キーワードは「知識と身体」より良い音程でコントラバスを弾くために知っておきたいポジション移動のコツ

明日のためのレッスンノート(vol.8

吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って更新している『明日のためのレッスンノート』は、コントラバスを弾く上で知っておきたい基礎の話を終えて、先週からより専門的な内容に入っていきました。

今週は『コントラバスの音程の取り方とポジション移動のコツ』をテーマに、前回のレッスンで取り組み始めた全調スケールにも応用できるポジション移動のコツを紹介していきます。

スケールを進めていく中で、音程がうまく取れない調はありましたか?

もし、音程がうまく取れない調に出会ったら、今回のレッスンの内容を練習を取り入れてみてください。

初心者はもちろん、経験者のあなたもチェックしておきたいポイントです。

今週は、前回の最後にお話しした、B-dur(変ロ長調)とC-dur(ハ長調)のスケールを使ってレッスンを進めていきます。

今週のレッスンに必要なもの

  • 前回のレッスンノートで使った全調スケールの楽譜
  • メトロノーム
  • チューナー
  • 今週の新しい楽譜

前回の楽譜はこちらからダウンロードできます↓

いろいろな基礎合奏にも応用できる!学年が上がるまでにマスターしたい、コントラバスの弦を押さえる指番号付き全調スケール。

今週の楽譜はこちら!

スケールを使った音程の取り方 レッスンノート編

この楽譜をプリントしたい方はこちら!

ポジション移動をしないで弾けるB-dur(変ロ長調)のスケール

B-dur(変ロ長調)は吹奏楽作品の中で頻繁に登場する調。

コントラバスも、B-durはポジション移動をしないで弾けるスケールなので、まずはじめに取り組む調としては、ぴったりです。

まずは、これまで一緒に学んできた「左手の指番号」を復習しましょう。

  • 1の指は1本で押さえるから1
  • 2の指は2本で押さえるから2
  • 4の指は4本で押さえるから4

この指番号の覚え方は、とても効率良く覚えられるのでぜひ復習しておくとよいでしょう。

それでは、B-durのスケールを弾いてみてください。

押さえている左手の場所が移動する、C-dur(ハ長調)のスケール

B-durのスケールはうまく弾けましたか?

ある程度、経験を積んできたあなたは同じポジションの中で演奏できるB-durは優しく感じたかもしれません。

ひとつ太い弦(E線)に移れば、同じ指使いでF-durのスケールも弾くことができます。

では、こちらはどうでしょう?

次はC-dur(ハ長調)のスケールです。

まず、ドは2の指で押さえて弾き始めます。

そのまま進んでいってラ→シ→ドと移動するときに、左手を移動させないと音程が取れないのに気がつくと思います。

全長スケールの楽譜には指番号が

  • ラ(1)→シ(2)→ド(4)

と書かれています。

このラ(1)からシ(2)へポジションが移動するときに、なんとなく指を動かしてしまうと、なかなか音程が定まりません。

C-durを弾いてみたあなたは、どうでしたか?

コントラバスの講習会で必ず伝える、ポジション移動のコツ

C-durのポジションが移動したところは、うまく弾けましたか?

もし、うまく音程が取れなかったあなたにはこんな原因があるかもしれません。

  • 「なんとなく」感覚で移動していた
  • ラの場所に1の指を置いて、次の音へ「えいっ!」と進んでいた

この2つは、初心者のレッスンでよく見ることが多い音程の取り方です。

前回のレッスンで、ポジションは「知識と身体」で覚えるというお話をしましたので、知識と身体を使って考えていきましょう。

  • 知識

コントラバスの音の並びはG線であれば

開放弦のソ(G)にはじまり→ラ♭(ソ♯)→ラ→シ♭(ラ♯)→シ→ド

と進んでいきます。そして、ラとシの間にはシ♭(ラ♯)がありますね。

ピアノの鍵盤をイメージすると、とてもわかりやすいです。

  • 身体(今週の楽譜、その1、その2、その3)

ラを1の指で押さえたあと、2でシを押さえに行ってしまうのではなく、ラから1の指を半音移動させてシ♭を1で押さえてみましょう。

  1. はじめは、弦を押さえたまま滑らせるようにゆっくりと移動させます。
  2. 慣れてきたら、ラ(1)→シ♭(1)→シ(2)→ド(4)と進みます。
  3. ラとシの間にはシ♭があると身体で覚えたら、ラ→シ→ドと楽譜通り弾きます。

今週の楽譜を参考に、練習してみてください。

うまく弾けましたか?

次の音をイメージするだけでなく、音がいくつあるかを考える

C-durを例に出すと、ラ→シ→ドとポジションが移動して、ラとシの間にはシ♭があることがわかりましたね。

よく、音程を取るときに「次に飛ぶ音をイメージして!」

と言いますが、その考え方にひとつアイディアをプラスして、音がいくつあるかも考えてみましょう。

今弾いている音から、次の音の中に音がいくつあるか

これを覚えることが、ポジション移動、そして正確な音程を狙っていくためのコツです。

ここまで進んだあなたは、もっとポジションが移動するEs-dur(変ホ長調)のスケールにチャレンジしてみてください。

ポジション移動するところが2箇所あります。

練習方法は楽譜に書かれているので、今回のレッスンで覚えてきたポジション移動のコツと合わせて取り組んでみてください。

下行系の音程が取れないあなたへ!

最後にもうひとつ。

スケールを練習していると、下行系の音程が取れないという相談を受けることがあります。

僕がこれまで見てきた傾向としては、下行しきれず音程が高くなってしまうこと。

こうしたときは、ひじを先行させることを意識してみてください。

言葉だけで説明するのが難しいところですが

  • 左手の指だけで移動せず、ひじが先行して動きあとから手がついてくるイメージです

ひじは大きく動かさずに、少しだけ先行させます。

今週の楽譜を参考に、C-durで解説すると

  1. 二分音符でド→→シ→→ラと進むシを四分音符に分けて
  2. ド(1.2拍目)→→シ(3拍目)ーイ(4拍目)とシを分割して考え
  3. 4拍目でひじを少し先行させてポジション移動をしてみてください

今週は、ここまでを覚えながら全調スケールを進めていきましょう。

先週、うまく音程が取れなかった調があったらそこからチャレンジです!

おわりに

明日のためのレッスンノート、今週は『コントラバスの音程の取り方、ポジション移動のコツ』というテーマでレッスンを進めてきました。

これまで覚えてきたこと、先週の全長スケール、今週のポイントを身につけてどんどんスケールを進めていってください。

この『音程の取り方とポジション移動のコツ』は合奏曲の中でも、大変役に立ちます。

レッスンノートで一緒に練習していることを、基礎合奏、合奏へと積極的に取り入れて効率の良い練習ができるように頑張ってください。

次回『明日のためのレッスンノート』は、コントラバスの運指表に沿った12のポジションを解説へと進んでいきます。

運指表に沿って、ポジションを一緒に覚えていきましょう。

それでは、また来週!


LINE@で運営しているコントラバス研究室『BASS ROOM』に併設されたカフェをイメージして、日々の練習風景を切り取って発信するインスタグラムをはじめました。

コントラバスの教則本、曲の練習方法などを日常の風景として切り取っています。

良かったら、遊びに来てくださいね。

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。