明日のためのレッスンノート(vol.13)
こんにちは!コントラバス奏者の井口信之輔です。
吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って毎週更新している『明日のためのレッスンノート』
先週から、コントラバスの運指表に基づいた12のポジションの解説へと入って行きました。
前回のレッスンノートで解説したハーフポジションはマスターできましたか?
音と音の間隔が広いので、押さえることが大変なポジションですが、教則本で一番最初に覚えるポジションとして扱われる大切なポジションです。
ぜひ、しっかりと身につけてくださいね。
明日のためのレッスンノートでは、これから毎週ポジションを1つずつクリアしていくことを目標とし、全部で12のポジションをマスターしていきます。
今週は「ハーフポジションの次に覚えるポジション」
第1ポジション(ファーストポジション)をマスターしていきましょう!
ポジションをひとつずつマスターし、より良い音程、より豊かな響きでバンドを支えていけるように、一緒に頑張って行きましょう。
それでは!
今週も、今日よりもちょっと良い明日に向けて、レッスンノートを開いていきましょう!
コントラバスの12のポジション〜第1ポジション
コントラバスの運指表に基づいた12のポジション。
今週はハーフポジションから音が半音高くなった、第1ポジションを覚えていきましょう。
第1ポジション(ファーストポジション)とは
コントラバスの教則本で、ハーフポジションを覚えたら、次に覚えるポジションとして解説されていることが多いポジションです。
各弦の音の並びは
- G線(ソ)…ラ→シ♭(ラ♯)→シ
- D線(レ)…ミ→ファ→ソ♭(ファ♯)
- A線(ラ)…シ→ド→レ♭(ド♯)
- E線(ミ)…ファ♯(ソ♭)→ソ→ラ♭(ソ♯)
となります。
第1ポジション第1ポジションを弾いてみよう!
メトロノームは少し遅めの44〜に設定してあります。
左手の形を崩さず、弓と弦が直角になっているかを確認して弾いてみましょう!
- まずは元気よく音を出す
- 次は弓を全部使って弾いてみる
- 今度は二分音符は半弓(1/2)全音符は全弓
いろいろと工夫して弾いてみましょう。
より良い音程を作るために
個人練習の時間、またはパート練習の時間を使って、毎週アップしている楽譜を誰かにピアノで弾いてもらうとより良い練習ができるでしょう。
より上手くなりたいあなたのために、こんな練習を提案します
- 仲間にピアノで音程を取ってもらいながらポジションを覚えていく
空いている時間に「ちょっとピアノ弾いて!」と部活の仲間に声をかけてみましょう。
そして、この楽譜を一緒にピアノで弾いてもらいます。
このとき、チューナーは使いません!
自分が出している音程と、ピアノの音程が合っているかを自分の耳でチェックして行きます。
- テンポはゆっくり、ひとつひとつの音をしっかりと鳴らしていこう
楽譜にテンポ44〜と書かれています。
弓の位置、左手の形を気にしながらひとつずつ音を大切に弾いてください。
この、ピアノと音合わせる練習はより良い音程感覚を磨くために、とてもおすすめな練習です。
こうした練習を習慣化ていくことで、各ポジションをしっかりと覚えていってください。
第1ポジションまでで、弾けるスケール
第1ポジションをを覚えたら全調スケールの楽譜を使って下記のスケールを弾くことができます。
調は全調スケールの楽譜に書かれている順番に記載しています
- 長調(dur)
As-dur(変イ長調)、Ges-Dur(変ト長調)、H-dur(ロ長調)
E-dur(ホ長調)、A-dur(イ長調)、G-dur(ト長調)
- 短調(moll)旋律的短音階・和声的短音階
a-moll(イ短調)、g-moll(ト短調)、f-moll(ヘ短調)
b-moll(変ロ短調)、fis-moll(嬰ヘ短調)、h-moll(ロ短調)
を弾くことができます。
※g-mollの高いGが(4)と書かれていたら開放弦(0)にして弾いてください。
以前に、ポジションは知識と身体で覚えると書きました。
第1ポジションをマスターするだけでも、一気に弾ける調が増えましたね。
ハーフポジション、第1ポジションの音の並びを知識として覚え、ひとつずつ丁寧に練習していってください。
さいごに
『明日のためのレッスンノート』今週は、コントラバスの運指表に基づいた12のポジションより「第1ポジション」をテーマに進めてきました。
ポジションが12通りもあると思うと先は長いように感じますが、毎週1つずつ、丁寧に覚えていきましょう。
次回!『明日のためのレッスンノート』は、第1ポジションからひとつ進んだ第2ポジションの解説、そして再びポジション移動の話をしていきます。
各ポジションを知識と身体で覚え、ポジションの縦の関係と横の関係を理解し、ステップアップしていきましょう。
それでは、また来週!
今週も、練習おつかれさまでした。