日記

吹奏楽コンクールお疲れ様でした!吹奏楽指導に関わる同世代の音楽家と集まって仕事論からどうでもいい話まで語り尽くした日。

夏が終わりを告げ秋を迎える時期はいつもどこか切ない気持ちになる。

ふと窓を開け風にあたりながら車を走らせてると一夏を共に駆け抜けた学校で演奏した自由曲のワンフレーズが頭に浮かんだりね。

毎年、この時期に同世代の音楽家と集まっては吹奏楽コンクールお疲れ会というものを企画していて、始まったのはかれこれ3年前かな。

その時は、今年も夏のシーズン頑張ろうっていう決起会だったかもしれない。

そんな感じでサシのみだったり少人数で集まったりしてお互いの話をする。

今年もそんな時期がやってきて、吹奏楽指導に関わる同世代の音楽家と集まってきました。

音楽家はよく食べる

まず何を食べたいかリクエストを取ると秒速で帰ってきたのが肉。

これは前から思ってたことだけど、音楽家はとにかく食べる。

この日は「焼きしゃぶ」を食べに行ったんだけど、どんどん肉の皿が増え食べ放題を食べ尽くした。

僕は翌日、ほとんど何も食べられなかった。

それは置いておいて、僕の周りにいる音楽家はよく食べよく飲みよく吹く。

そして、よく喋る。

初めましての出会いも大学や師匠を辿るとどこかでつながっているのが音楽家。

初めましても久しぶりの再会もすぐに打ち解けて夏の話に花が咲いた。

吹奏楽指導に関わるポジションはいろいろ

今回集まったメンバーは5人。

みな音楽家であって少し紐解いていくと、演奏家、指揮者、部活動指導員、バンドディレクターとさまざまなポジションから吹奏楽指導に関わっていた。

中でも全員が市民吹奏楽団や吹奏楽部、吹奏楽コンクールでの指揮経験があること。

演奏家としてコントラバスを弾きながら指揮をするポジションにいる僕にとっては、それぞれの指揮経験、また指揮を専門に学ぶ仲間の話はとても面白かった。

「部活動指導員制度」はどうなった?

2017年頃だっただろうか「部活動指導員制度」が話題になった。

詳しいところは各県市町村によってシステムが変わってくるけどざっくり言うと学校の職員として部活指導に関われるポジションだ。

この制度がニュースになった時、音楽家の新しい働き方として注目されたのを覚えている。

忙しい学校の先生を負担を減らすにも良い制度だと思う。

その後、この制度がどうなったかといえば各県で募集を始めており、演奏活動と並行しながら部活指導に当たってる仲間が何人かいる。

実は僕もその一人で、小さな弦楽アンサンブル部をみんなで作り上げている最中だ。6年後にオーケストラへとする夢がある。

この、部活動指導員として吹奏楽指導に当たる仲間の話を聞けたのはとても良い機会だった。

お互いの仕事論

ここが一番盛り上がった。

いや、一番盛り上がったのは実のないくだらない話だった。

でも、腹を割って話せる音楽仲間だからこそ、音楽家であり一社会人として生きていく上でどう仕事と向き合っていくか、お金をどう稼ぐか、お金以外に稼ぐべきものは何かということに対し話し込んだ。

忙しい夏のスケジュールをどう組むか、指導校が多くなると中途半端にならないのか、全てやる切るには何をするか、とにかくみんな熱かった。

25歳のとき何してた?

同世代といっても少し歳が離れていたりもする。

だからこそ「25歳のときなにしてた?」みたいな話題が出た。

ある人にとっては数年前の出来事で、またある人にとってはこれから迎える歳。

僕は振り返ってみると、朝はドトールコーヒー、夜はくら寿司でアルバイトをしながら、自分の吹奏楽指導者としての原点となる、神奈川県平塚市にある高校吹奏楽部の指揮・指導に関わったり、昭和音楽大学の研究員になった年齢だ。

毎月2回のレッスンへ行き夏はコンクールを受け室内楽セミナーを受講する。

そんな生活をしていた記憶がある。

こうして、それぞれのエピソードを聞くのは実に面白い。

5年後のビジョン

僕はこの先どうしたいのかと聞かれても「わからない」と答える。

時代の流れが速すぎて先の未来を予想できない。

想像つくのは好きな人と幸せに暮らしているくらいだ。

だから、しっかりと頭の中で先の未来を描いている仲間を尊敬する。

きっと彼は描いている未来への導線を確実に歩いていくだろうと思うくらい細かいビジョンを描いていた。

その後、少し考えてみたら5年後かはわからないけれど、自分の描いている未来への先には吹奏楽指導者としての原点である神奈川県西湘地区に黒船のごとく帰ってくるというビジョンがある。

「神奈川の◯◯で吹奏楽が盛り上がってるらしい」と噂を耳にすれば、そこにいるのは俺たちが高校生の頃に教わった先生だ。

こんなストーリーになれば面白いと思う。

次のステージへ向けて

夏が終わってもまだ吹奏楽コンクールは続く。

今週末から東関東吹奏楽コンクールだ。

そして秋になればアンサンブルコンテストが始まる。

年末に向けて演奏の仕事も忙しくなる時期。

また、会うときはお互い進化して会おうなんてかっこいいことをお互い口にして帰るけど、そうでないと音楽家はやっていけないだろうし負けてられないなと思った。

また「肉」食べて集まりましょう!参加者も募集中

今回は、焼きしゃぶだったので次はしゃぶしゃぶか焼肉かな。

とにかくおいしい肉とたくさん食べて同世代の音楽家と語る会。

参加したかった!という声も届いているので、また企画します。

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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