEs(第3と第4の中間ポジションで登場。次です!)
- 課題曲3番「インテルメッツォ」
最高音…G線のF(第5ポジションで登場。もう少し!)
- 課題曲4番「春風の通り道」
最高音…G線のDの音(第3ポジションで登場!)
- 課題曲5番「メタモルフォーゼ」
最高音…G線のF(第5ポジションで登場。pizzが目立ちましたね!)
「スケルツァンド」と「春風の通り道」は、これまで解説してきたポジションをマスターしていれば演奏できる範囲ですね。
初心者も夏までに課題曲の音域は弾けるのか…!?
コントラバスのポジションの解説をはじめて今日まで約2ヶ月。
4月の半ばからポジションを1週間に1つずつ覚えていくと、6月の半ばには課題曲の音域は演奏できる範囲にあるということになります。
もちろん、練習に充てられる時間には差があるので一つの例として考えてください。
「マーチ・シャイニング・ロード」と「インテルメッツォ」そして「メタモルフォーゼ」の最高音はまだ解説していませんが、ポジションを一つずつマスターしてきた人なら、あることに気がつくと思います。
- 課題曲第2番「マーチ・シャイニング・ロード」
最高音…G線のEs(第3ポジションで覚えたDの音の半音上にEsの音がある)
- 課題曲3番「インテルメッツォ」/課題曲5番「メタモルフォーゼ」
最高音…G線のF(Esの音の場所に1の指をおけば2の指がE、4の指でFになる)
文章だけだとちょっと強引な感じもしますが、楽器で弾いてみると「なるほどね!」
となると思います。
そして、一番はじめに覚えるハーフポジションは、12のポジションの中で音と音の間隔が一番広く、指をしっかりと開いて弦を押さえる必要があるため一番大変。
そこから少しづつ音と音の間隔が狭く、押さえやすくなってくるので、練習を重ねて指の力が徐々についてくることを考えたら、夏までの期間に徹底してポジションをマスターすることは大切なことかもしれません。
特にパートに自分だけ、独学で練習しているあなたは、ぜひこのレッスンノートを使ってポジションの練習に取り組んでみてください。