♯井口メモ

音と音の間を練習?レッスンでも活用する『限られた時間で効率よく練習するコツ』

コントラバス奏者、吹奏楽指導者、そして指揮者の井口信之輔です。

コントラバス奏者としての活動を軸に、その経験を指導者としての活動に還元し昨年は中学高校40校、アマチュアオーケストラ、吹奏楽団7団体の音楽指導に関わってきました。

ここ数年で多くの学校のコントラバスパートや合奏指導をすることになり、指導をする中でいろいろな練習方法を試す機会がありました。

その中で感じたこの練習は良かった!というものを書いてみようと思います。

僕のレッスンを受けたことがある人は「これか!」と思うかもしれません。

ちょっとストレスがかかるけど、限られた時間で苦手なところを克服するきっかけになるような練習方法です。

めちゃくちゃテンポを落としてゆっくり練習

上手く演奏できないところはテンポを落としてゆっくり練習するというのは練習の定番ですが、僕のこの練習方法はとにかくゆっくり、ここまで落とすの!?ってレベルに落とします。

例えば、2022年の全日本吹奏楽コンクールで人気だった課題曲Ⅱのブルー・スプリング

指定のテンポが四分音符=132に対して八分音符=60まで落とします。

そしてフレーズをひとくくり、または苦手な部分を取り出して

6回できたらテンポを5上げる

これをひたすら繰り返します。

音と音の間を練習する

この練習の意図は音と音の間を練習することで、コントラバスであれば最初に押さえた音から次の音へ移動する間の身体の動きを練習するという感じです。

とにかく遅いのでストレスのかかる練習かもしれませんが、早いテンポや少し落としただけでは気づかない上手くいかない原因に気づくことも多い練習方法です。

6回できたらテンポを5上げるというのは120%できたら次に進むという狙いで、ひたすらテンポを5ずつ上げていくのは果てしないですが、ある程度上げてくると身体も動きを覚えてくるので、自分の中で変化を感じたら元のテンポへ戻していく速度を早めます。

まとめ

ざっくりまとめると、難しいところはゆっくりから練習するのゆっくりって部分をとにかくゆっくりやって、そこからメトロノームの数字を5ずつ上げる。

もしアナログの振り子式メトロノームを使っていたらメモリを一つ上げていきます。

そのとき、今のテンポで6回できたら5上げる(あるいは1メモリ)というのがポイントです。

もし個人練習で苦手な部分に苦戦している人がいたら試してみてください。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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