今、とても熱い気持ちに押されてこの記事を書いています。
日付が変わってしまったので昨日3月26日、ルーテル市ヶ谷ホールにて「第1回 中学生・高校生のためのコントラバス・ソロコンテスト」という、コントラバス奏者だけが集まったソロコンテストが開催されました。
このコンテストの主宰者は、コントラバス奏者の鷲見精一さん。
今から2年ほど前に、この企画が生まれたように覚えています。
【吹奏楽部コントラバス担当に質問です】吹奏楽部所属のコントラバスの人しか参加しないソロコンテストがあったら受けてみたい? #コントラバス #吹奏楽
— 鷲見精一/コントラバス奏者・指導者 (@seiichisumi) February 13, 2017
そして『逆境に苦しむ生徒たちのために「コントラバスだけのソロコンテスト」を開催したい!』と題したクラウドファンディングが立ち上がりました。
僕もこの活動を見て、吹奏楽におけるコントラバスの発展に一役買いたいと、わずかながら支援をさせていただきました。
コントラバス奏者の鷲見精一さんのクラウドファンディング。わずかながら支援させていただきました。目標達成まであと少し!
逆境に苦しむ生徒たちのために「コントラバスだけのソロコンテスト」を開催したい!のパトロンになりました! https://t.co/0dpPiRSRo8
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) September 29, 2017
その後も、多くの支援者が集まりクラウドファンディングは目標額を達成。
本当におめでとうございました。
出演者の「勇気」と「行動力」に感動
コンテストの開催が決まってから、僕も実行委員として関わらせていただきました。
昨日は、朝から1日会場にいて演奏を聴いていました。
そして、演奏を聴きながらコンテストに応募して人前で立派にソロを弾く「勇気」と日本全国各地から足を運んでくる「行動力」に感動。
僕は音楽大学を卒業したばかりの頃、人前で弾くことに恐怖感を覚え、緊張に押しつぶされ演奏が崩れていく姿を見られるのが恥ずかしくなり、そうした場面を避けてきた経験がありました。
だから、舞台で堂々と演奏している出演者の姿に胸を打たれました。
中には、緊張したり思った通り弾けなくて悔しい思いをした人もいると思いますが、それでも僕は同じ歳の頃を思い返してみるとあの舞台に立ちに行く勇気はなかったので、一人一人が舞台で演奏している姿は最高にかっこよかった。
それから、全国各地から足を運ぶ「行動力」がすごい。
僕は昨日、この「勇気」と「行動力」に感動しました。
すごいよマジで。
「曲」じゃないって大切なことを教えてくれた
今回のプログラムを見て、今の中学生・高校生のレベルの高さに圧倒されました。
そして、大切なのは「いかに難曲を弾くか」ではなく、どんな曲でも奏者が「心」で何を感じているかだということを改めて感じました。
公開されたプログラムを見たり、控え室で他人の演奏を聴いて不安になったり圧倒されたという声も耳にしましたが、いつだって他人の芝は青いんです。
それよりも、丁寧に、楽しそうに演奏する姿、そしてミスをしてしまっても立ち直り最後まで弾ききる姿に心を奪われました。
でも、一つだけ
昨日のコンテストをきっかけに「悔しかった!」とか「もっと上手くなりたい!」と思ったら、ぜひ課題曲として出ていた「象」をさらい込んでみてください。
楽譜だけ見ると簡単そうに見えますが、実はとっても難しい曲です。
コントラバスらしい深みのある低い音が魅力のこの曲を、自分のレパートリーとして持っておくことをおすすめします!
「コントラバス」で繋がる音楽の輪
コンテストの後は、出演者とスタッフで懇親会が開かれました。
同じ舞台に立った出演者たちが、交流しながら少しずつ繋がり音楽の輪が広がるっていいですね。
全国各地でコントラバスを弾いている同世代の仲間が生まれていく過程を見ていました。
全国の中学、高校でコントラバスを弾く子たちが繋がっていく過程を見てる。すごい! #コントラバスコンテスト
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) March 26, 2019
胸張って帰ろうぜ!
中学生、高校生の熱演を聴いて、終演後に裏方スタッフをやった仲間とご飯を食べながらコンテストの感想で盛り上がってたら「家に帰ったらまず今日の感動と熱い気持ちをブログに書きたい」と思うようになり、Twitterのタイムラインを眺めながらこれを書いています。
時間はすでに深夜の2時を回りました。
今、このブログを投稿しても誰が見ているかわかりませんが、この感動と気持ちが時間とともに落ち着く前に何時になってでもいいからブログを更新しようと思い書いています。
昨日は、それほどの熱量を出演者の皆さんからいただくことができました。
嬉しい思い、そして悔しい思いをした人もいたと思います。
でも、僕はこうして時間を忘れてブログを書き殴りたくなるような感動をいただきました。
本当にありがとうございました。
きっと、明日には皆それぞれの場所に帰っていることかと思います。
ぜひ、胸張って賞状を持って帰ってください。
おわりに
ゼロからイチを生み出すときって、先が見えないから不安になるんです。
でも、一歩前に足を踏み出してみないと、見ることができない景色があるのは間違いない。
コンテストにチャレンジした「勇気」と全国各地から足を運んできた「行動力」が掛け合わさって、昨日は今まで見たことのないような「景色」が広がっていたのではないかと思っています。
それぞれが目で見た景色、そしてコントラバスが繋げてくれたご縁を大切に、これからも良い音楽を奏でてください。