新型コロナウイルスの影響で仕事を失った音楽家が活動自粛1ヶ月を振り返る。

既にニュースやSNSのタイムラインを見れば分かるように、新型コロナウイルスの影響で音楽の世界がとんでもないことになっています。

演奏会や部活動でのレッスンは自粛となり、それらを収入としている音楽家は収入が激減または完全にゼロとなり、僕もほとんど収入がゼロに近い状態になった一人でした。

これはもう完全に想定外。

いつもあっという間に終わってしまう1日がとても長く、この1ヶ月の自粛期間で何をしていたかもあまり覚えていません。

でも、いろいろやっていたりしたのはなんとなく記憶にあるので、この1ヶ月を振り返ってみようと思います。

初の演奏会中止連絡から3月前半まで

割と早い時期にとある高校吹奏楽部が定期演奏会を中止とするツイートをしていて、その時に嫌な予感はしていました。

初めて演奏会の中止連絡を受けたのは2月下旬。

それから演奏会中止の連絡が立て続けに入り、ホテルをキャンセルしたり中止になった本番の打ち上げをしたり、起きてしまったことは仕方がないと結構前向きだったのを思い出しました(今手帳見て書いてる)

2週間の活動自粛の声明を受けてから一気に流れが変わりましたね。

今年の3月はかなり忙しく充実した月を過ごせると意気込んでいたものの、演奏会やレッスンが次々と中止になり、ずっと応援していた楽団の演奏会中止が決まったときにとてつもない喪失感に襲われたと同時に、今回の相手は「感染症」で目に見えないものが人から人へと移るものである以上、悔しい気持ちを堪え「中止」や「延期」は仕方がないことだと腹を括りました。

すぐに動いたこと

腹を括ったら流れにもを任せるしかない。

音楽家という職業がこうした事態に対してめちゃくちゃ弱いことを身をもって知りました。

当時、すぐに以下のことに着手。

  • 現時点、そしてこの先想定できる範囲での損失額を計算する
  • それをカバーできる資金はあるか、ない場合はどうするかを考える
  • ニュースやSNSでの情報は鵜呑みにしない
  • 一次情報に感情的に反応せず、続報を待つ

損失は3月前半で既に10万円を超えていたものの、確定申告を早めに済ませていたので還付金と月末に振り込まれる先月分の稼ぎで3月はなんとかなりそう。

別の収入源を見つける

稼業としている音楽でお金を生み出せなくなったら他の収入源を探す。ここまでは思いつくけれど、後半にはまだ演奏会もあって当時はもしかしたら来月にはもう落ち着いてるかもしれないとも思っていたので、働き口を見つけるにも長期的な仕事は難しい。

いかに貯蓄を減らさずに今回の事態を乗り切るかというところに視点を置いて、この機会に複数の収入源を探すことにして色々手をつけてみることに。

手をつけてみたのは以下のこと

  • クラウドソーシング
  • フリマアプリ
  • 日雇いのアルバイト
  • 短期のアルバイト

お金の使い方を「消費・浪費・投資」と分けると浪費の部分はなるべく抑えたく、フリマアプリで物を売ってお金にして飲み会代やガソリン代などに充てていたりしていました。

また、ブログとnoteを毎日更新すると決め書き続けてきました。

3月中旬にかけて

前半の演奏会やレッスンは全てキャンセルとなり、営業を継続している音楽教室での仕事が唯一あるだけ。レッスンの時間はとても楽しくコントラバスを弾いている時間が幸せでした。

3月中旬は焦りと不安に駆られていた時期。

とにかく「収入がなくなる=働かなかなきゃ」と思っていました。

都合の良い求人はない

仕事がなくなって手をつけてみたこと

  • クラウドソーシング
  • フリマアプリ
  • 日雇いのアルバイト
  • 短期のアルバイト

こうして書いてみるといろいろな収入源があるように思うけど、クラウドソーシングはお金が発生するまでには時間差があり、即金性の高い仕事といえば日払いのアルバイトくらい。

実際に日払いのアルバイトや派遣会社への登録、引越しの短期アルバイトなど合計5件ほど面接や登録説明会に足を運んだものの条件の良い仕事は既に定員に達していたり、コロナの影響で求人の激減。短期と言っても週5日や3ヶ月継続など、現時点で開催予定のある演奏会がある状態では受けられるような条件ではなかった。

だよなぁ。

バイト探しは3月の3周目あたりまで続いたけれど、祖父の墓参りに行った前後で「無理に稼ごうとして外出をしてコロナにでも感染したらそれ以上の出費や迷惑がかかる」とふと思い、仕事をするのは諦めることにした(じいちゃんサンキュー!)

貯蓄を崩していくのが悔しかった

「家でも見に行けば?」というパートナーの助言もあって、働くことを諦めてこの休み期間を使って物件を見にいくことにした。

神奈川県に拠点を移す準備がようやく終わりを迎えたので、片道2時間ほどかけて物件探しの旅へ。こうした時間に使えるとも考えられなくなるくらい視野が狭くなっていた。

ガッツリ働こうと意気込んでた月に仕事が全部飛んで貯蓄を切り崩していくのが悔しくて、そこを少しでもカバーしようとそこだけに考えがシフトしてしまっていたことに反省をして、今できることをやろうと思えるようになったのがこの頃。

春休みを作る

コロナショックのストレスと精神的なダメージで感情のn字曲線が見事に下降していくので、仕事のことを考えるのをやめ、音楽とも距離を置いて「春休み」を作ってみる。

Twitterも投稿をやめて見るだけ。

乱れた生活を整えるお休みを作ったのは、すごくよかった。

ここでも演奏会やレッスンの中止連絡が相次気ましたが、挑戦をしてみたくなってきました。

「今できること」×「新しいこと」3月下旬に向けて

ここまでくると、今月末までの見通しもつきニュースを見ていると来月も同じ状況が続くだろうということがわかってきました。

ある程度、感情も一周して元に戻ってきたのでこうなったら今できることをやるしかない。

あまりの悔しさにいつも大切にしていたことまで忘れかけてたからそこを思い出してみる。

経験を稼げ、未来を稼げ

音楽家が稼ぐのはお金だけじゃない。

自分から経験を稼ぎにいき描いてる未来への導線を稼ぐ。

どんどん挑戦する

僕は演奏会で喋る機会が増えたけれど喋るのが苦手。

だったら音声ラジオを初めてみればいいということで、音声ラジオをスタート。

そして演奏やレッスン以外で音楽と関われる方法はないかと考えて、公式LINEに登録してくれているメンバーに向けて楽器や弓の選定のお手伝いをさせていただく企画を考案。

当初は弓だけだったけど、楽器の相談もいただき公式LINEのメンバーから生徒まで何人かの選定をお手伝いさせていただきました。

楽器や弓は巡り合いなので、良い出会いが生まれる瞬間に立ち会えるのは嬉しいものです。

そして、意欲的に発信をしている音楽家との出会いがあったり、公式LINEのメンバーと初となるオンラインでのビデオ通話を試みてみたりして、ついにずっと手をつけてこなかった演奏動画の配信にもチャレンジし始めました。

演奏動画を上げてみようと思った

これまで手をつけてこなかった動画配信。なぜ演奏動画を上げなかったかと聞かれることも多々あったのですが、僕がやる必要性をあまり感じられなかったからでした。

だけど、明確に自分が演奏動画を上げる目的ができたので今日からどんどん挑戦していきます。

お昼に「アカペラ」というアプリを知ったので、夜に一本上動画を上げてみました。

明日もまた撮ってみようと思っています。

先のことはしっかりと考える

そして、3月25日くらいから始まった個人事業主や中小企業向けの支援を受けに行ってきました。

こうした情報って自ら掴みに行かないと知らないことが多いので、もっとニュースとかで流してくれたら嬉しいなと思います。

何人かと話をしてみると「貸付」は借金であることから一歩踏み出せないという人もいましたが、お金を借りるにはとても良い条件なのでこうした制度を使ってみるのも良いと思います。

僕は審査に通るか難しいとのことでしたが、ダメ元でも申し込みができて良かったです。

規則正しい生活を

そして1ヶ月自粛をして感じたのは、良いパフォーマンスをするには規則正しい生活をすること。

当たり前のような事ですが、ストレスから生活が乱れ、夜中の3時や4時に寝て昼前に起きて「まだ今日12時間くらいある」とか思いながら活動していたときがあったり、午前中ずっと寝て午後から活動した方が1日が終わるのが早いなと感じることがあったけど、夜しっかり寝て朝起きて、朝食を作って事務仕事を済ませてたらとても気持ちがよく、規則正しい生活の大切さを痛感しました。

そして、朝ラジオ体操をやると目覚めがいいですね。

おわりに

新型コロナウイルスの影響で仕事を失って1ヶ月が経ちました。

この1ヶ月を振り返ってみると感情の変化や環境の変化と濃い3月でした。

最終的に今月の損失額は25万を超えてしまいました。

失った仕事やお金は返ってこないけど、音楽家として終わったわけじゃない。

本当は仕事がしてお金を稼ぎたいけど、今不要に働きに出て誰かに迷惑をかけることはできないので、また音楽家として仕事ができる日を楽しみに、今できることをやって今は未来を稼ぎにいきます。

3月は毎日ブログを更新していました。

読んでくださった方々、ありがとうございました!

それでは、また。

ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。