明日のためのレッスンノート(vol.1)
こんにちは!コントラバス奏者の井口信之輔です。
今週よりスタートしました『コントラバス・ワンポイントレッスン』
これまで、吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って、部活動でのレッスンの他に、吹奏楽情報誌への執筆、レッスンコラムの寄稿、SNSを通した発信を行ってきました。
そして、今年はSNSを通してコントラバスの質問を受けることも増え、周りに教えてくれる人がいなくて悩んでいるコントラバス奏者の声をたくさん聞く機会がありました。
これまで、限られたレッスンの時間で伝えきれなかったこと、コンクールが終わってから新年度までに取り組んでおきたいことを、教則本としてレッスンに関わった学校に残してきましたが、今年は2年間書き続けてきた教則本の内容を見直すとともに、今年はブログを通してその中身を発信していくことにしました。
レッスンブログのテーマは『明日のためのレッスンノート』
『周りに教えてくれる人がいなくて悩んでいるコントラバス奏者』の元へと届いたら嬉しいです。
それでは、今日よりもちょっと良い明日に向けて『レッスンノート』を開いていきましょう。
きっと、コントラバスがもっと好きになるはず。
はじめに
コントラバスは好きですか?
「ちゃんと聴こえているのかな?」
「吹奏楽だと、管楽器の音量に負けて、コントラバスの音は消されちゃっているのかな」
「いや、コントラバスは楽しいぞ!」
「低い音で、みんなを支えてるのが大好きだ!」
吹奏楽部のコントラバスパートを教えていると、色々な声を耳にします。
それぞれ色々な思いを持ちながらも、定期演奏会やコンクールに向けて一生懸命練習に打ち込んだことは、今後の大きな財産となり、宝物になると思います。
結果はもちろんのこと、その過程があってこそ大きく成長します
何か一つのイベントが終わってひと段落。
世代交代をして、学年が上がる前に。
これからの時期に何をすれば良いか、吹奏楽部でコントラバスを弾く上でどのように練習に取り組めば良いかを『レッスンノート』という形で伝えていきます。
このブログを読んでくれてる人の中には、定期的に講師の先生が教えに来てくれる学校の人もいるでしょう。
そして、講師の先生のレッスンを受けたことがないという人もいるでしょう。
吹奏楽部でコントラバスが置かれている環境は本当に様々です。
だからこそ、悩んだ時や道に迷った時、地図を開くようなイメージで読んでくれたら嬉しいです。
もし、独学で、パートに自分しかいなくて練習方法に悩んでいる人がいたら、一緒に地図を見ながら進んでいきましょう。
そして、コントラバスは指導法がわからないという顧問の先生方も、ぜひお役立てください。
楽器のお手入れ、ちゃんとできてる?
楽器の状態は人間の体調と同じ。
調子が悪いと十分に能力を発揮できないし、奏者の上達も妨げる。
学校にある楽器というのは長い間、たくさんの先輩たちが弾き続けてきました。
学校によっては昭和の時代に購入した楽器もあり、そう考えると約30年以上その部の先輩たちが弾いてきているということになりますよね。
みなさんの学校の楽器、状態はどうですか?
割れ、剥がれ、駒の位置、弦高、弦の状態、エンドピンなど、書き出したらきりがありませんが、まずは今すぐにできること、練習後のケアをしっかりとやっていきましょう。
楽器用と松ヤニ用、タオルを2つ用意する
レッスンへ初めて行く学校で必ずチェックするのが、演奏後の楽器のケアをしっかりしているか。
コントラバスを練習した後、楽器のボディをタオルで拭いていますか?
弦についた松ヤニを拭いていますか?
コントラバスを演奏していると、楽器には弓の毛から落ちた松ヤニの粉がついていきます。
楽器の表板を手で触ってザラザラとした感触があれば楽器のボディにこびりついたまま溶けてしまった松ヤニです。
松ヤニは一度こびりついてしまうとなかなか綺麗になりませんので、演奏が終わったらタオルで丁寧に拭いてあげましょう。
楽器のボディは汗や手垢でも汚れてしまいますので、しっかりと拭き取る習慣をつけてくださいね。
それから、弦についた松ヤニ、手汗や手垢などの汚れを拭き取るのも忘れないでください。
どっち用のタオルか書いておくとよし
中には、ハンカチや中にティッシュペーパーで松ヤニを落としている学校もありましたが、しっかりと拭き取れるタオルが良いでしょう。
そして、演奏が終わった時にはこのようにして置いておくと、なくすこともありません。
※楽器のボディ、弦の汚れは拭き取りますが、弓の毛についた松ヤニは拭き取らないので注意してください。松ヤニをつけすぎた時は、弾きながら落とし、弦についた松ヤニを拭き取ります。
おわりに
第1回目は、はじめてレッスンに行く学校で必ず確認することを、お話ししました。
- 楽器の状態は人間の体調と同じで日々のケアが大切
- タオルは楽器のボディ用、松ヤニ用と2つ用意する
- 弓の毛についた松ヤニは拭き取らない
以上のことを覚えておくと良いでしょう。
皆さんの学校ではできていますか?
もし、演奏後の楽器のケアがあまりできていなかったな と思う人は、これを機に習慣をつけて行ってください。
良いケアをすれば、きっと楽器は良い音で返してくれると思います。
次回の『明日のためのレッスンノート』は
音が小さいと悩む人に送る、松ヤニの塗り方講座
です。
ぜひ、学校にある松ヤニの名前をチェックしてみてください。
カールソン、ニーマン、ポップス、コルシュタイン...それとも?