コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。
オーケストラや吹奏楽、室内楽でコントラバスを弾いたり、吹奏楽部やアマチュアオーケストラ、吹奏楽団のパート指導・合奏指導をしたり、指揮者を務めています。
この日記は、コロナ禍に生まれた何もない時間を利用して東京音楽大学の指揮研修講座で指揮を学ぶ僕が、指揮研修生として勉強を重ねていく過程を発信していく日記です。
なぜ、指揮を学びに行っているのかを書いた記事はこちら
レッスンで見えた景色
さて、先月で最後のレッスンを終え研修講座の修了式を終えたところで残りは春からの指揮研修生として勉強してきた過程を振り返るように何回かにわたり記事を書いていこうと思います。
4月に指揮研修生としての勉強がはじまり、ガイダンスの3日後くらいにもうレッスンでした。
「今週がガイダンスだから、レッスンは来週かな〜」とのびのびしながら、曲は何にしようかなと考えていたらまさかの明後日。
この「もうレッスンなの!?」という感じをとても懐かしく思ったのも覚えています。
そして、いざレッスンを受けたらうまく言葉で言い表せないけれど学生時代とは見えている景色が全然違うことに気がつきました。
学生時代は、先生の言葉や音にしか意識がいってなかったけれど、今は先生の腕、体のどの部分から動いているのか、表情、手の動くスピードまで捉えられるようになったり、自分が横に回って先生が指揮をしている姿を見たり、一回のレッスンでこれだけたくさんの情報があるんだと不思議な感覚になりました。
元々、あまり視野が広くないタイプですが、学生時代とは違った視点で色々な情報をキャッチできるようになっていた変化がなんだか嬉しかったです。
レッスンを記録することで財産となる
指揮のレッスンは初回は録音、次からは毎回ビデオカメラを持ち込み録画をしていました。
レッスンを録音するようになったのは卒業してからですが、やはり何度も聞き返すことで少しずつ理解が深まりますね。
特に指揮のレッスンは音を出さず、動きを学んでいくので先生のお手本と自分の振っている姿を見比べたり、演奏がずれた原因は自分のどこにあるのか?を客観的に見ることができるので録画が増えるたびに財産が増えたような気持ちでした。
レッスンの聴講すると必要な言葉が自然と入ってくる
これも興味深かった出来事の一つ。
自分のレッスンが終わったとは同じ研修生のレッスンを可能な限り聴講していました。
自分の復習(記憶が上書き保存される前にメモ)をしたり、スマホで仕事のスケジュール調整をしながら(この辺りが社会人っぽいですね)の聴講だったのですが、レッスンの中でふと耳に入ってくる言葉があることがあり、メモをとっていたのですが改めて読み返してみると、今の自分に必要な言葉だったりしました。
別の作業をしながらも必要な言葉には意識がいくというのも学生時代にはなかった体験です。
どれだけ必要な情報を集めて自分のものにできるか
こうして学生時代よりも広い視野を持ってレッスンに向き合うことができたのが嬉しい変化。
限られた時間で必要な情報をしっかりキャッチしメモに残すことで、それが自分の成長材料になるというのが嬉しく、また毎回の楽しみでした。
レッスンノートも用意し
- レッスンが終わった直後に手書きで復習するポイントを書く
- レッスン動画を見ながら改めて改善点を細かく書いていく
という2ステップで復習を進めてきました。
一度、すぐに復習するポイントを書いた上でレッスン動画を見て、改めて書いていくので理解が深まりますし、手書きというのが良いのかもしれません。
おわりに
社会人になって大学へ通いレッスンを受ける、勉強をすることをきっかけに学生時代とは違った広い視野でレッスンという時間を過ごすことができ、そこで勉強する楽しさを改めて知りました。
知らないことを知ることで、少しずつ自分が変化していく。
この小さな変化が、この先に行き詰まりを感じていた自分にとっては嬉しいもので、レッスンの時間の中にある必要な情報を取りに行くのがとても面白かったです。
学ぶって楽しい、勉強は面白い。
そんなことを教えてくれた指揮研修講座でした。