日記

部活動指導員として吹奏楽部と向き合うはじめての夏。コンクールの時期に思う「厳しさ」って何だろう。

吹奏楽コンクールを来月に迎え、今年も夏がやってきました。

今年は部活動指導員として学校に勤務するようになったり、コントラバスの講師だけでなく合奏指導に行く機会が増えたり、夏の時期の過ごし方も変わりつつあります。

とくに年間を通して部活動全体の指導に関わるのは久しぶりなので、とても楽しみにしています。

部活動指導員として吹奏楽部、吹奏楽コンクールと向き合うのもはじめてとなります。

コンクールの指導は厳しいんですか?

どうやら、僕のレッスンというか合奏指導は優しいといわれることが多いです。

当の本人はその辺りのことはあまり気にせず、思ったことを自分なりの言葉で伝えているのですが、あまり厳しいと言われたことはありません。

優しい先生だと褒められたこともあれば、先生は優しすぎるとかそれじゃ仲良しクラブだと言われたこともあります。

言葉を選ばす言うと、狂った仲良しクラブこそ最強だと思うのですが、この辺りは飲み会の席での話にとっておき、キレていいですよとか、もっと怒ってくださいと言われたこともありますが、あまりその必要性を感じられず、結局は自分のやり方に戻っていきます。

楽しいコンサートも、賞を狙いにいくコンクールも基本的にそこは変わりません。

楽しくやるか、上を目指すかという吹奏楽コンクールの時期に聞く二択も両立できると思っているので、ちょっと考え方が変わっているのかもしれませんね。

なので「先生コンクールは厳しいんですか?」と聞かれた時に「いつもと一緒だよ!」と答えています。


厳しい練習を否定するつもりは一切ない

こんな感じで書いていますが、厳しい練習を否定するつもりはありません。

吹奏楽コンクールの特別な部分

吹奏楽コンクールも定期演奏会や地域のコンサートも、最終的な部分は多分同じでベストを尽くすというところ。

だけれども、吹奏楽コンクールに感じる特別感っていうのはやっぱりあって、それが何かというと一つの区切りであること。

とくにこれは中学3年生、高校3年生がそうだと思うのですが、吹奏楽コンクールを区切りに部活動を引退し受験シーズンに入っていう流れがありますよね、これが吹奏楽コンクールに感じる特別感です。

学生生活の中で打ち込んできた活動に区切りをつける、自分の集大成になることが多い行事。

それが吹奏楽コンクール。

仮引退をして年度末に定期演奏会を開催するとしたら、そこが集大成になるかもしれないけれど、受験という自分の進路、人生の一つの分岐点を前に一つの活動に区切りを付ける時期、それが吹奏楽部にとってはコンクール。

吹奏楽の世界も夏のコンクールに向けて大きく盛り上がりますし、やっぱり楽しいのでそういった面での特別感というのはありますね。

吹奏楽コンクールにおける練習の厳しさは「ここ」にある

先日、指導校の生徒に人はできる出来ないを繰り返してn字型の曲線を書きながら成長するという話をしたのですが、僕が思う厳しさはまさにここで、n字曲線の停滞期を乗り越えられるかです。

これは完全に自分との戦いですね。

アニメでもドラマでも映画でも、物語は主人公を中心にどんどん展開し右肩上がりに面白くなっていきますが、どこかで強い敵が現れたり、トラブルに巻き込まれたり、何かしらの出来事をきっかけに下降していきます。

アンパンマンであれば顔が濡れて力が出なくなり、ウルトラマンであればカラータイマーが鳴ったり、ドラゴンボールであればセルやフリーザにやられたり、恋愛系の映画であれば好きな人と喧嘩したりすれ違いが起きたり、何かしら物語の途中でそうした出来事が起きて、そこからまた上り調子になっていく。

アニメであれば30分、ドラマだと1時間、映画でも2時間くらいの中で一つの物語が作られるので、この曲線の下降期や停滞期は短いですが、1日24時間という時間を生きる僕たちの下降期や停滞期は先が見えません。

これは吹奏楽コンクールに限らず、自分のキャリアを考える時も同じで、自分が描いている以上の世界は見えないし、自分で自分の可能性に蓋を閉じてしまったらその先はない、諦めたら試合終了という言葉もあるように、このn字型の曲線が下っていく時期、そして停滞している時期にどれだけ自分と向き合えるかというところにあるのが厳しさだと思います。

自由曲を長い時間練習する中で

吹奏楽コンクールであれば、自由曲や課題曲を長い時間練習します。

自由曲のみであれば7分、課題曲と合わせると12分という演奏時間だとすると1ヶ月、2ヶ月とその曲に向き合うので多くの場合、紆余曲折あるわけですよね。

練習に飽きるかもしれないし、もうこれ以上何を練習すれば良いかわからなくなるかもしれないし、中弛みしたくなる時もあるし、上手く演奏できなくて辞めたくなる時もあるかもしれない。

そんな時期を迎えた自分とどう向き合っていけるか、そこにあるのが厳しさ

そして、そんな時にかけてあげる声が優しさなのかなと、僕はこんな感じで考えています。

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イグチシンノスケ

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。板橋区演奏家協会理事。ルロット・オーケストラ、ブラスエクシードトウキョウメンバー。

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