卒業式が終わって新聞には異動する先生の名前が載り、各地のホールでは定期演奏会が開催され年度末になりました。このブログを書いてる途中で4月になりました。笑
昨年度はこれまでで一番多くの学校とお付き合いすることができ、音楽を通してたくさんの人と出会いました。コントラバスのレッスンだけではなく、ホール練習に立ち会ったり合奏指導をするようになると色々な楽器の生徒と話す機会も増え各学校で楽しい時間を過ごすことができました。
最後のレッスンではプレゼントや手紙を渡してくれたり、一緒に写真を撮ったりと春らしいこともして3年生とはお別れです。もしかしたら、異動の関係で会わなくなってしまう人もいるかもしれませんが、音楽やっていればどっかで繋がっていると思ってます。
年度末に伝えたい3つのこと
そんな年度末。どこの学校でも最後に話していることかもしれませんが、関わったすべての人に伝えきれていないので、このブログを使って書き残しておきたいと思います。
もし、ブログを読んでくれている生徒がいたら読んでみてね。
楽器は続けたかったら続けて、新しいことやりたかったらやればいい
ずっと楽器やってたのに、せっかくやってきたのに続けないなんてもったいない!ってのはあんまり思いません。大丈夫、時間が経っても体は感覚を覚えてるから。
何年か前に「かつての仲間は世代を超えて」というテーマでOBバンドをやりました。メンバーは音大生、楽団で演奏活動を続けているアマチュア奏者、卒業以来楽器を演奏していない仲間。中には高校を卒業して以来吹いてない!という仲間もいました。
最初はなかなか音が出なかったみたいでしたが、合奏を重ねるたびに思い出していくように音が良くなっていくんですよね。やっぱりそうやって上手くいくと嬉しいし、出来なくなってたことを出来るようにするのも上達だと思います。
だから、楽器は、吹きたく、弾きたく、叩きたくなったらやればいいと思うよ。もちろん、続けたい!って気持ちだったら続ければいい。演奏会、教えてね。
壁にぶち当たったら音楽と記憶と香りが効く
仕事を始めたり進学したり、バラバラになるのが4月。環境が変われば色々なことが起きるし上手くいかないことだってある。そんな時に音楽と記憶と香りです。
好きだった曲を聴いてみる。
みんなで行ったお店に寄ってみる。
通学路を散歩してみる。
卒業したからこそ当たり前だった場所が当たり前じゃなくなって、プラスαの価値が加わってきたりするもんです。
好きだった曲を聴けば一緒に演奏してた仲間の顔が思い浮かび、みんなで行ったお店に立ち寄れば懐かしさでもっと美味しく感じられたり。通学路を散歩していると懐かしい香りがします。僕の通っていた高校は近くに川が流れており、夕方になるとふわっと香る湿った空気の匂いが好きでした。目を閉じてみて脳裏に浮かぶ世界って楽しいじゃないですか。理屈で上手く言えませんが、こういったことが背中を押してくれたりします。
センチュリアの中間部はセピア色。どこかの学校でそんな話をしました。
続ける続けない論より、そこで楽器を演奏していた自分を好きでいてくれたら嬉しい
楽器を続けてくれたら嬉しいよね、という会話をしますがそりゃそうです。どっかで一緒に演奏できるかもしれないもん。じゃ続けなかった人は? 今一番やりたいことやってよ!と言いますが、楽器を続ける続けないはその人たちに任せて何より
部活動やサークルで楽器を演奏していた自分を好きでいてほしい
と思ってます。でも私、下手だったから…いやいや!謙る(へりくだる)必要ないっす。
厳しい練習が嫌でもうやりたくないって辞めていってしまう人もいるからこそ、上手いとか下手とかじゃなくて、そこで楽器を演奏してた自分が好きでいてくれたら何より嬉しいんです。
で、やりたくなったらまたはじめればいい。大丈夫、体は感覚を覚えてるから。
こうして年度末に思うことをまとめてみました。
各学校にいろんなドラマがあって、その一部を共有したりする時間がレッスンかと思います。コンクールや定期演奏会ときっとたくさんのドラマがあったでしょう。それと同じように我々指導者にも指導者なりのドラマがあります。
卒業の門出を祝うと気持ちとちょっと寂しくなる気持ちが入り混じるこの季節。
音楽を教えに来たはずなのに、何か大切なことを教えてもらったような気がします。
ありがとうございました。
3年生、おめでとう!
1、2年生、まかせた!