コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。
クラシック音楽を中心にコントラバス奏者として活動するほか、中学高校の吹奏楽部やオーケストラ部、大学サークルでコントラバスの講師を務めたり、アマチュア楽団の指揮・指導にあたったり、茨城県にある取手聖徳女子高校の音楽科でコントラバスの講師を務めています。
SNSやブログではフリーランスの音楽家のキャリアの作り方、また活動の幅の広げ方などの発信しています。
今日は、レッスンで関わっている管弦楽部の応援で船橋市小中学校音楽発表会 第45回サマーコンサートを聴きに船橋市民文化ホールへ行ってきました。
https://twitter.com/igu_shin/status/1816021629669105799?s=61&t=8tW21MbFvP5fBzxyyQClJA
22年ぶりのサマーコンサート
サマーコンサートは毎年この時期に船橋市民文化ホールで開催され、市内の小中学校で活動している音楽系部活動が集まって日頃の活動の成果を発表していきます。
僕も中学生の頃に参加しており、サマーコンサートに足を運んだのは22年ぶりでした。
関係者のみ入場、午前と午後で入れ替え制だったので、手配してくださった午前中の枠で鑑賞させていただきました。
午前中は船橋市内で活動する管弦楽部(オーケストラ)の演奏でレッスンで一緒に音楽作りに励んだ学校や母校の名前があったり、また当時と変わらない学校名が並び懐かしい気持ちになりました。
各校の熱演を楽しみながら
千葉県船橋市は小中学校のオーケストラが盛んで、学校を卒業しても同じく船橋で活動するジュニアオーケストラやアマチュアオーケストラで活動する人、音大へ進学しプロを目指す人が多くいます。
自分もその一人で、船橋市立葛飾中学校の管弦楽部でコントラバスと出会い、そこで音楽の楽しさを知り将来はプロのコントラバス奏者になりたいという夢を持ち、今に至ります。
ホールいっぱいに響く各学校の熱演に耳を傾けながら、当時の管弦楽部の仲間や顧問の先生、そして音楽の楽しさを教えてくれた指揮者の先生の顔を思い浮かべていました。
より良いアンサンブルを目指して
今は先生という立場でいくつかの管弦楽部で音楽指導に関わっているので、演奏を聴きながら今の演奏をもっと良くするためにはどんなことをすれば良いか?を考えていました。
全体を通して感じたことを書いてみようと思います。
オーケストラ全体を通して
管弦楽部に所属している人の多くは中学校で楽器をはじめた人がほとんどです。
その中で各校とても素晴らしい演奏をしていました。
オーケストラは管弦打楽器ともに各曲を演奏するにちょうど良い人数、また楽器編成がありますが、どんな人数や楽器編成であれ音楽の三要素であるメロディ・リズム・ハーモニーのバランスがちょうどよくブレンドされたとき、ホールいっぱいに素敵な響きが広がります。
今いるメンバーで一番良いバランスを考えるということを日々の練習で意識できると、演奏しながら耳を使うようになるのでより良いアンサンブルに繋がると感じました。
弦楽器
弦楽器の難しいパッセージや様々な表情を持った音色を表現しているのがすごいと思いました。
細かい動きを弾く中で音の粒が揃わなかったり、弓がバタバタと慌ただしくなってしまう人は弓を使い過ぎていないか、、大きなフレーズを弾くときにメロディが途切れてしまうような人は、弓の先で音が弱まったりしていないかを気にしてみると、より良い演奏につながると感じました。
管楽器
弦楽器が作るハーモニーの中で管楽器が活躍する部分なども、やはり音楽の三要素であるメロディ・リズム・ハーモニーのバランスがちょうどよくブレンドされたとき、ホールいっぱいに素敵な響きが広がっていました。
メロディを持つパートに対して、メロディを支えるパートの人数が多い場合などは楽譜に書かれた強弱だけでなく、その編成で心地よく聴こえるバランスをとることが大切であると同時に、より良い管楽器セクションになるためのヒントだと感じました。
打楽器
打楽器は各楽器の持つ音色、そして音量をどう調整するかでオーケストラ全体の印象が大きく変わるのでこちらも楽譜に書かれている強弱記号と併せて、今の編成の中でベストな音量を研究していくことがより良い演奏に繋がると感じました。
とある学校のタンバリンの演奏がとっても素敵でした。
おわりに
午前中のみの鑑賞でしたが本当にどの学校も素敵でした。
また、指導者としては各学校の演奏に対しての伸びシロを考える機会にもなったので、またレッスンを通してより良いアンサンブルを作るために何が必要かを伝えていきたいと思います。
出演者の皆さん、お疲れさまでした!
中学生の頃、管弦楽部の顧問だった先生や合奏指導に来てくれていた指揮者の先生が音楽の楽しさを教えてくれたので、自分が先生と呼ばれるようになった今、同じように音楽の楽しさを伝えていけるような先生でありたい。
そんなことを思いながら、会場を後にしました。