コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。
コントラバス奏者としての活動を軸に、好きなことや得意なことを掛け合わせて千葉と神奈川の二拠点生活をしています。
さて、8月も半ばに差し掛かり、大好きな夏もあと少しとなりました。
僕は今日で全ての指導校のコンクールを終え、今年の吹奏楽コンクールがひと段落しました。
この先、東関東大会に進む学校もありますが、ひとまず今日で一区切り。
お疲れさまでした。
今年の夏はこれまで以上に各学校と深く関わる機会があり、そして喜びや悔しさ、無力さを感じつ夏となりました。音楽以外のさまざまな問題に向き合ったり、指揮を振るかもしれなかったり、引率を経験したり、指導者不在になった部活動を二人三脚で受け持ったり。
書き出したらキリがありませんが、今までとは違ったドラマがありました。
練習できるのが"あたりまえ"じゃない
今年、特に感じたのは顧問の先生がいて、練習できる、合奏ができる環境があるのはあたりまえではないということ。とくに、最近はさまざまな事情で指導者が不在になるケースを耳にすることも多くあります。実際に、そうした学校に外部講師数名でタッグを組みサポートに入ったこともありました。
また、音楽指導以外でも事務的な作業や保護者の方の対応、他にも見えないところで動いてくださる副顧問の先生の存在が大きかったり、改めて部活動は多くの先生方の支えの上で成り立っていると感じました。
指導校が◯賞取りました!
僕はこれまで、指導校が金賞をとったりすると「指導校が金賞を受賞しました!」なんてSNSで発信をしていましたが、様々な角度からコンクールに向けた部活動を見ていると、なんか違うなと感じるようになり、今年も何度か書いてはいましたが、あまりそういう発信をしなくなりました。
ただ、生徒たちの頑張りを称えつつ、しっかり指導者自身がPRしていくのも大切だと思うので(何も言わなければどんな成果を出しても知られない)この辺りは、もっと上手くSNSを活用できないかなと考えています。
感情とその後の行動が交わり人を育てる
そんなこんなで、今年も金賞、銀賞、銅賞とさまざまな賞をいただき、生徒たちの前で一言喋ったりしてきました。今年、よく話したのは結果に対する自分の感情をありのままに受け入れること。
そして、その感情としっかり向き合ってみること。
頑張った、やり切った、達成感や悔しさ、もっとできたのにと思う気持ち、練習を怠けてしまった後悔、中には特になんとも思わない人もいるかもしれません。
結果に対する感情は、人と同じでなくて良いので一人一人が感じた感情を受け入れてみる。
そして、そうした感情を受け入れながらまた次に向かって行動する。
やり切った達成感が新たなスタートを切ってくれるかもしれない、やりきれない悔しさが心に火を付けるかもしれない。
本気で向き合った結果、自分の中に生まれた感情を背負い新たな一歩を踏み出して、感情と行動が交わりながらまたその人を育てていくのかと思います。
吹奏楽部は吹奏楽という分野を通して心を育てる、人を育てるところ。
そんなことを思いながら、今年の夏が幕を閉じました。