アメリカ合衆国の作曲家スティーヴン・ライニキー(1970〜)の作品で、メイン州にあるアカディア病院から創立10周年を記念して委嘱され誕生した作品。
メイン州はアメリカ合衆国本土およびニューイングランド北東部に位置し、同州の美しさ、壮大さを描写したというメッセージが残されている。
この曲との出会いはよこはま月曜吹奏楽団第三回演奏会で、演奏会のオープニングとして取り上げたことがきっかけだった。
空の王者だけが知る世界
吹奏楽作品を集めた人気シリーズ「ニュー・ウインド・レパートリー」2004年のCDに収録されている作品で、短い序奏を含む「急・緩・急」の三部形式で書かれた曲。
タイトルにもある「鷲」はアメリカ建国直後からの象徴とされていて、その見た目や力強さから「自由」や「勇気」を感じたというエピソードも残されてる、まさに空の王者だ。
威風堂々とした序奏を経て解き放たれる(B♭sus4→B♭→E♭)変ホ長調の5度の響きは空の王者が果てしなき世界へと飛び立つ姿を思わせ、ユーフォニアム・ホルン・テナーサックスが奏でるメロディに一気に心を奪われた。
遠く離れたアメリカの空には天空を舞う空の王者だけが知っていて、僕たちには知らない世界が広がっているのだろう。
そんなことを思わせる、S.ライニキー/鷲が舞うところ Where Eagles Soar
再びこの曲を演奏する機会を楽しみにしていると同時に、吹奏楽指導者としてのレパートリーとして持っておきたい一曲になった。