年を重ねるごとに月日が流れるのが早く感じるように2018年は爆速で終わりました。
5年間勤めた大学を契約満期で退職し、新たなスタートを切った年でした。
環境が変わるなら1年かけて準備して春からに備える。
そう思って2017年は「発信」を取り入れ勤め先の大学で学んだことを全てアウトプットしていった。もう少し詳しく書くと、2016年の秋が一つの区切りだった。
そして、準備して一年間の収支を計算して「いける」と思ってスタートを切った2018。
鳴かず飛ばずで、退職時に開いてくれた送別会で豪語してたことも口だけに終わった年。
完全に負い目を感じて一時期は誰とも会いたくなくなって車を運転しながら虚ろな目で何かボソボソつぶやいてた時はさすがにヤバイと思ったけど、振り返ってみると2017年の終わりには見ることのない景色も見ることができたし良いこともたくさんありました。
背伸びをして秒で「やります!」って答えて新しいことにもチャレンジしたり。
何はともあれ激動の2018年、振り返ると莫大な量になりそうなので印象に残ってることを振り返ります。
映画「リズと青い鳥」レコーディング
年明けに「響け!ユーフォニアム」のスピンオフ作品「リズと青い鳥」のレコーディングに関わらせていただきました。こうした仕事はあまり経験がなかったから、とても良い経験になった。自分が出した音が劇場で使われるってことがすごく嬉しかったです。
https://twitter.com/igu_shin/status/987175623092088832
若き音楽家の集い
作曲家の八木澤教司さんが主宰する若手音楽家の飲み会で副幹事を務めさせてただきました。主宰の八木澤さん、幹事の樫野のさんのお人柄や繋がりは凄まじく現役音大生から音楽家、音楽業界で働く人、レジェンドまで60人を超える人が集まりました。
https://twitter.com/yagisawa_s/status/954485245335646208
指揮者に挑戦
毎年お世話になっている高津クラシックコンサートで「指揮やってみない?」と声をかけていただき1曲指揮をさせていただきました。これまで、指揮をする経験は何度かあったけれどやればやるほど難しいと感じるし指揮者ってすごいなって思うし、俺は向いてないなぁ…って思うこともあるけど、やっぱり好きだし良い体験ができました。
中高生のためのコントラバス・ワークショップ
「質問箱で感じた限界×生きた言葉を交わすレッスンの魅力×SNSでの発信力」を掛け合わせて中高生のためのコントラバス・ワークショップを企画しました。
準備途中には「需要があるの?」と聞かれたり、ある会場では「ほんとうに集まるんですか?」とか聞かれたりしたけど「やってみないとわかりません」の一点張りでした。
Twitterでたくさんの人が拡散をしてくれたこともあり、ほぼ満席状態で開催することができました。拡散に協力してくれた方々本当にありがとうございました!
中高生のためのコントラバス・ワークショップ終了❗️今回は「新入部員がやってくる。でもその前に!」をテーマに後輩指導のノウハウを学び、チューバ奏者の三嶋さんをゲストに迎えマーチの頭打ちのコツを練習し、最後はコントラバスのミニレッスン。
参加してくださった皆様ありがとうございました✨ pic.twitter.com/siKzv2Qydl
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) March 17, 2018
平日休みでも、吹奏楽がやりたい!
初めてアマチュア吹奏楽団の指揮者を務めました。
去年の冬に立ち上がった「平日吹奏楽団」という平日休みの人向けの吹奏楽団。
月曜、火曜、水曜と3つのバンドが同時に立ち上がり半年間の練習を経て演奏会をする企画。
ブログを通して指揮・指導のご依頼をいただいたことから始まったご縁。
最初は2名の参加者でしたが演奏会前には29人の仲間が集まり第1回演奏会を開催しました。
初めての経験、どうしたら良い演奏会を作れるのか、どうすれば良いかわからなくなって突然深夜に車で首都高を走ったり、明け方の大井パーキングで問題解決策を考えたり、振り返ってみるとよくわからない行動をしつつもたくさんの仲間の協力あって演奏会を終えることができました。
打ち上げで「またやりたい!」と声が上がり第2回の企画案が出た時は最高に嬉しかったです。
https://twitter.com/igu_shin/status/983631288853655552
コントラバス出張レッスンin栃木県!
Twitterで一通のDMが届き、出張レッスンを企画しました。
僕一人の力では人を集められないと思い、SNSを駆使しつつ、受講を希望してくれた高校生が協力してくれて春と夏に宇都宮で出張レッスンを企画しました。
おかげで2回とも満席となり昼から夜までぶっ通しでレッスンするというスケジュール、でも疲れも何もなく夢中で駆け抜けたらほんとうにあっという間に終わってしまいました。
参加してくれた方々、ありがとうございました!
会いに行けるアイドルならぬ、会いに来るバス弾き。
希望があればDMください、企画します。
第2回コントラバス出張レッスンin栃木県、終了しました!昼から夜まで休憩なしでぶっ通しのレッスンでしたが今回もあっという間に終わってしまいました。前回来てくれたみんなの成長ぶりに感動、はじめて参加してくれた方も、いいなと思ったものを持ち帰って研究してください。これからも良い音楽を! pic.twitter.com/1Ex9bRngv6
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) July 16, 2018
吹奏楽指導に明け暮れて
春が終わる頃までは仕事のない日が多く、先の見えない不安との戦いが続きましたが、よく考えてみたら1年かけて準備してきたもののほとんどは、音楽指導者としてのこと。
準備に偏りがあったか「指導」という仕事を串に刺して仕込んだのが良かったのかはまだわかりませんが、吹奏楽指導に明け暮れた最高に忙しい夏を過ごさせていただきました。
お酒弱いから、新幹線は駄菓子で乾杯。
吹奏楽指導に明け暮れた7月終了!青春の一ページを共に駆け抜け先生方の指導法からは数え切れないほどの学びがあり自分も「弦楽器奏者の視点から見たバンド指導」をテーマに積極的に合奏に参加したり、個人や出張も全て含めて計28校。熱い時間をありがとうございました!千葉へ帰ります。乾杯!!! pic.twitter.com/gI50j7cZkH
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) July 31, 2018
ルロット・オーケストラでの経験を生かして
ご縁あって演奏会の企画・制作で関わらせていただいてるこども文化センターで、僕が企画する親子コンサート第3弾が開催されました。
タイトルは「まちのちいさなおんがくかい〜音であそぼう!言葉であそぼう!〜」
楽しい音楽のスペシャリストが集まったルロット・オーケストラでの経験を生かして、音楽に言葉遊びや歌を掛け合わせたコンサートを企画しました。
僕は彼女が弾くピアノが好きなんですよね、だからこうした場所をまた作っていきます。
こども文化センターでやった親子コンサートの写真が届いた!今日の夜までにブログ書きます。
これはメンバーが作ってくれたスライドショー。最後にみんなで歌ったの楽しかったな!https://t.co/ohgohyVY0a
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) August 26, 2018
音楽に好きや得意を掛け合わせて
今年の夏、同世代の音楽家と「音楽×◯◯の研究所 pluslabo」というオンラインコミュニティを作りました。
メンバーは音楽家に特化せず、いろいろな人がいます。
それぞれが、音楽に好きや得意を掛け合わせたものを研究する場所。
「こんなこと言ったら周りになんか言われるんじゃないか」
そんなことを一切気にせず「◯◯したい」とつぶやける仲間がいる場所です。
https://twitter.com/kanakoike115/status/1063714865099898882
僕は趣味、習い事で音楽をやってるだけなので知識も技術も無いんだけど、#ぷららぼ で音楽家の人たちの苦悩やぼやき、ひらめきや活動を見てると面白い。こうやってアーティストは生きてるんだなあと。
そして本質は会社員もライターもアーティストも変わらない、「より良く」の追求と再認識する。— 橘ナオヤ/Naoya Tachibana (@n_musicgrapher) November 30, 2018
#ぷららぼ 内で、まつりさん(@matsuricoffee )が自身のコンサートの反省をシェアしていたり、井口さん (@igu_shin ) が記事を書く前から書く内容を先にシェアしていたり、、、
準備段階の裏側(一部にすぎないかもしれないけど)から準備の発表の流れを見ていて、最近とても勉強になっている🤔— 小池 花奈 (@kanakoike115) November 23, 2018
"本業と大好きな音楽で何かできれば"。
そんな思いを抱え、どうすれば良いかを考えていた時にこの #ぷららぼ の存在を知り👀✨
メンバー間では、かなり異色な感じかもしれないけど、皆さん温かく見守ってくれてるのが半端ない😭💦(私のように)音楽+αを考える方にオススメです☝️
— asa (@matin_0510) December 28, 2018
去年と同じ景色を見て
1年間準備してきた「指導」の分野では思い描いてたことが形になった。
でもそれ以外はどうだろう。
夏を終えてふと手帳を開いたら眺めていた景色が去年と何も変わってなかった。
もう自分だけの人生じゃないはずなのに何やってんだ。
「お前今年も同じ景色見てんの?」という声が自分の中から聞こえてきた。
そんなことから自分の無力さ情けなさから自己否定に走っていた時期もあったけど、次のステージに進みたいの一心で奮闘した2018後半戦。
本当に悔しかったし情けなかった。
上手くいった部分はおめでとう、頑張った。
でも鳴かず飛ばずだった部分が多すぎる、現状から原因を考え直して前に進め。
月曜吹奏楽団第2回演奏会〜おばけとかぼちゃの音楽怪〜
春に第1回演奏会を終え、次の演奏会に向けて走り出した月曜吹奏楽団。
拠点を横浜市内に移し、代表と運営チーム、そしてメンバーの一人ひとりが持つ才能がキラリと光り、11月に予定していた演奏会まで駆け抜けることができました。
今回は「ハロウィン×クリスマス」を掛け合わせたコンサート。
受付ではハロウィンのかぼちゃがお客さんをお迎えし、終演後はクリスマスの仮装をしてお見送りする演出をしたり、客席を巻き込んで悲鳴を上げてもらったりと楽しい演奏会でした。
https://twitter.com/igu_shin/status/1061847982029529089
https://twitter.com/sae_ono/status/1062708137214521344
https://twitter.com/igu_shin/status/1061950789898260483
神奈川県進出計画
ここ4年くらいこんな計画を立てていて、ようやく前に進むことができました。
何年か前にオーケストラにお邪魔してその雰囲気に感動して、いつかここで仕事ができたらいいなと思っていた平山音楽院の新しい教室でコントラバスの講師を務めさせていただくことになりました。
それから「平日吹奏楽団」企画で立ち上がり、演奏会ごとにメンバーを集めていた月曜吹奏楽団が「よこはま月曜吹奏楽団」と改名し、神奈川県で活動する市民バンドとして新たにスタートすることになりました。
先は長いですが、足柄吹奏楽愛好会のような30年続く楽団にしたいと思います。
https://twitter.com/045monday_wo/status/1075564052376563712
「千葉から遠くない?」とも言われますが、好きという感情が距離を縮めてくれるので、頭の中の地図は諸用で行く近所の郵便ポストとよりも神奈川県の方が近いんです。
頭の地図はぐっちゃぐちゃ。
去年から、神奈川県の指導校も少しづつ増えじわじわと神奈川へ進出中です。
声かけてくださった方々、本当にありがとうございました!
懐かしい響きに耳を傾けて
激動の2018年も終わり、部屋の掃除をしている時に珍しくBGMでコントラバスのCDを流していたら、しばらく遠ざかっていた世界が懐かしく思うようになりました。
室内楽セミナーやコンクール、演奏会形式のおさらい会に参加してたのがここ2年くらい遠ざかってたけど久しぶりにボッテジーニの作品を聴いてたらコントラバスとピアノが織り成す響きでなんとも言えない懐かしさに包まれて必死になってさらってたの思い出した。また向き合ってみようかな。
— 井口 信之輔 / コントラバス (@igu_shin) December 30, 2018
おわりに
2017年を振り返るブログを読んでみたら、2018年は去年準備してきたことが一つ形になった年だったのかなと思いました。
でも、その準備には偏りがありすぎたのかもしれない。
いや、何か一つ串に刺してきたから良かったのかもしれない。
嬉しいこともたくさんあって、最高に悔しかったこともあって、きっと一生忘れない一年。
もう終わったことなので、来年に目を向けて、人として、音楽家としてやるべきことに着手していきます。
2018年も一年間ありがとうございました。
関わってくださった全ての方に感謝申し上げます。
良いお年をお迎えください!
それでは、また。