吹奏楽指導に明け暮れて。

あっという間に7月が過ぎ去り8月に突入しました。

夏といえば吹奏楽コンクールの時期。

今年もコンクール前のレッスンでたくさんの学校とお付き合いをさせていただきました。

今年は昭和音楽大学を退職して1年目の年。

3月までの5年間、昭和音大でオーケストラや吹奏楽の授業で演奏をしたり、パート分奏を進めたりということをやっていたので、授業を通して「あ、この方法いいな!」ってことをメモしたりして自分なりに指導法を研究していました。

だから、今年の夏は5年間の集大成。

「今年の夏は自分の指導力に賭けてみたい」と心の中で思っており、夏は吹奏楽指導に明け暮れると年明けには決めていました。

吹奏楽指導に明け暮れた夏、レッスンがひと段落したので、今年はどんなことを考えていたのか振り返りながら書いています。

プレイヤー×指導者

よく「プレイヤーなのか、指導者なのか」と聞かれたことがありましたが、線引きなんてしないで両方の経験を掛け合わせちゃえば良いと思っています。

僕だったら、サロンオーケストラや親子コンサートなど小さな編成、吹奏楽での演奏が多いので、そういった中でコントラバスを弾いているプレイヤーとしての視点で感じたことを武器にしてみる。

そして、生徒の前に立って言うのではなく、バンドの中に参加して伝える。

楽器を借りて一緒に弾いていることが多いので、バンドの中に参加して、プレイヤー目線で生徒にアドバイスをする。

楽器を持ったら音楽家、生徒も僕たち外部講師も同じプレイヤー同士の付き合い。

今、自分がプレイヤー目線でアドバイスをしてること伝え、合わせをしている感覚で言葉を投げる。

楽器で弾いて見せて言葉で伝えるを掛け合わせると、ダイレクトに伝わるなと感じました。

今聴いた演奏に、イチを足す

今年はかなり余裕を持ってレッスンの日にちを決めていきましたが、やっぱり直前にレッスンの依頼をいただいたり、本当に限られた時間でしかお引き受けできないこともありました。

でも、呼んでくださったからにはできることやって帰る。

「直前に呼ばれても何もできない!」と言ってしまえばそこまでで、きっと考えてみると何かしらできることはあると思うんです。

たとえば、目の前で聴いた演奏にイチを足す

僕らの「あたりまえ」はあたりまえじゃない

目の前で聴いた演奏にイチを足す。

それは音間違いを直してあげることかもしれないし、譜読みの仕方を伝えることかもしれない。

より音楽的なフレージングを作ってあげることかもしれないし、フィンガリングを修正することかもしれない。

専門教育を受けてきた僕らプロの音楽家にとって「あたりまえ」のことでも、楽器を初めて数ヶ月〜数年の奏者にとってはステップアップするために必要だった情報だったりしますよね。

だから、直前だろうが急だろうが、目の前の音にイチを足すとしたら何を提案したらよいか、頭の引き出しひっくり返して考える。

これが、部活動における楽器のレッスンで大事なことなのかなと思いました。

教えたのに翌日になったら戻っちゃった?

僕もよくあります。笑

でもまた感覚を思い出すために練習しますよね。

ここから先は、みんなの頑張り次第。

がんばれよー!

お客さん・プレイヤー・審査員。◯◯目線で聴いてみる

ホール練習や合奏中に「あーだこーだ」とコメントを言う場面ってよくありますよね。

そのとき、必要に応じて「◯◯目線で」って言葉を加えるようにしてみました。

  1. スコアを見ずにお客さんとして聴いてたらここの◯◯は××かもしれないね
  2. これはプレイヤー目線でのお話なんだけど、◯◯は××した方が合わせやすくない?
  3. 今の演奏、自分が審査員だったら◯◯パートの××は気になるかなぁ

今、自分がどんな視点で何を話したいかを加えてみる、より伝わりやすいと思ったんですが、どうだったかな。

怒らない、厳しくしない

それはダメだよと注意したり、叱ったりしたことはあったかもしれませんが、吹奏楽指導の仕事で怒ったことがありません。

過去に「井口先生は優しすぎる、もっと厳しくしなきゃダメだ」と言われたこともありましたが、あまり優しくしているつもりもなければ、厳しくするつもりもありません。

暑苦しいかもしれませんが、本気で向き合ったら本気で来てくれるかなと思っています。

思ったことを、素直に、言葉を選んで伝える。

言葉選びは大切ですよね。

先生と生徒の関係だけど、楽器を持ったらお互い音楽家。

プレイヤー同士、良い関係を築き上げて、良いものを作っていくにはどんな言葉を掛け合ったら良いか。

自然と相手に投げかける言葉は決まってくるかと思います。

おわりに

吹奏楽指導に明け暮れた夏はあっという間に駆け抜けて行きました。

こうして、充実した夏をここまで過ごせたのは僕に声をかけてくれた方々あってのことです。

本当にありがとうございました。

心より感謝申し上げます。

 

まだまだコンクールは続きますし、指導校も次の大会を目指して練習を重ねています。

自分の指導力に賭けた夏、去年よりも指摘の仕方が変わったと言ってくれたり、言葉の言い回しや聴いている部分が確実に変わったと感じることがありました。

研究の成果出たかな。

お付き合いさせていただいている学校も増え、吹奏楽指導に明け暮れた夏は「俺もバンド指導やりたい」と思った当初に描いていた夢に近いものがありました。

2018年夏のコンクールレッスン、やり切りました。

吹奏楽指導の仕事がひと段落したところで、吹奏楽に明け暮れた夏を振り返ってみました。

やり切ったつもりだったけど…

と、やり切ったつもりでしたが、最後に感じたのは「経験が足りなすぎる」でした。

周りの先生方、講師の方々のさまざまな経験からの視点やアドバイスに「なるほどな〜」と思うこと、自分は気づけなかった点もたくさん。

とくに、ある現場でオーケストラや吹奏楽分野で活躍する指揮者の先生、全国大会出場経験のあるベテラン吹奏楽指導者の方と一緒に合奏指導をする機会があったのですが、二人とも全く違うアプローチを仕掛けながらバンドの音を魔法使いのように変えていく姿にマジで圧倒されました。

やべぇ…

先は長いですが頑張っていきます!

うぉぉぉぉぉ負けてらんねぇ!!!!

来年の夏は、もっと成長して帰ってきます。

また来年の学校も、まだレッスンが続く学校も、またお互い成長した姿で会いましょう!

今夏の出勤BGM、青春の175R「ハッピーライフ」×「空に唄えば」とともに駆け抜けました。

2018年夏のコンクールレッスン、ありがとうございました!

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。