コロナ禍に読みたい 日記

今、自分が音大卒業を控えた学年だったら音楽を仕事にするために残りの3ヶ月で何をするか。

音楽を仕事にして30代を迎えアラサーと呼ばれる世代の後半に差し掛かると、音楽の仕事でも20代の頃とは違った景色が見えてくる。

それと同時に20代の音楽家や現役の音大生に演奏やレッスン依頼、いわゆる仕事をお願いすることも多くなってきた。

また、会話の中で「次を育てる」とか「若手を起用しませんか?」なんて言葉が出てくるようになった。

おかしいな、つい最近まで育ててもらってたのに、いや今もそっち側な気がするんだけれどもね。

そんなことを思いながら、20代の音楽家や現役の音大生からこの先の進路や卒業後のこと相談なんか聞きながら、今もし自分が音大卒業を控えた年だったら何をするかなあなんて考えることがあったので、ちょっと考えてみました。

目次

はじめに〜30代になって見える音楽の世界

ともに駆け抜け夢を語り切磋琢磨した同世代の仲間たち、お世話になった先輩達が大学で教えるようになったり、オーケストラの入団を決めたり、どっかの協会の理事のようなポジションに付いてたり、結婚して家で音楽教室を開講したり、演奏家としての経験を生かし各地のアマチュアオーケストラや吹奏楽団、ブラスバンドの指揮者に就任したりするような話を耳にする。

学校の先生も世代交代する時期なのか、年の近い大学の後輩が吹奏楽部の顧問となり講師として声をかけてもらい一緒に仕事をするような関係になったり、友人の音楽教室の発表会にゲストで出演といった仕事のスタイルもここ最近になってからだ。

しんちゃん、今何やってんの?

僕は学生の頃、しんちゃんとかしんくんとかしんさんって呼ばれてた。

で、僕は今何をしているか?というと、吹奏楽指導者としての原点である神奈川県に移住し、千葉と神奈川の二拠点生活を送りながらコントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者として活動している。

SNSでは指導者としての面を全面的に出して発信しているけど、演奏活動とレッスンの割合は前に計算したときに6:4くらいでコントラバスを弾いている時間の方がちょっと多い。

もう少し細かく見てみると秋から冬にかけては演奏7:レッスン3くらいで夏は1:9くらい。

それから最近になって増えたのが、誰かに仕事を紹介すること。

中でも多いのが

  • 企画モノのオーケストラ(いわゆる寄せ集めのプロオケ)
  • アマチュアオーケストラのエキストラ
  • アマチュアオーケストラのゲストトップ
  • 吹奏楽部の講師(主にコントラバス)

で、最近は付き合いのある20代の音楽家や卒業したばかりの音楽家にお願いをすることが多い。

アマチュアオーケストラのゲストトップなどは、洗足学園や昭和音大で一緒に時間を過ごしてきた仲間にお願いし、自分も一緒に勉強をさせてもらってる。

声をかける基準は「◯◯をやってみたい」と自ら発信している人が多く、そうした声は一緒になったリハーサルの休憩時間や帰りの電車、ご飯や飲み会の席で聞き覚えておく。

出演料や交通費の交渉をすることもあれば、条件が厳しいと思っても僕は経験を稼ぐというのも大切だと思うので「そういえば◯◯がこんな仕事やってみたいって言ってたな」って顔が浮かんだらどんどんお願いするようにしている。

でも、僕の関わらせてもらってるアマチュアオーケストラや吹奏楽団は各団体の予算の中でしっかりと僕らのギャラを作ってくれているのでとても感謝しています。

そうなってくると、セットで耳にするのが音大を卒業してからの仕事の話でこれはもう星の数だけSNSで発信されたり議論されてきた。

特にコロナ禍でこの話は一気に加速したよね。

僕もこの手の話はかなりしている方だと思うけど、コロナ禍もあって大きなダメージを受けている音楽の世界で、もし自分が今、音楽で食べていきたいと音楽家を夢見る音大生だったら何をするか?

これを本気で考えてみました。

今、音大卒業を控えた学年だったら残りの3ヶ月で何をする?

僕が今もし音大卒業を控えた学年、例えば洗足学園音楽大学の4年生だったら何をするか?

これはもうシンプルで、目立とうとして気を衒ったことや斬新なアイディアを出す、人と違う何かをするのではなく自分が何者なのかを知ってもらうプラットフォームを作ること。

いわゆる、自分に興味を持ってくれた誰かが「井口って人は何をやってるの?」って思った疑問を解決できる場所を作るということ。

場所はどこに?というとインターネットとリアル。

世界に向けて発信できるインターネットは空中戦、人と会うことで世界が広がるリアルは地上戦って分けてみるとわかりやすいかもしれないね。

で、肝心の何を作るかという部分を話すと

  • ホームページ
  • 名刺

これだけ。

これなら明日にでもできるし、行動力のある人はここまで読んでもう動き始めると思う。

ホームページもいきなりお金をかけて豪勢なもの作らずスマホ一つで作れる無料のものでOK。

まずはお金をかけずに自分で自分のプラットフォームを生み出してみる。

ホームページに載せるもの

ホームページに何を載せるかと考えてみると、僕は4つだけ。

  • プロフィール
  • 自分の活動スタイル
  • レッスンの情報
  • お問い合わせフォーム

これでOK。

プロフィールは学内の演奏会で使ったものをコピペして、写真は誰かにスマホで撮ってもらったり。まずは今あるものを載せてみて長く感じたら調整する程度。

自分の活動スタイルは今自分がやってること、どんな考えを持っているか、ホームページにきてくれた人に対して何を伝えたいかがわかると良いよね。

好きなクリエイターのページを真似してみたりしても良いし、自分が目指している音楽家の先輩のホームページを参考にしてもOK。

僕は学生の頃からレッスンに興味があったのでレッスンの情報は間違いなく書くと思う。お金はどうだろう、学生の頃はお金に関して本当に何も知らなかったので交通費だけでOKです!とか書きそう。

もし、まだわからなかったら卒業後はレッスン活動もしていくと書くだけでも良いよね。

それから忘れちゃいけないのがお問い合わせフォーム。

自分に興味を持ってくれた人が連絡をするまでの導線設計とテストメールを送って届くかまでの確認も忘れずに。

名刺は今すぐにでも作ったほうがいい

インターネット上にホームページがあると、自分を24時間365日宣伝してくれる。

最初はほとんど見られないけど一切気にしなくてOK。

生まれたばかりのサイトなんて誰も知らないし、大切なのは育てるという意識。

生み出したら終わりなのか、生み出したら育てるかの違いは押さえたほうが良し。

それから忘れちゃいけないのが名刺。

今、名刺を持ってなかったらすぐに作ろう。いつどこで誰から名刺を頂戴するかわからないし、その名刺交換が自分の活動の幅を広げてくれることがある。

実際、僕は大学1年生の頃にパソコンで作れる自作の名刺を作って持ち歩いてたけど相当珍しく、周りで名刺を持たない理由を聞いたらその多くがまだ自分には早いだった。

今だったら「なんで早いって思うの?」と直球で質問してしまいそうだけど、未だにこの理由はよくわからない。

それから名刺を頂戴したのに持ってなくて渡せないのは失礼だよね。

礼儀や上下関係、言葉使いに厳しい音楽の世界、意外なところで粗相してること多いかも。

名刺に何を載せる?

名刺に何を載せるかは名前と楽器、それから自分を表現する一言やキャッチコピーを考える。

僕は今、名刺の裏に吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願ってと載せてブログのQRコードを貼って、その方が自分のことを思い出したときにすぐブログにアクセスできるような設計をしてる。

それから香が好きなのでゼラニウムの香づけをして印象に残る名刺に仕上げてる。

最後に、こうやって書いてるけど僕もたまに忘れたり切らしてるときあるんだ。

ごめんなさい。

卒業までにお世話になった方の連絡先リストを作っておく

ホームページと名刺ができたら次は何する?

SNSで発信?

いや、SNSはずっと後でいい。

音大に入学するまで、それから在学中にお世話になった主科の先生はもちろん、ソルフェージュの先生やピアノの先生の連絡先ってすぐに出る?

それからボランティアでもお金が発生してなくてもレッスンをする機会があった中学校や高校吹奏楽部の顧問の先生、飲み会でいろんな話を聞かせてくれた大学の先輩。

エキストラ先でお世話になったアマチュアオーケストラや吹奏楽団の方なんかも交流があれば。

卒業試験を終えて、卒業が確定し、卒業式を迎えたらお世話になった方々一人ずつに連絡をする。

電話でもメールでも手段はなんでも良い、卒業演奏会への出演が決まれば案内も忘れずに。

一つの節目にお世話になった方々への感謝と今後の抱負を述べる。

もしかしたら、そこから新しい道が広がっていくかもしれないよね。

一括送信で済ませてたらきっと生まれなかったご縁

僕は今年の秋にメールアドレスを変更した際、過去のメールを全て遡ってお世話になった人たち一人ずつに手紙を書くように近況報告や過去にエキストラでお世話になったお礼を書いて送った。

そしたら出演依頼をいただいたり、また連絡を取り合うようになった人がいたりしたんだけど、これは一括送信で済ませてたら生まれなかった縁だと思う。

世の中が便利になればなるほど人と人との繋がりの価値がグッと上がる。

楽をするか誰かを想像してひと手間をかけるか、これはまたあとで説明するね。

生き方を追いたくなる人を何人か見つける

次はこれ。

この世界って、師匠に惚れて弟子になって修行をするじゃないですか。

音楽以外にも人柄や仕草に影響を受けたり、どことなく似てきたり、学んだりする。

それに近く、この人の生き方って憧れるなって人を何人も見つけておく。

ここで大事なのが音楽の世界だけに止まらないこと。

どんな世界だって良いし、著書を読んだり動画を見たりこの人のこの部分を真似したいなって生き方を追いたくなるような人を見つけておく。

思いっきり音楽に打ち込む、さらう

最後はこれ。

もう最後!?と思うかもしれないけど

卒業して思うのは、学生の頃の練習環境ってほんとに恵まれてたってこと。

特に僕はコントラバスという大きな楽器なので練習場所に困ることが多々ありました。

自宅で音が出せなくてカラオケボックスやスタジオで練習してる人もいるし、音楽教室でのレッスンの合間で自分の練習をする人もいる。

卒業後の練習環境って人によって全然違うけど、音が出せる場所がある学生時代ってやっぱり良いなと思うし、音楽を仕事にすると決めたら何より大切なのが楽器の練習。

音楽家としての活動の軸となるのは学生生活だし、最後まで本気で音楽に打ち込む。

卒業して「あの頃、めちゃくちゃ練習してたよね」って話が酒のつまみになれば最高じゃない?

まとめ

自分が何者かを知ってもらうためのプラットフォームと名刺を作る。

そしてお世話になった方々の連絡先リストを作ったら好きな人の本を読んだり動画を見たりする習慣を付ける。動画はながら聴きでOK。

で、今の練習環境を生かして最後まで音楽、楽器の練習に打ち込む。

以上が、今もし自分が音大卒業を控えた学年(学部の4年生とか院生)だったら音楽を仕事にするために残りの3ヶ月で何をするかと考えたときにやっておくことです。

それでは、また。

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で、ここからが本題

まずさっき書いたことは音楽を仕事にすると決めた上で最低限やっておきたいドレスコード。

いわゆる、足し算で経験値を積み重ねていくところ。

今、世間で流行っているSNSなんかは掛け算の世界。

気を衒った行動斬新なアイディア人と違う何かをする、これらもすべて掛け算

音大を出たら多くの人がフリーになるけれど、フリーランス、個人事業主として個として生きていくということは、自ら活動の幅を広げていくことがとっても大切だということ。

この音大卒業後の話はもう多くの人が発信してるけど、もう一つ押さえておきたいことがあって時間をかけてコツコツと積み上げていく足し算の価値を安く見積もってに掛け算(いわゆる◯◯×◯◯)みたいな方へ行きすぎちゃうとあまり上手くいかない。

ちょっと残酷だけど、ゼロに何をかけてもゼロにしかならないということ。

練習も発信も誰も見ていないような場所でも小さな積み重ねがあって、その過程で出会ういろんな体験から生まれた好きや得意との掛け算で横に展開していく。

ということで、ここから自身の体験談を踏まえて【今、自分が音大卒業を控えた学年だったら音楽を仕事にするために残りの3ヶ月で何をするかという話を展開していってみます。

演奏を仕事に:オーディション情報を収集する

僕はプロのオーケストラに入団してコントラバス奏者になることを夢見ていました。

なので学生時代の飲み会での先生や先輩たちとの会話から生まれる「今度◯◯フィルがオーディションする」という話や「数年後に◯◯さんが定年されるから〜」という話はチェックしていた。

今なら、Twitterのメモ用アカウント(自分しかいない鍵アカ)ですぐメモすると思う。

学生の頃はオーディション情報が掲示されていたのを見ることが習慣になってたけど、卒業したら自ら探しにいかないと見つからない。

よく「コントラバス 募集」とか「コントラバス オーディション」と検索してた。

演奏を仕事に:プロオケの先の予定をメモしておく

卒業したばかりの頃、とある出演依頼をいただいたものの日程がNGでお断りすることになったとき、その団体の年間スケジュールをチェックしまた声がかかるかもしれないと予定をチェックしていました。

当時はここまでしかできなかったけど、今だったら「ねぇ、◯◯フィルってリハーサル何日あった?」とか「だいたいリハっていつ頃入る?」と友人に聞いたりして仮説を立てます。

ちなみにこうした仮説はだいたい外れますが、リハーサルが入る時間や組まれる日程、主な会場なんかの情報は1日に2〜3件仕事を入れていくときに重宝します。

演奏を仕事に:音楽系求人サイトをチェックする

毎日、いや3日に一度でも音楽系の求人サイトをチェックします。

これは実際に今でも続けていて、僕がよく見るのはミュージックジョブネット。

ここから生まれた仕事が今も続いています。

ネットで仕事を探すのが怖いと思ったら、求人を出している相手を徹底的に調べます。

求人をコピペしたり、いろんなワードを組み合わせて相手を探りFacebookで検索をかけてみたり。

これらはヤバイ案件から自分を守るためにも役に立ちます。

演奏を仕事に:演奏したいを伝える

自分がやりたいことは口に出す。

僕が演奏関係の仕事を依頼するときは、その仕事に興味ありそうな人に声を掛けることが多く、そこでまず浮かぶのは「◯◯したい!」と言っている人。

上手いから声がかかるかというと、基本的にみんな上手いので「◯◯したい!」と自ら発信(SNSだけじゃなく)してる人に興味あるかを聞く方が多い。

誰かと【どんな人を呼ぶか】って話をしてるときも「◯◯って人がこういう仕事興味あるって言ってて、こんな子なんだけどどう?(SNSの写真を見せながら)」って会話が多め。

これは現場にもよると思うけど、僕が関わらせてもらってる現場はその人がいればより仕事が楽しくなるような人を求めてることが多いので「◯◯やりたいです!」はめちゃくちゃ強い。

これは例えばの話なので極端に書いてみると

  • 演奏仕事の片手間で部活のレッスンをしている現場経験豊富な人と
  • 部活のレッスンという仕事に興味があるけど指導経験が少ない人

だったら、同じギャラでも後者を呼んで一緒にご飯食べたりしながら指導者って仕事の魅力を語り合って成長していった方が長い目で見て部活動にとってもプラスになるよね。

演奏を仕事に:現場を利用しトライ&エラーを繰り返す

音楽家として仕事をしていく上で知っておきたいのがエキストラとしての心得。

これは多くの人が音大在学中に教わることだと思う。

ざっくり書くとこんな感じだとする

  • 練習の◯分前には着いておく
  • 挨拶をする
  • ソロや関係ない曲を練習したり目立つようなことをしない

で、ここまでを押さえた上でこの心得を疑うんだ。

行く現場によって対応はどんどん変えた方がいい。

例えばコントラバス奏者であれば一度は頼まれたことがあるかもしれないのがエレキベースの演奏。

コントラバス奏者はエレキベースも弾けると思われているけど、実は全く別の楽器。

これがあまり知られていなく、全国の中高生や実はプロ奏者までもが苦労している経験があったりする。

僕もエレキベースは全くというほど弾けなかったけど、いただき物のベースを持っていたのでアマチュア吹奏楽団で「とりあえず音が欲しい」お願いされたことからはじまり、数年後にとある現場でいつもベースを弾いている奏者が参加できず僕がベースを弾くことになったのがきっかけで練習をはじめました。

とは言っても年に数回しか弾かないのでこのままじゃダメだと思い、エキストラで行くアマチュア吹奏楽団の練習時間を利用して実戦で学んでいきました。

ベースの依頼は積極的に受け、指揮者の方に挨拶をした際に「ベースは不慣れなので、目立つかもしれませんが練習中にいろんな音を出させてください」と一言伝え音質や音量バランスなどの実験する。

プロの現場であれば数十分のリハーサルで終わる曲も、アマチュア楽団であれば演奏会に向けて何日も練習する。この時間をうまく活用して練習時間にトライ&エラーを繰り返す。

はじめてプロの現場でベースを弾いたときに、この経験が大いに役立ちました。

教えるを仕事に:吹奏楽部を指導したい

僕のレッスンの中で一番多いのは部活指導。

ここ数年は平均して年間約30団体ほどの部活動を教えていて、多くはコントラバスのパート講師。

吹奏楽の指導がしたいって人は本当に多く、最近では音楽大学に吹奏楽指導に特化したコースが誕生したりもしているし、そこで学んだ人たちが卒業していく日も近い。

最近は部活動の過剰な活動時間や学校の先生の負担がメディアに取り上げられ、部活動指導という仕事の形も少しずつ変わりつつある。

部活動の指導は音大の頃に先輩から声をかけてもらってはじめる人も多く、音楽の仕事の玄関口にように感じる部分がある一方でとても専門性の高い仕事になる。

なので、演奏活動の片手間でできるような仕事でもなく、たまに耳にする【教えのバイト】感覚でできるものじゃないと思っている。

コントラバスのパート講師から合奏トレーナーになるまで

吹奏楽指導を仕事にするためには何をすれば良いか?という質問は多く受ける。

答えはシンプルで

  • 一校一校との付き合いを大切にする
  • レッスンを通して音楽の楽しさを伝える
  • 自ら部活に参加する

これだけ。

【この自ら部活に参加する】ってところを説明すると、決められた時間に来てレッスンをしてギャラをもらって帰るということで終わらないということ。

前後で顧問の先生から生徒の様子をヒアリングしたり、レッスンの内容を報告したり楽器に問題があれば問題点の指摘と合わせて修理をした際のおおよその金額なんかもセットでお伝えしたり。

合奏を聴く機会があればなおチャンスで、事前にやる曲がわかっていればレッスンに行く前日の夜1時間その曲について勉強する。

例えば【マードックからの最後の手紙】という曲を合奏するとわかったら、ウィリアム・マクマスター・マードックやタイタニック号沈没事故についてのエピソードをメモしておく。

そうすれば、指導の現場での指摘が技術的なものだけでなく物語の世界観をセットに伝えられるようになる。曲の背景を知ってるから、音楽の世界にも参加できる。

僕はずっとこれを続けて、練習後に先生たちと「曲やったことあるんですか?」や「いろんな学校教えてるんですか?」という会話に広がり、そこで吹奏楽が好きだという話や吹奏楽指導に興味があるという話をし、「合奏とか見れますか?」と聞かれたら「はい!」と答える。

もちろん、やったことなんてなかったしここで「自分はまだ…」とか言ってたらチャンスは来ない。

やったことなくても、やりたいと思ったら「はい!」と答えてなんとかする。

自分には早いと思ったら、以下のことを考えてみる

  • 学生時代の合奏系の授業でいろんな指揮者と共演したはず
  • 授業で指揮の先生の合奏指導を受けたはず
  • 専攻楽器の先生から毎週レッスンがあったはず
  • そこでは技術的なことだけでなく音楽を教わったはず

ここでやっと掛け算(横展開)が出てきたりする。

吹奏楽指導がしたいという情熱に上記のような体験を掛け算してレッスンをする。

あとは勇気、やってみよう。

教えるを仕事に:アマチュア楽団を指導したい

日本は世界に誇る吹奏楽大国であり、アマチュアオーケストラもトップレベルに上手い。

いわゆる、色々な仕事をしながら趣味で楽器を楽しまれてる方々が集まった楽団で、活動スタイルはさまざま。そして僕たち音楽家もこの先長い付き合いになっていく楽団でもある。

アマチュアオーケストラは異業種プロフェッショナルの集合体で、オーケストラの企画・運営から演奏会の開催までしてしまう最強のプロ集団だと思っているんだけど、この辺りの話は飲み会の席で。

話を戻すと練習やパート指導、分奏から本番の指揮まで色々なポジションの仕事を受け持つことが多く、「どうやって仕事が来たの?」と聞かれると最初は知人からの紹介が多く、その先は同じで

  • 各楽団との付き合いを大切にする
  • パートレッスン、分奏を通して音楽の楽しさを伝える
  • 仕事と趣味の垣根を超えてオケに参加する

これだけ。

【仕事と趣味の垣根を超えてオケに参加する】ってところを説明するとやっぱり、決められた時間に来てレッスンをしてギャラをもらって帰るということで終わらないというところにたどり着く。

基本的に、音大を出たら世間一般的にみんな上手いしそれなりの経験値から専門的な指導もできる。

だから、決められた時間に来てレッスンをしてギャラをもらって帰るって誰でもできちゃうことで、それだったら誰でも良くない?ってなる。

メンバーとのコミュニケーションはオケの雰囲気を知ることができるし、音出しの時間を設けて各楽器の音に耳をすませばこの時間での技術的な改善点が見つかるし、何度か会話を交わした上での個人的なアドバイス(シンプルかつ的確に)は教えたがりを感じさせないと思う。

で、練習後の飲み会で交流が深まり、音楽談義に花を咲かせたり、パートの方達とご飯を食べに行ったりする中で奏者との信頼関係が生まれ、仕事と趣味の垣根を超えて一緒にコンサートを作るチームみたいな感じになる。

仕事は人と人との繋がりの中で生まれる【信用】の先にあるので、仕事欲しさにやっても続かないし、土台にあるのは好きとリスペクト、そしてその時間をより良いものにするために何ができるか。

一緒にご飯を食べたり飲みに行った人たちとはいいものを作ろうと思うよね。

いいコンサートを作りたい、そこでプロの音楽家という視点で何ができるか。

主語は常に自分ではなく相手だ。

最後にちょっと厳しいことを言うと、アマチュアオケを馬鹿にする人は見なくなる。

教えるを仕事に:個人レッスンをはじめたい

じゃあ個人でレッスンをしたい人は何をすれば何をすれば良いか。

  • 自宅で教室を開く
  • 地域の施設を借りてレッスンをする
  • スタジオやカラオケボックスを借りてレッスンをする
  • 出張レッスンをする

ざっと思いつくのが上の4つで、僕はこれらを組み合わせて個人レッスンをやっている。

これは各楽器の事情、男女問わず防犯対策、レッスン謝礼とは別にかかるお金を計算してどこでレッスンをするかを考えていくといいかもしれないよね。

自宅でレッスンをする際は、住所は公開せず最寄り駅まで掲載し、問い合わせがあった方に個別に住所を送るとか「◯◯の前から電話してください」といったこともできる。

レッスンにかかるお金はきちんと記載する

個人レッスンをするとなると考えなきゃいけないのがレッスン謝礼。

ホームページに掲載することが多いけど、まずレッスン謝礼が明確でないところに人は集まってこないということを押さえておくと良い。

意味は違うけど、時価ってちょっとドキっとしない?

それに近くて、レッスン謝礼は応相談やお問い合わせくださいだと

  • 仮に予想より高かったらどうしようと不安になる
  • 価格を聞いてしまったら断りにくい
  • 断ったときに相手に申し訳ない気持ちにさせてしまう

なのでレッスンにかかるお金はしっかりと記載しておく。

レッスン謝礼の決め方、考え方

次にみんなが悩むのがレッスン謝礼について。

ここには色々な考え方があるから、僕の考えを書いてみるとこうなる。

  • その楽器、業界の平均は参考程度の留めておく
  • 先生より高いお金を頂戴するのは失礼という考えを捨てる

この二つ。

もちろんここに至るまでは周りとのバランス、平均価格、先生より多くいただくのは失礼だといろんな考えを経て今に至る。

音大卒業したばかりは1時間あたり4,000円でやり、そこから5,000円〜6,000円と値上げをして今は1時間だと8,000円、2時間だと12,000円という金額をいただいている。

コントラバスは楽器が大きく場所と楽器どうする問題があるので、これらも全部込み。

そして個人レッスンの魅力はお互いの時間さえ許せば会場の空き時間をフルに使うこともできる。

中高生であれば進路相談、部活内で人間関係、保護者の方とも進路相談や楽器や弓の購入、受験対策から世間話までするし、一対一を大切にするを繰り返すのが一番大事。

自分にしか提供できない価値ってなんだろうって考える。

もし出てこなかったら自分の長所や他人から褒められたことをメモ帳に全部書いて一対一の時間に転用できるものは何があるかを考える。

先生より高いお金をいただくのは失礼?

先生から楽器の演奏技術、音楽的な解釈、人間性やこの世界で生きる術まで学んだら僕らはそれを守り修行を重ねていくけれど、いつかは殻を破り離れていく日がやってくる。

それが卒業という一つの節目だと思うんだけど、いつまでも先生より下のお金でやってて仮に経済的に困窮してしまったら教えた先生はどう思うだろう、逆に心配をかけちゃうかもしれないよね。

僕も師匠は雲の上の存在だしずっと尊敬してるけれど、個として生きる覚悟を決めたら一社会人として自立していくことも大事だし、「先生から学んだおかげで今こうやって仕事できてます!」って、これだけ稼げるようになりましたって胸張って言える方がいいよね。

例えば、昼夜アルバイトしながら音楽の仕事してた弟子が、数年後に車で現場入りして「先生、車買っちゃいました!」なんて言われたら嬉しくない?

教えた弟子が経済的に安定した生活を送れるてっていうのは師匠も安心だと思うし、僕はそう思う。

教えるを仕事に:オンラインレッスンをはじめたい

コロナ禍もあってオンラインレッスンの波が押し寄せた。

世間ではオンラインでのレッスンという形への抵抗感も徐々に薄れ、今はオフラインとオンラインのレッスンを両立している人もいる。

僕もその一人で、オンラインレッスンをはじめてもうすぐ2年。

オンラインレッスンをはじめたいと思ったら必要な機材や情報が既に多くの人が発信しているので調べておくとして、僕がよく相談を受け伝えるのはこれ。

オフラインでやってたことをオンラインでやっても上手くいかないので、オフラインで喜んでもらえたことでオンラインに転用できるのは何だろう?ってところを考えてみる。

よく聞く質問:演奏家、それとも指導者。最終的にはどうなりたいの?

僕はよく、今でもたまに「プレイヤーになりたいの?指導者になりたいの?最終的には?」

と聞かれるんだけど、そんな線引きする必要なくて、最終的にどうなってるかなんてわからない。

最終的にはマイホームを手にして好きな人と幸せに暮らしてたい。

話を戻すと、僕の年間を通した活動はこんな感じ

  1. 演奏家としての現場でインプットしたことを
  2. 先生と呼ばれる指導者としての現場でアウトプットする

このサイクルで一年を回し、その集大成が夏の吹奏楽コンクールのレッスンと設計してる。

インプットしたものはアウトプットしていく必要があって、夏のほとんどを吹奏楽部のレッスンで埋めてこの一年どれだけ成長できたかを測る期間とする感じ。

活動面積の広げ方:パイは奪わず育てる

競争社会ではポジションの奪い合い(例えばオーディションとかね)があって、そこで切磋琢磨することで成長できるからパイの奪い合いって悪いことではない。

でも、今は音楽の仕事の量に対して圧倒的に音楽家の数が多い。

だからパイの奪い合いに参加しつつ、パイを育てるって感覚を持っていくのがとっても大事。

この話は書くととっても長くなるので簡単、詳しくはお茶しながらでも話そうぜ。

活動面積の広げ方

まず、ドラゴンクエストが好きな人はスライム8体を想像し、それ以外の人は紙と鉛筆。

まず自分の専門領域をA領域とする、僕であればコントラバスでここではオーディションやコンクール、エキストラの仕事など限られた席の争奪戦、いわゆるパイの奪い合いが発生する。

で、ここに片足を置きつつ僕は教える仕事が好きなのでレッスンもはじめてこれがB領域。

A領域とB領域を線で結んで、例えば【コントラバス奏者×吹奏楽指導者】という掛け算をしてみるとどうなるだろう、一気に希少価値が高まるような気がしない?

これが新たなC領域で、3つの領域を線で結ぶと三角形ができるよね。

これが活動面積になる。

パイの育て方

A B Cと3つの領域が生まれ活動面積が広くなったら、それぞれの領域でパイを育てる。

この感覚、けっこうハテナが浮かぶ人が多いと思うけど演奏現場の数を増やしていく、指導校の数を増やしていくということ。

パイを育てるのは足し算に近いから時間がかかるけど超大事。

で、ある程度のサイズになってきたら独り占めをせず仲間や後輩に還元していく

新しいことをするには余白が必要だし、自分が常にスケジュールを埋めていては仕事の幅が広がらないので仲間に仕事を依頼するということはとっても大切。

そして、その余白を使ってまた新たなD領域へと活動面積へと広げていく。

僕であれば神奈川県に移住して活動の場を広げたかったのでD領域は神奈川県、そして千葉と神奈川の二拠点生活をはじめた今、次なるE領域はメンタル心理カウンセラーの資格取得

そして、来年は東京都に活動拠点を作りたいのでここがF領域となる。

こんな感じで軸となる専門領域から掛け算で活動の幅を広げ、各領域でパイを育て、分け与えることでコミュニティを作る。

この活動面積が大きい人ほど希少価値が生まれ、これがいわゆる他者との差別化にもなる。

ドラゴンクエストの世界に出てくるスライムは弱いけど仲間を8体呼ぶと合体してキングスライムになるんだけどこれがけっこう強くて、僕はこの考え方を勝手にスライム理論と名付けてみた。

〜をやったら嫌われる系の噂、世間の批判的な声を分析してみる

昔も今も、そしてきっとこれからもそうかもしれないけれど、世間にはいろんなルールやべき論、その業界の常識なんかがある。

ただ、それらを素直に疑問に感じたら疑いの心を持つことも大切だと思ってる。

ずっとべき論なんかに囚われてたら苦しくなったりするよね。

それをやったら嫌われる?

これは僕もはじめはそう思ってたんだけど、どうやらオーケストラの指導で吹奏楽指導のような音程合わせ、縦合わせ、ハーモニーディレクターでメトロノームを鳴らしながら合奏をするようなことをやると嫌われるらしい。

学生時代にそんな噂話を聞き、信じてた。

でも、実際に現場に出て思うのは

  • 吹奏楽部はオーケストラのような音楽的な練習を
  • アマチュアオーケストラは吹奏楽部のようなトレーニングを

すればもっと上手くなるんじゃないかと感じること。

僕も最初はハーモニーディレクターで合奏したり、チューナを使うのは邪道だ!みたいな考え方だったけど、指導経験を積むにつれてそれらの重要性に気づき、試しにやってみた。

するとどうだろう、嫌われるどころかとっても喜ばれる。

むしろ、こうした練習をしたかったとか、こうした練習を取り入れている活動に興味を持って声をかけてきてくれた人もいた。

特にアマチュアオーケストラで弦楽器を弾いている人は、独学で始めいきなりオーケストラの曲を弾くことも少なくないので、基礎的な部分をサポートすることによって、その人の演奏技術をぐんと伸ばすこともできると感じてる。

こうした練習を求めていない現場もあると思し、こうした練習を求めてる場所もある。

そして弦楽器にはセビシックという同じメロディをいろんなボウイングのパターンで練習する教則本があって、例えばこれをアマチュアオーケストラの弦分奏でやってみたとする。

これ、吹奏楽部の基礎合奏と同じじゃない?

ここで噂を信じて何もしなかったら今はない。

指揮者は喋らない方がいい?

練習でよく喋る指揮者はダメだとか嫌われるとかそういった噂話を聞いてきた。

確かに音大生だった頃、オーケストラの授業を進めてくれる先生、演奏会本番を指揮する先生たちはシンプルかつ的確な指摘で練習を進め、演奏会前は練習が早く終わったりすることも多々あった。

過去に何人かで演奏会の曲の指揮・指導を分担した際、試しに曲の解説や弦楽器奏者の視点から見たアンサンブル、ボウイングの話、フレーズの作り方を喋りながら練習してたら「君、しゃべりすぎだよ子供のクラブ活動じゃないんだから」というような指摘を受けた反面、奏者の方からは「とてもわかりやすかった」とか「こういう説明をしてくれると私たちも理解できる」という声があった。

なるほど、こうしたギャップがあるのか。

確かに余計なことを喋られても困るけど、授業のようなレクチャーは面白いかもしれない。

結局、こうした話もたどり着くのはこうした練習を求めていない現場もあると思うし、こうした練習を求めてる場所もあるということ。

時代によって業界の普通や常識は変わるしゼロか100ではなく、1から99の中で考えてみるって思えばいいかもしれないよね。

無料は本当にダメなのか

世間にSNSが浸透してきた今、ここ数年よくTwitterでも見かける無料に対するさまざまな考え。

これも白黒をつけるのが本当に難しいけど、疑いを持って無料ってほんとにダメの?って考えてみるのはとっても大事かもしれないと思っていました。

まず、僕らは個として生きていく覚悟を決めたら自分で活動の幅を広げていく必要があると話した上で、この無料とどう向き合っていけばいいかと思うとこう考えることもできる。

無料の場所を設計し、その先でお金が発生する場所を作っておく。

身近なもので言えば、スーパーの試食コーナー。

「このソーセージ、一口10円で試食できます!」って言われたら買わないけど、試食は無料で美味しいと思ったら食卓にどうぞってなったら買う可能性って広がるよね。

例えば音楽家であれば

  • 情報は無料
  • 体験は有料

と考えてみる。

コントラバスの奏法に関する質問や相談は無料でOK、だけど生きた言葉と音を交わすレッスンという時間は有料ですよって感じで無料と有料の線引きをしっかりとしておく。

こういうのをフリーミアムって言うんだけど、これを知っておくのと知らないのでは無料に対する考え方も変わってくるし、今後の活動に大きな差が出てくると思う。

ただ無料の部分で手を抜いてしまうと自分の評判を下げてしまうので注意。

手を抜かないで本気で向き合う。

自分の話を少しすると、質問箱に届く質問全部に本気で返事を書てブログにまとめたり、コントラバスの教則本『明日のためのレッスンノート』を公開してる部分。

仕事でお金以外に稼ぐもの

演奏をして、レッスンをしてお金をいただき生活をする。

仕事をしてお金を稼ぎ日常生活を送るわけだけど、お金以外にも稼げるものがあると思う。

経験未来ブランドだ。

経験を稼ぐ

まだ音大を出たばかりの頃、吹奏楽指導に関わる仕事がしたいと思ってもコネもツテもなければ指揮経験なんてほとんどないし、指揮科を出たわけでもない、むしろ弦楽器奏者だ。

そんな時に耳にした神奈川県の西部で小さな吹奏楽部の指導者を探してる学校がある話があった。

ざっと計算して家から片道2時間半以上、練習は2時間あるかで帰りも同じ、単純計算で交通費でギャラがなくなるような感じだけど、無名の僕にとっては大きなチャンスでしかない。

稼いだお金は交通費とかで手元に残らないかもしれないけれど、吹奏楽指導者としての経験を稼ぐことができる。

2年半ほどお世話になって、最後に生徒が開いてくれたお別れ会で「何年かかるかわからないけど千葉で腕を上げて必ず神奈川に帰ってくる」なんて話し、ここが吹奏楽指導者としての原点となった。

未来を稼ぐ

この部分は過去記事のコピペ。

この未来を稼ぐの部分は、2019年12月14日に書いた記事をそのまま掲載しています


個人で仕事をしていると、仕事の範囲も自分で決めるようになる。

だから、音楽家は活動拠点や範囲もみなバラバラだ。

今、千葉に住んでいながら移住を決めた神奈川県で定期的に仕事をしている。

この「千葉に住んでいながら」と「神奈川県で定期的な仕事をしている」の間には日常会話の中では話しきれない量のストーリーがあるけれど、いわゆる「千葉に住んでいながら神奈川まで定期的に足を運んでいる」ところだけ見ると、僕の活動に疑問を持つ人が多かったりもする。

「なんでわざわざ千葉から?」や「いつも大変じゃない?」という人には、時間内で伝えられることを話すようにしてる。

「遠くからすみません」と言われると、そこで謝られてしまう自分の未熟さを痛感する。

僕だったら本気で来て欲しい人には「遠くからありがとう」と言うからだ。

中には「わざわざこっちまで来ないで地元で活動してた方がいいんじゃないか」という声も届くけど、自分の未来は自分で描けばいい。

何より、移住先で先に固定収入を得られる場所を作っておくことは大切だ。

人生設計と「未来」への導線

じゃあ、定期的に神奈川県で何をしているかというと、音楽教室でコントラバスを教え、アマチュア吹奏楽団の指揮者を務めている。

人生設計と「未来」への導線を考えると、もちろん「お金」を稼ぐ必要も出てくる。

だから僕は、この二つの仕事でお金を稼ぎながら「未来」を稼ぐ。

ここまで、2019年12月14日の記事より引用

ブランドを稼ぐ

音楽家として経験描く未来を稼いでいく中で最後にもう一つ稼ぐべきものがブランド

このブランドという言葉の定義を考えてみると【◯◯だったら××さん】ってポジションにたどり着く希少人材のことで、学歴や入賞歴、師事歴ではない。

小学校の頃にいた、昆虫博士や鉄道少年なんかが良い例だと思う。

こんな感じで、何か一つのことを徹底的に掘り下げる。

そして、生業である音楽と掛け合わせる。

この先は、活動面積の広げ方の部分と繋がっていく。

ノーギャラ案件、交通費程度の謝礼とどう向き合うか

大学を卒業したばかりの頃に多かった

  • お金は出せないけど演奏してほしい
  • 交通費程度の謝礼しか出ない

といった仕事が来たとき、最初は断るのが申し訳なく引き受けることが多かった。

あと、勇気がなくて断れなかった。

でも、次第にそうした案件の先に何があるか、何もないのか、また自分次第で何か掴めるものはあるのかを考えられるようになってきた。

中には、やりがいや経験を積めるからと若手を搾取するような人や、良いように使おうと考えている人もいるだろう。

でも、仕事でお金以外に稼ぐものがあれば、経験を稼げるという判断ができるかもしれない。

これだけはSNSに上がる声に反応しているだけだと身につかない。

時に傷を負い、その傷を癒すといった体験も必要だと、僕は考える。

だからこそ、まずは自分で相手を見極める力を付けていく。

音楽家とSNSに思うこと

今、多くの音楽家が発信をして活動の幅を広げたり創作活動をしている。

ほんとうにたくさんの才能があって、特に今の20代の音楽家やクリエイターの多才さには驚くばかり。その一方、これだけSNSが浸透した世界に生きづらさを感じている人もいると思う。

テレビをつけたらYouTubeの再生回数、インターネットにつなぐとSNS戦略、バズる方法、フォロワーの増やし方、インフルエンサーになるためのノウハウに溢れてる。

特にコロナ禍はこれを加速させたように思う。

最後は、自分が思うSNSの使い方を書いてみようと思う。

発信という文化が根付くまでの5年間

音楽家がこれだけSNSで発信するようになる世界を誰が想像しただろうか。

今から5年前はアメブロで活動日記を書く人がいたり、Twitterも「◯◯なう」とか「ラーメンうまい」とかそんなつぶやきが多かった気がする。

話が脱線するけど僕はいまだに「wwww」の使い方がわからないので誰か教えてください、プロフィールに「wwwwの使い方を◯◯氏に師事」って書きます。

とにかく、ほのぼのとした雰囲気がまだ残ってた気がする。


楽器の奏法やノウハウをSNSやブログで発信する人たち

で、そんな中でちょっと変わった使い方をする人たちが出てきて、僕ものその一人。

いわゆる、楽器の奏法やノウハウ系の発信する人たちの登場だ。

これが目新しいことで、多くの人が批判されたりしたわけだ。

Twitterはもちろん、ブログも少しお金をかけて相手が読みやすいような形にして記事を書くのでブロガーなんて笑われたり、そんなことに時間使うなら練習した方がマシとかいろんな声があったよね。

でも、教則本や音楽系の雑誌に書かれているワンポイントレッスンに近いものがあって何が違うかというと有名な人かあまり名が知られていないの違い、若手だかとかそういった点。

だから怪しかったんだと思う。

でも、そうした発信が自分の活動の幅を広げ仕事に繋がることもあるってことが少しずつ認知された、多くの人がブログやSNSで楽器の奏法やノウハウを発信するよになった。


演奏動画をアップする人たち

その後、2018年くらいになると演奏動画をアップする人が出てきた。

YouTubeだったり、SNSだったりとくに僕らと同年代や少し下の世代が多かった印象だけど、これもやっぱり多くの批判があった。

中には若手が自分の演奏をネットに公開するなんてというような声もあったけど、そんなこと言ってたらクラシック音楽の文化はいつか滅びる。

ちょうどYouTuberという人たちが出てきた頃で、音楽家がこれをやるとYouTuberとか笑われるような感じ、あったよね。でもYouTubeや演奏動画のアップを始めた人たちって、きっといろんな理由があると思って、そこまで伝わらずにいろんなことを言われてしまっていた気がする。

でも、そうした挑戦が自分の活動の幅を広げ仕事に繋がることもあるってことが少しずつ認知された、そしてコロナ禍になって多くの人たちが演奏動画をアップするようになった。

新しいことが世間に浸透するまでの差は約2年

この5年間で大きく印象に残ってるのはこの二つで、新しいことを誰かがはじめて批判的な声が上がって世間に認知されるまでの差っていうのが大体2年だと感じてる。

もし、SNSやインターネットを活用して自分の活動の幅を広げていきたいと思ったら、過去5年間の流れは頭に入れておいた方がいいと思う。

もちろん批判的な声がダメなわけではないけれど、知らないことを否定してしまったり、感情的な批判は数年後に自分を苦しめることもあるから気をつけておきたいところ。

自分が過去にブログやYouTubeを批判してしまった手前、動きにくい人もいるんじゃないかな。

世間が左を向いたら右を、右を向いたら左を眺める

これは音楽に限らず、世間が見ている逆の方向を眺めてみるといろんなチャンスやヒントがあることが多い。例えば最近で言うと年賀状廃止ってワードがトレンド入りしたことで、これどう思う?

年賀状廃止に思うこと

去年、Twitterで年賀状廃止というワードがトレンド入りしていたのを見かけた。

ペーパーレスや環境問題への意識の高まりでそうした方向に向かっていることは一度置いておき、中には「もう年賀状なんて古い!」とか「いちいち送るのがめんどくさい」と言った声もある。

でも、世間一般的な声でなく、個として生きるフリーランスとして考えてみるとどうだ?

ほとんどの情報が親指に集まり、コロナ禍もあって人に会えなくなり、オフィスいらない出勤しなくても自宅勤務でOK、何でもかんでも無駄は廃止!みたいなことになると、人と人との繋がりが一気に薄れる。確かにその方が良い点もあるけれど、けっこう寂しい世の中になるよね。

ってことは、人と人との繋げてくれる暖かさの価値がグンと上がる。

そういえば、西武ゆうえんちが昭和レトロにリニューアルオープンしたよね。

時計の針を昭和30年代までグッと戻してリアルな昭和を演出した世界観が大人気らしい。

当時がどんな時代だったかわからないけど、古き良き、暖かさ(昭和を表現するとき夕日なんて言葉がよく使われる)なんか今より活気があったイメージ。

実はみんな、そんな人と人との繋がりが深かったあn時代に憧れを持ってるんじゃないかな?

だとしたら、この年賀状廃止に「そうだそうだ!」なんて言ってられないと思ったところ。

今、SNSを使うならきっとこうする

最後は今、自分がSNSを使うとしたらどうするかを書いてみようと思う。

まず思うのが、今はいろんなSNSの使い方をしている人がいるから、とにかくいろんな人の発信方法に触れて、面白そうなものを真似してみる。

ちなみに僕のスタイルはSNSマーケティング、セルフブランディング、ペルソナ設定、投稿時間、トレンドを考えることはそこまで重要視しておらず、フォロワーやいいねの数にもあまり興味がなく、ただそのとき自分が良いなと思ったものを発信する。

とにかく自分が発信を楽しむことに一番重きを置き、ゲーム感覚でいろんなことにトライしてみる。

宣伝やブログの更新情報だけじゃなくて、その人のがわかる方が面白いと思うし、どうでも良い投稿もするし、失敗談やネガティブツイートもすると思う。あとは動いてる動画、喋ってる声、たまに楽器の音なんかが入れば総合的にその人がどんな人かを相手が想像しやすいように思う。

で、何かをやると決めたら誰に届けるかも含め徹底的に考えて誰よりもやる。

例えば日本で一番吹奏楽のコントラバスに関するノウハウを発信するとかね。

これまで着手したものだと、質問箱で答えてみた、明日のためのレッスンノート、stand.fmでの音声配信とか。


ペルソナ設定、SNSマーケティング

もしレッスンなどのノウハウを発信するのであれば徹底的に他者目線で、ペルソナを考えるとしたら架空の人物よりも過去に出会った人か自分。

SNSマーケティングに関してはよくわからないけど、Twitterでアンケートとってみたり、あとは楽器系のノウハウを発信するなら実際に現役の中高生に質問したり、でもこれはSNSじゃないね。

あとは、自分がやりたいことや発信したいことと世間が求めている需要にどれだけのズレがあるかってところは考える。


発信から活動の幅が広がるまでのプロセス

そんな感じで発信をする中で演奏依頼やレッスン、活動の幅が広がっていくまでのプロセスを考えてみると

  1. 認知…まず知られること(タイムラインを見る、バズって目に止まる、◯◯な人など)
  2. 興味…その人が気になる、興味を持つようになる(ブログ、動画にアクセス、DMで質問、相談、LINE公式アカウントを登録してみるなど)
  3. 信用
  4. 人気…ファン、好き、応援したい(その人のことが好きになる、応援したい、ファン)
  5. 相談、依頼(演奏依頼、レッスン、チケット問い合わせなど)

のようになってくる。

興味と人気の間にあるのは信用で、仕事は人と人との繋がりの上にある信用の先にあることを忘れずに。

これだけSNSが発展してる今、SNSの使い方を書くのは難しいね。

このまま締め括ると終わった感じがしないので、もう少しだけ書いてみます。

おわりに

そろそろ、まとめに入ります。

卒業までの3ヶ月でやっておきたいことって書いたところからここまでが長かったと思います。

でも、僕が相談を受けると答えるのもこの辺りのこと。

まず前半に、自分が今年音大を卒業する学年だったら残りの3ヶ月で何をやるか、後半はそこからどうやって活動の幅を広げていくかを過去の自分とサシ飲みをしているような気持ちで書きました。

こんなこと書いてるけど、僕もまだまだ夢の途中だし現状に満足なんかできてないので頑張ります。

ここまで読んでくれた方がいたら、ありがとうございました。

もし、この先の音楽活動に悩んでいる人がいて、少しでも背中を押すようなことができたら嬉しいです。

頑張ろうね!

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イグチシンノスケ

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。板橋区演奏家協会理事。ルロット・オーケストラ、ブラスエクシードトウキョウメンバー。

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