コロナ禍に読みたい 日記

先の見えない今だから、権利を売って後はおまかせ。僕がオンラインレッスンを「回数自由」にした理由。

コントラバスのオンラインレッスンがはじまりました。

昨日の夜に告知をしてお申し込みをいただいた方とのレッスンを終え、今後どうやってオンラインレッスンを宣伝しこうかの一人会議をしているところです。

僕のオンラインレッスンは「月額制×回数自由」とちょっと変わったスタイルにしているのですが、なぜそうしたのかをブログに書いていなかったと思うので、今回はその話をしてみます。

こうした話はオープンな場所であまりしないのですが、今後オンラインレッスンがどのようなポジションになっていくのかと合わせて、僕なりの考えを書いてみようと思います。

「オンラインレッスン」が築くポジション

先に僕がたどり着いた答えを書くと、オンラインレッスンは

音楽を通じた新しいコミュニケーションツール

になると考えています。

音楽や楽器をオンラインで「教える・教わる」だけでなく、対面でのレッスンができなくなったのでオンラインで対応でもなく、コロナが落ち着くまでの一時的なものでもない。

コロナによって世の中が激変する前であればそうだったかもしれませんが、コロナがこれまでの演奏会やレッスンが全てリセットさせてしまった今、オンラインレッスンは音楽が持ついろいろな力が加わって、新しいポジションを築こうとしていると思うんですね。

つまり「楽器を教える・教わる」以外のところにもたくさんの魅力が生まれるということです。

既ににそうだったかもしれませんが、僕は今まで気がつきませんでした。

オンラインレッスンを分解して魅力はどこにあるかを探る

オンラインレッスンは

  • 先生から楽器の奏法を学ぶ
  • 演奏している曲に対するアドバイスを受ける

そして、画面越しのレッスンになるので

  • 音色が聞き取りにくい
  • 一緒に演奏してみるとタイムラグが生まれることがある
  • 通信環境によっては音が途切れてしまうことがある

などデメリットの部分が目につきました。

こうした部分を伝えることも大切ですが、どうしてもこうした部分が生まれてしまうため、レッスンの代わりというものだと考えてしまっていました。

でも、いざモニターをやっていただいた方とレッスンをしてみると

  • お話をするのが楽しい
  • コントラバスという共通言語で会話が盛り上がる
  • 会話が盛り上がって笑う時間が生まれる
  • 自粛生活に笑いは大切
  • 良いアドバイスができて演奏が上手くいくとお互いが幸せになれる
  • 楽器を弾くのが楽しい
  • やっぱり音楽っていいよな

レッスンをする中で「教える・教わる」以外の魅力がたくさんあることに気がつきました。

これ、全て自分が音楽を通して伝えられるものなんですよね。

コロナで生活が激変し、人々が自粛生活をする中でめちゃくちゃ必要な要素だと思いませんか?

レッスンの中で雑談をすることで自粛生活のストレスが和らぐかもしれないし、楽器を演奏することで心に安心感が生まれるかもしれない。

先生と繋がる緊張感や非日常感、初めて画面越しで繋がるドキドキ感。

演奏会やレッスンができなくなった今、音楽を通じて伝えられるものがたくさん詰まったのがオンラインレッスン。

ちょっとカッコつけると「withコロナ」の時代のオンラインレッスンは「教える・教わる」以外でどんな魅力があるかが重要になってくる。

ここが大切だと思いました。

自分の生活スタイルをベースに世の中の流れを分解する

ここは僕の生活スタイルと合わせて書いているので的外れなことを言っているかもしれません。

まず僕は仕事を全て失いました。音楽家のみなさんもそうかと思います。

そして、ここ1ヶ月で生活環境や仕事環境(休業・シフト削減・失業・在宅勤務)には急激な変化があり、1週間前と今でも状況が変わってくるので先が全く読めません。

不要普及の外出はなるべく避け、僕はお金を使わなくなりました。

ここで目まぐるしく変わる状況とお金を使わなくなった実体験を考えてみると

目まぐるしく変わる状況(世間)

  • 慣れないリモートワーク
  • 職場が自宅へ
  • 家族がいる中で仕事
  • スーツやオフィスカジュアルな服装が私服や部屋着になる
  • 先の予定がわからない

お金を使わなくなった(実体験)

  • 収入が途絶えたので出費は最低限
  • 経済を回したい、でもお金がない
  • 貯蓄はいざというときに備えたい
  • でも自粛でストレスがたまるからお金を使いたい

という感じになりました。

となると、レッスンを受ける側としては急なスケジュールの変更で一度決めたレッスンをキャンセルせざる終えなくなってしまう可能性があって、世の中は今、いつも以上にストレスを感じているように思います。

なので急なスケジュールの変更でレッスンをキャンセルすることを伝える申し訳なさが新たなストレスを生んでしまうかもしれない。

返金手続きなど双方にいろいろな仕事が増えることも考えられます。

これはできたら減らしたいですよね。

それから「コース制」にして複数のプランを考えてみたものの、先の読めない状況で回数をこなせなかった場合のことを考えると、今はこうした縛りを極力減らしてみるのが良いのかもしれない。

だとしたら、回数は自由にしてみるのはどうだろう?

こうしたところに、たどり着きました。

収入源はしっかり作る

回数を自由にした場合、レッスンの料金はどうする?

お金の話を考えてみると、ここは僕らが生きていく上でとても大切な場所なのでしっかりと考えていく必要があるわけだ。

ただ、今この状況で音楽だけで収益を上げていことするのはほぼ無理で、大切なのは収入源を分散させること(楽器によってかなりの差がある部分でもあるからこれが正しいわけではない)

なので、オンラインレッスンでは毎月◯人の方にレッスンを提供して◯◯円くらいの収益を出せたらいいなと考えました。

僕の場合は生徒さんのレッスンをオンラインに移行するのではなく、新たにオンラインレッスンを受講してみたい方をゼロから募ることになるので、ここはめちゃくちゃ悩んだ。

レッスンを受けられる「権利」を売る

回数を自由として、毎月のレッスン料金も決めたとする。

オンラインレッスンのデメリットを振り返ると、通信環境・接続状況から生まれるトラブルなど繋いでみないとわからないリスクがある。

これも回数自由にした理由の一つで、1レッスン制にして何かあったときに「オンラインだから仕方がない」と思わせてしまうのはちょっと嫌だ(そのリスクを避けるための接続テストを兼ねた無料体験などの機会を作るのもアリ)

ならば「レッスン料金」としてお金をいただかないで「レッスンを受けられる権利」を売って、その権利を買ってくださった方とレッスンをしながらベストな接続環境を考えるのはどうだろう。

オンラインレッスンは画面越しとなるので頭の使い方も変わり、長時間より短時間でポイントを絞ってレッスンをしたほうが良いのはモニターを通して学んだし

短時間のレッスン×無理のない継続性(ライフスタイルに合わせて回数自由)=よくね?

となったので、レッスンに対して謝礼をいただくのではなく「オンラインでレッスン(アドバイス)を受けられる権利」を販売して、その権利を買ってくださった方とレッスンをする。

で、権利だとちょっと偉そうだからチケットという表記にする。

生活環境に合わせて二つのプランを用意する

「レッスンを受けられる権利」を販売して回数自由でレッスンを受けられるならプランは複数あったほうが良い。

となると

  • オンラインで繋がる形式のいわゆる「オンラインレッスン」(30〜45分)
  • 演奏動画や録音を送ってもらいメールでコメントをするアドバイス形式

と二つのプランを用意してみる。

ここで重要なのは「動画を送る」というプランを用意することで、誰かに送る演奏動画はほとんどの確率で撮り直すと思う。ベストを尽くしたいし、少しでも良い演奏がしたいと思うのはみんな同じだろう。

だとすると、自分の演奏を客観的に見直す良い機会なので、ここが良い成長機会になる。

先の見えない状況の中、回数自由のレッスンであれば二つのプランを組み合わせてみると、一人一人の生活環境に合わせたレッスンができるかもしれない。

僕のおすすめは月2〜3回のレッスンで、そのうちどこかに動画撮影を入れること。もしかしたら未成年で保護者から顔は出さないように言われている人もいるかもしれないから、その場合は録音だけでもOKだ。

レッスンは受ければ上手くなるのではなくて、受けたものを消化していく中で成長するので、それぞれの生活環境の中で二つのプランを組み合わせればOK。

月額制×回数自由のオンラインレッスン

こうしてめちゃくちゃ考え抜いた結果、オンラインレッスンをするなら「月額制×回数自由」にしてみようと思い、オンラインレッスン開設に至りました。

  • オンライン「レッスン」と言うけれど、演奏会や生きた言葉と音を交わすレッスンができなくなってしまった今、音楽を通した新しいコミュニケーションツールになるだろう
  • だとしたら、なるべく縛りは少ないほうが良い

だから毎月「オンラインでレッスン(アドバイス)を受けられる権利」を販売して、それぞれの生活スタイルに合わせて無理のない範囲でレッスンを受けてもらう。

と言っても回数自由と言われて迷う方も多いと思うので初回のレッスンでプランを提案する。

そして、音楽を「教える・教わる」以外で気づいたオンラインレッスンの持つ力を音楽を通し届けることが、今僕ら音楽家ができることで、これまで演奏会で届けてきたものとも繋がってくるはずだ。

今までリアルで起きていた現象をオンラインでどう伝える?

きっとここを考えるのがめちゃくちゃ大事。

また演奏できるその日まで、日常にちょっとの楽しみを届けられたらいいよね。

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イグチシンノスケ

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。板橋区演奏家協会理事。ルロット・オーケストラ、ブラスエクシードトウキョウメンバー。

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