昨年末、福島県の会津地方で新しく発足した吹奏楽団『会津フィルハーモニックウインズ』のウィンターコンサートが開催されました。
会津フィルハーモニックウインズは、会津地方で熱心に吹奏楽に打ち込む中高生が所属しています。
演奏会では会津にゆかりのある音楽家が全国各地から集まり、プロとアマチュアの垣根を越えた吹奏楽団として総勢70人を超えるメンバーに。
終始、温かい雰囲気でのリハーサルに指揮者の口にする「家族」という言葉が印象的だった吹奏楽団。
年末に充実した二日間を過ごさせてもらった会津での様子を記事にしました。
全国各地から「会津」に集合
演奏会当日は、全国各地から「会津」にゆかりのある音楽家が集まりました。
会津若松市で音楽と出会いプロとして活躍する音楽家、指揮者の学生時代の同級生、プロになった教え子や東北地方で演奏活動をするプレイヤー。
そして、精力的に活動する音楽愛好家の方々や学校の先生方などなど。
たくさんの仲間が「会津」と「音楽」をキーワードに集まりました。
そんな僕らを迎えてくれたのは、吹奏楽に意欲的な中高生。
部活動改革で練習時間が制限される中
今、日本は働き方改革で学校では部活動改革が行われています。
過度な練習は不要ですが、あまりにも練習時間が取れない現状では満足に音楽や楽器に触れることもできなくなってしまう。
そんな中、意欲的な中高生たちの受け皿として発足した『会津フィルハーモニックウインズ』
その様子は、福島民報にも取り上げられました。
フィルハーモニックウインズ初演奏会 若松
同団体は部活動改革で個人練習や合奏に取り組む時間が制限される中、意欲的な生徒らの受け皿になろうと今年発足した。団体を知ってもらうきっかけにしたいと演奏会を企画した。
部活動改革に僕が思うこと
先ほど書いたように、過度に長い練習時間は不要と考えているけどあまりにも練習時間が制限されているのもまた問題。
実際に、僕が関わってきた中だと土日はどちらか3時間ほどしか活動できず、楽器を出して合奏の準備をして片付けまでしなくてはならないと、あまりにも時間がなさすぎる。
最初は練習の効率化を考えれば良いと思ったけど、楽器を吹いている中高生がそれで満足できているのかな。
何事も規制や制限ばかりかけられる世の中の先に明るい未来があるのかというと、僕は疑問に思う。
だからこそ、この楽団の方針はとても好きだった。
隣でプロの音を聴き本物に触れる時間
演奏会の前日はほとんどの出演メンバーが会津へと集まり最後のリハーサル。
練習の雰囲気は暖かく「間違えてもいいから思いっきり吹いて」との指示が出る。隣でプロの音楽家のがお手本を見せてくれたり、中高生がソロを決めると「さーし」と足をさすり(自分のね!)奏者を讃える姿があったりととっても良い雰囲気。
また、ポップスの演奏にも非常に力を入れていて、エレキベースやドラムのバランスなども入念に調整。
会場に到着してリハーサルがはじまり、大好きな「交響的序曲/J.バーンズ」のファンファーレを耳にした時は胸が熱くなりました。
そんな演奏会の様子を動画でお届け!
会津地方で意欲的に活動する中高生と会津にゆかりのある仲間たちが集まった『会津フィルハーモニックウインズ』ウィンターコンサート。
早速、動画がアップされているので少しだけ演奏会の様子をお届けします。
- 交響的序曲/J.バーンズ
輝かしいファンファーレと疾走感溢れる音楽に中間部の懐かしいメロデイ。
これぞ吹奏楽!もうほんと大好き。
- シング・シング・シング/L.プリマ(岩井直薄 編曲)
ポップスステージ定番のナンバー。エレキベースで参加しています。
吹奏楽におけるエレキベースはドラムの隣がおすすめ。
- アース・ウィンド&ファイアー・メドレー/天野正道 編曲
「演奏会のプログラミングをするにあたって外せないのが、ファンクやソウルなどのブラックミュージック」当日のプログラムノートにはこのような思いが書かれていました。
おわりに
会津地方に新しく発足した吹奏楽団『会津フィルハーモニックウインズ』のウィンターコンサートの様子を書いてきました。
楽団のアカウントをはじめメンバーのSNSにも書かれていましたが、たった4回の練習でここまでの演奏を作り上げてしまうメンバー、本当に素晴らしいと思いました。
また、指揮者の先生の「家族」という言葉が印象的でした。
こうやって吹奏楽が好きな仲間が、世代を超えて学校や部活動の垣根を越えて集まって演奏会をすると、もう大きな家族ですね。
2019年の締めくくりに素晴らしい演奏会に参加することができました。
そんな『会津フィルハーモニックウインズ』の活動、全国に知れ渡って欲しいなと思います。
それでは、また。