日記

フリーランス13年目に突入しました。

コントラバス奏者、吹奏楽指導者の井口信之輔です。

コントラバス奏者としての活動を軸に、その経験を指導者としての活動に還元し、昨年度は中学高校43校、アマチュアオーケストラ・吹奏楽団7団体の音楽指導に関わってきたり、指揮活動をしてきました。

さて、年明けよりも年度明けの方が新しい一年がはじまった感があるように思います。

桜が咲いたり、風の匂いに春を感じたり、ぽかぽかと暖かさを感じると新しいはじまりを感じます。

そんな僕も今年で大学を卒業して13年目に突入しました。

はい、フリーランス13年目です。

ここまで続けてこられたのは、周りの方のおかげだなと感謝しています。

本当にありがとございます。

だって、声をかけてくれる人がいないと成り立たないから。

フリーランス13年目に思うこと

最近、よく20代の頃を振り返るのですが、20代の頃は30代になったら何をしてるんだろうとひたすら考えていました。

当時、レッスンに通いひたすら練習をしてたので、30代になったらきっと自分が掲げてる理想のように上手くなっていろんな仕事をしてるはずというポジティブな思いと、楽器を置いて明日のジョーの最終回のラストシーンのように椅子に腰掛けている自分を想像していました。

極端ですが、本当にこんな感じ。

ベートーヴェンの運命の1楽章と4楽章のような感情をずっと行き来する感じ。

学生の頃、人前で弾くときに異様に震えるようになってしまい、伴奏合わせでも緊張して弾けなくなったり、でもこの原因の一つが幼少期から持っている吃音で言葉が出てこなくなるときと同じ心理状態になっていることだとわかってから、これは長期戦になると覚悟して向きあってみたり。

卒業してからも試演会やコンクールの前は世界の終わりを迎えた日のような感情に囚われながら、何度もソロの途中でいなくなったり、震えや恐怖心で指が回らなくなったりが続き、これじゃオーケストラのオーディションなんて受けれないと、いわゆるプロオケのオーディションを避けてきて、これじゃあどんどん周りに置いていかれる、自分の強みはどこにあると自己分析に狂ったり、わりと早いうちからSNSでの発信をはじめたり。

今でも当時描いてた理想とはかけ離れたところにいるし、何度も「もう終わりにしよう」という感情に襲われたけど、ぶち破ってきて、続けてきて良かった。

近況とこれから

2023年を迎えた当初、毎年掲げてた目標や抱負も見つからずふわふわと過ごしてきましたが、3月でいろんな活動の区切りがついて心機一転、やりたいことや目標が見えてきました。

まずコントラバスのソロに取り組むこと。

オーディションやおさらい会、試演会に出る機会もなければなかなかソロを弾くこともありませんでした。元々、ソロを弾くようなタイプのプレイヤーではなかったですが、勉強も兼ねて久しぶりにソロを弾く機会を設けていこうと思います。

それから、自分の指導法や指揮活動について見直すこと。

これまで本当にたくさんの学校に呼んでいただき、コントラバスから合奏指導までを受け持たせていただきました。どの学校とも本気で、全力で向き合ってきた、そんな気持ちですが、やっぱりまだまだ至らないところもたくさんあると感じたので、改めて勉強していこうという気持ち。

早速、指揮のレッスン会に参加したりしていますが、やっぱり学ぶって楽しいですね。


そして、これからのことですがご縁あって今年度からとある高校音楽科でコントラバスの講師を務めることになりました。まだどこまで発信して良いか分からないので学校名は控えていますが、僕にコントラバスを教えてくれた3人の師匠の教え、そしてこれまで叱咤激励をしてくださった皆さまの声を胸に後進の指導にあたっていきます。

自分が不思議に思うのが、何か一つの仕事に区切りがつくと、それに近いスケジュールで新しい依頼をいただくこと。今年度もそんな出来事が3つありました。

そうした経験をすると、真っ先に先祖のお墓に行ってお花を添えるのですが、これもきっとどこかで誰かが自分の話をしてくれているからだと思っています。

逆に、これまで多く迷惑もかけてきたので(しくじり先生できる)そんな声もどこかで聞こえているかもしれませんが、今できることを精一杯やっていこうと思います。

おわりに

フリーランス3年目、大学卒業して3年目くらいまでは卒業して◯年と言うことに抵抗がなかったのですが、なかなか芽の出ない自分は4年目くらいから年数の言うのに抵抗を感じるようになったりしていましたが、気づけば13年目に突入していました。

現場で同世代の仲間と出会うのが本当に嬉しく、楽しみの一つです。

SNSでみんなの活躍が見れるので、プロオケに合格を決めた人、どこかの指揮者に就任した人、CDを出したりネット活用して大活躍したり、そんな同世代の同業の仲間に勇気をもらってます。

華やかな舞台の裏側は修羅の世界と言われるような実力社会を生きていますが、活躍を心から応援できる誰かがたくさんいるって良いなと思います。

フリーランス13年目スタートです。

みんなは年々目になりますか?

お互い頑張っていきましょう!

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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