一日10分の音程作り。スケールを弾き始めるタイミングをずらして和音を作る「スケール×アンサンブル」楽譜も公開中!

最近、吹奏楽部のレッスンで取り入れてる練習でとても好評なものがありました。

内容は以前、僕が更新していた「明日のためのレッスンノート」にも登場するものですが、もう少しその練習を深く掘り下げ吹奏楽作品で多く使われる調で練習できるように工夫しています。

先日、アマチュアオーケストラから基礎練習を見て欲しいとリクエストをいただいた際に取り入れてみたら、とても面白かったという声をいただいたので、これを全国の吹奏楽部をはじめとする音楽系部活動でコントラバスを弾いている中高生とシェアしたら面白そうだとこの記事を書いています。

楽譜は、この記事の中でダウンロード、プリントできるようにしてあるので自由に使ってください。

昨日、Twitterでもつぶやいてみました。

「パートで楽しむ基礎練習」の楽譜はこちら!

この楽譜のタイトルは

パートで楽しむ基礎練習「スケール×アンサンブル」

そして、より良い音程と音色を作るためにという副題が書かれています。

どんな練習かは楽譜を見るとわかると思いますが、スケールを弾き始めるタイミングをずらして音を重ねることで和音を作る練習です。

で、弾きながら心地よい響きの和音になっているか耳で判断していきます。

1日5分あればできる練習なので、ぜひコントラバスパートや低音チームで取り組んでみてください。

パートで楽しむ基礎練習「スケール×アンサンブル」

「なぜ1日10分なの?」レッスンの現場から感じたこと

今回、1日10分でと書いてあるけど時間があったらもっとこうした練習に時間を使うことをおすすめしてます。

でも、吹奏楽部って忙しいので本当に時間がないんですよね。

演奏会が多いかというより、これから冬にかけて日が暮れるのが早くなるにつれて最終下校の時間も早まってくるので練習に当てる時間が少なくなる。

そして、今年は「文化活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が発表されて活動できる日も少なくなってきました。

だから、去年と同じスケジュールだったとしても練習の効率化を考えたりと工夫が必要になってくると感じていて、この練習は10分という時間の中で集中して取り組んでみると良いと感じて今回は1日10分と書きました。

この楽譜の使い方

この楽譜の使い方は解説として書いてありますが、コントラバスを演奏する上で欠かせない音階練習(スケール)とアンサンブル(一緒に演奏すること)を掛け合わせた練習で、イメージとしてはパート内の基礎合奏、基礎アンサンブルだと思ってください。

B-dur(変ロ長調)を例に出すと

  1. 楽譜の一番上の人(1st)は自信を持って良い音で演奏
  2. 1stがレの音を弾くタイミングで真ん中の人(2nd)がスタート
  3. これで長3度の音程が生まれ、1stの人がファを弾くタイミングで一番下の人(3rd)がスタートすると三声の和音が聞こえてくる

そして、この和音がきれいに響いているかを弾きながら耳で感じ取り、音程を調整していきます。

1stはローテーションして担当し、音のイメージを先に言葉で伝えても良い練習ができると思います。

またこの楽譜は2人でも演奏できるようになっています。

3度か5度で音を重ねて練習してみてください。

コントラバスだけでなく、チェロや他の弦楽器と、吹奏楽であれば吹きやすい音域に調整してどの楽器とも合わせることができるので工夫して使ってください。

上手く合わせるコツ

スケールを重ねていくと、この練習が結構難しいことに気がつくと思います。

ここで知っておきたいのが、この練習で大切なのは

  • 音程

音程の判断が難しい場合はチューナーを使って、慣れてきたら耳で合わせていきます。音程は合わせるのではなく前の人に歩み寄ることで揃ってきます。

  • 音色

オススメの音量はmfくらい。前の人が指板〜駒まので間でどのあたりを弾いているかチェックして、聴こえてきた音色に自分の音を寄せてみてください。

  • 音形

音の形ってイメージできますか?弓の先で音が抜けてしまったり、弾いている途中で音が大きくなってしまわないように、前の人の弓の量・スピード・弾いている位置を感じ取りながら音を重ねてみてください。

チームワークを高めるために

スケールを重ねて良い音を作ることができたら、いろいろなリズムパターンで練習するとより効果的です。

また、周りにコントラバスを教えてくれる人がいない環境で練習している中高生はボウイングの記号を知らない人もいるので、この機会に「ダウン(弓の元から弓の先へ)」と「アップ(弓の先から弓の元へ)」の意味、記号、楽譜への書き方なども覚えておくと、より演奏が楽しくなると思います。

同じ音の並びでもボウイングによって聞こえてくる音のキャラクターが変わってくるので、いろいろなボウイングパターンで練習してみてください。

弓をたくさん使うのか、少なく使うのか、どこを弾くのかに正しい答えはないので、工夫して取り組んでくださいね。

おわりに

限られた練習時間で効率的な練習をするために、何ができるかを考えてみたら、スケールを重ねていく練習にたどり着きました。

実際にこの練習をレッスンで取り入れたところ、お互いの音を聴き合う意識が生まれることから、音程を合わせることだけでなく、自分の耳で音程を調整する力が身につくこと、また音を重ねることで音色に統一感が生まれるということを体験しました。

もし、この練習に興味があったら1ヶ月試してみてください。

試した感想をDMやLINE@で聞かせてくれたら嬉しいです。

それでは、最強のコントラバスセクションを目指して、スケールとアンサンブルを掛け合わせた練習を役立ててください。

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。