「吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って」というテーマを掲げ5年の月日が流れ、今まさに一生忘れることがないであろう2020年という時間を過ごしています。
そんな中、音楽家としての活動記録の残そうと思い、コントラバスの教則本を作りました。
インターネット上で全ページ公開しダウンロード、プリントも可能です。
自由に使ってください。
本のページをめくるにつれ新しいことを知ることが、今日よりもちょっと良い明日に繋がったら嬉しいと思い「明日のためのレッスンノート」と名付けました。
この教則本を届けたい人
この教則本は、パートは自分一人だけ、周りにコントラバスを教えてくれる人がいないという環境の中コントラバスを弾く人たち、そして吹奏楽指導に関わる顧問の先生方に向けて書きました。
吹奏楽でコントラバスを弾くために、そして指導するために知っておきたい基礎基本を、僕なりの視点と考え方で全41ページにまとめた一冊です。
これまでコントラバスのレッスンを受ける機会がなかった人も、この本に書かれていることに取り組めば、胸張って先輩になれると思っています。
ぜひ活用してください。
下手の定義から考える
多くの中高吹奏楽部を指導してきて感じたのが、自信なさそうに弾く人が多いこと。
中には自分のことを下手だと思っている人も多い印象でした。
めちゃくちゃ気持ちはわかるけど、何を持って下手と言うのかって問いかけると意外と返事が返ってこない。
音程が悪いから、速弾きができないから、高い音が弾けないから、人によって下手の基準は違うとしても、まずはもう一度「下手の定義」を考えてみるところから始めようと思いました。
意識を変えるだけで音が変わる人、たくさんいました。
みんなビックリするけれど、それが本来持っている出せるはずの音だよね。
全ては日々の積み重ね
この教則本は
- 基礎編
- 応用編
と大きく分けれており、基礎編ではここを押さえておくことが上達への近道で、数年後に圧倒的な差が出る吹奏楽部でコントラバスを弾くために取り組んでおきたい大切なことを。
応用編ではパート練習でも活用できるスケールを使って音を重ねて和音を作る練習や初心者と一緒に弾けるデュオ、パートの良き伝統として次の世代に伝えたいボウイングをつけるときの考え方や、楽器の状態チェックリスト、後輩指導のコツを書きました。
「明日のためのレッスンノート」はダウンロード自由
はじめに書いたように「明日のためのレッスンノートは」インターネット上に全ページ公開しています。
自由にダウンロードし、日々の練習に役立ててください。
楽譜はこちらに用意しています。
うまく表示されず見にくいですが「ダウンロード」をクリックしてください(ダウンロードできないよ!って人がいたらTwitterのDMや公式LINEのメッセージで教えてください)
明日のためのレッスンノート.pdf
レッスンノートの質問は公式LINEへ
僕はLINE公式アカウントを使いコントラバス研究室『BASSROOM』というコミュニティを運営しています。ここは全国の中高生をはじめコントラバスを弾いている人たちからの質問や相談を受け付ける窓口となっており、届いた質問には全て返事を書いています。
もしわからないことがあれば気軽にメッセージを送ってきてください。
https://twitter.com/igu_shin/status/1245386090296438784
情報の先の体験
情報があふれ親指ひとつで欲しい情報までたどり着ける今、僕ら音楽家がデザインするのはその先にある体験だと思っています。
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、誰もが経験したことのない未曾有の事態から生まれる新しい時代に向けて、オンラインレッスンをはじめました。
レッスンを「教える、教わる」ではなく「音楽を通したコミュニケーションツール」と捉え、新しい生活スタイルに合わせて自分のペースでレッスンが受けられるように設計する。
なので、レッスン謝礼は受け取らずオンラインで繋がれるチケットを販売して、回数は自由にしてしまった新しい形のオンラインレッスン 。
インターネットを通じたビデオ通話だけでなく、家でコントラバスを弾けない、また学校にしか楽器がない人に向けて演奏動画や録音にコメントをするアドバイス形式のレッスンも用意しました。
顔出しに抵抗があれば録音だけでもOK。
https://twitter.com/igu_shin/status/1296329888136171520
今は、ありがたいことにインターネットを通じたビデオ通話でのレッスンはチケットが完売しているので、演奏動画や録音にコメントをするアドバイス形式のレッスンという体験を用意しています。
おわりに〜過去と未来を言葉で繋げる
僕のブログを読んできてくれた人の中には、これまで出てきた言葉に馴染みのある人も多いかもしれません。
この教則本「明日のためのレッスンノート」は今に至るまでの活動を始めた2015年からの集大成で、過去の言葉を今の視点で書き直し、吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願う未来へと繋げるもの。
僕がこのような活動を始めたきっかけや、なぜあの時ブログで「吹奏楽コンクール課題曲アドバイス」を書き始めたのか、無料で「質問箱」に答え続けていたのか、いつか教則本を出版するのを夢見ていたのになぜネットで公開してしまったのかなどなどあまり話していなかったような出来事をコラムとして書いています。
コントラバスの教則本として使い、読み物としても面白いものができたらいいな。
そう思って、ひとつひとつの言葉に魂を込め書いていたらこのような本が出来上がりました。
この教則本をインターネットを使い全国へ発信し、パートは自分一人だけ、周りにコントラバスを教えてくれる人がいない環境の中で練習に励む人へと届いたら嬉しいです。
吹奏楽における、コントラバスへの理解と発展を願って。