音を繋ぐ「移弦の練習」とコントラバスの弦を押さえる「左手を鍛えるトレーニング」の紹介。

吹奏楽におけるコントラバスへの理解と発展を願って毎週更新『明日のためのレッスンノート』

今年もこれまでと変わらずパートは自分一人だけ、周りにコントラバスを教えてくれる人がいないという環境で練習に励む人たちへ向け「胸を張って先輩になる」ことを目標に書いていきます。

吹奏楽という言葉が多く出てきますが、オーケストラ部や弦楽合奏、ギターマンドリンなどコントラバスが編成に入っている音楽系部活動の人に向けても伝えていきたいというのが僕の思い。

アンサンブルを楽しむ中でコントラバスを弾くために知っておきたい最低限の基礎・基本を書いていくので、良かったら一緒に勉強していきましょう。

今日のお話は「移弦の練習と弦を押さえる左手のトレーニング」

はじめて教えに行く学校、各地の講習会で必ず最初に話すことを書いていきます。

今日は教則本の6〜7ページを学んでいきましょう。

前回の復習「コントラバスの音づくり」

コントラバスの音づくりは開放弦を使ったボウイング練習からはじまります。

まずは開放弦を使ってボウイング練習をしていきました。

ここで押さえておきたのが右手の練習をする際のチェックポイントで

  • 弓の持ち方は大丈夫か
  • 弓と弦は垂直になっているか
  • 弓先が下がっていないか

を確認していきました。

メトロノームと合わせて4拍で弓を全部使って弓の元から先へと運びます。

  • 弓元から弓先へ運ぶのをダウン
  • 弓先から弓元へ運ぶのをアップ

と呼び、楽譜には記号で書いていくのでここで必ず覚えていきます。

前回の復習「音色と音量を決めるための三要素」

また、二分音符や四分音符とさまざまな長さの音で弾くにあたり、次のことが大切だということを学びました。

  • 弓は弦のどこを弾くか(指板寄り〜駒寄り)
  • 弓にどのくらいの圧力をかけるか
  • 弓はどのくらいの量を使うか(弓のスピード)

この3つの要素を組み合わせ、さまざまな音色、音量で弾けるように練習をします。

こうして右手の使い方を学び、合奏では楽譜に書かれている音をダウンで弾くのかアップで弾くのかを奏者が考え、音づくりをしていきます。

右手の練習応用編:スムーズに移弦をするために

「コントラバスの音づくり」の基礎を学んだら、次のステップへ。

右手の練習応用編として移弦の練習、そして左手を鍛えるトレーニングを紹介していきます。

教則本の6ページにある移弦の練習の解説です。

移弦とは今弾いている弦から他の弦へと移ること。

開放弦の練習と合わせて2本の弦を移動する練習に進んでいきましょう。

吹奏楽作品であればコラールの部分をなめらかに弾くときに必要な技術です。

休符を入れて心の中で「何もしません」と唱える練習

教則本の6ページにある練習は全音符のあとに四分休符が付いています。

ですが、まずはこの休符をフェルマータにして練習をしていきましょう。

4拍弾いたらピタッと停止

動作はもちろん、弓の毛も弦から離してはいけません。

一時停止ボタンを押されたようにピタッと止まり目線は弓と弦の接点へ

ここで右手が隣の弦へ移り、移り終えたら弾く。

この休符にいるときに弓を浮かしてしまったり、圧力が抜け弓の毛がたわんでしまうことがありますが、何もしません。

僕はよくレッスンで「心の中で何もしませんと唱えて準備(移弦)ができたら次へ行く」という話をし、この休符の長さを徐々に減らし最後は休符をなくし音を繋げていきます。

またコントラバスは楽器が大きいためそれぞれの弦を弾きやすい体勢、フォームがあると思います。これは一人一人の身長、体格によって変わってくるので正しい答えはありませんが、練習の中で弾きやすい構えを見つけていってください。

左手を鍛えるトレーニング:導入編

右手の基礎を学んだら、次は左手の話。

コントラバスを演奏する上で大切なことは

  • 弦を押さえる左手のフォームを学ぶこと
  • 左手の各指に振り分けられた指番号を理解すること
  • 運指表と各ポジションへの理解と習得

これらを学ぶことで正確な音程とる技術が養われ、より自由に楽しく楽器を弾くことができるようになります。

ここを知っているかどうかで圧倒的な差がついてきます。

コントラバスの太い弦を押さえる力を育てる

これから解説する左手を徹底的に鍛えるトレーニングはコントラバスの太いげんをさえる左手のフォームを作るのにとても良い練習です。

また、弦を押さえていない指は形をキープしたまま弦の上に置くことにより無駄な動きを減らす効果も期待できます。

まずは左手の形について学び、指番号を理解します。

楽譜を見ると音符の上に数字が振られていますが、この番号がコントラバスを弾く上で必要となる指番号です。


コントラバスの弦を押さえる「指番号」

弦を押さえる左手のはキツネの手遊びのような形を作り

  • 人差し指=1(1本で押さえる指)
  • 中指=2(2)の指は2本で押さえる指)
  • 薬指=3(第6ポジションから使用)
  • 小指=4(4本で押さえる指)

隣、薬指は小指の補助の役目を持ちます。

ここまでを押さえたら、教則本7ページにある左手を鍛えるトレーニングに触れてみてください。

練習方法は教則本で解説しているのでここでは最初の課題として

  • 初心者:G線スタート1番から4番まで
  • 経験者:E線スタートG線へ進み1番から弾けるところまで

を課題とします。

左手が痛くなった無理をしないこと。

毎日コツコツ5〜10分でも良いのでこの練習に触れる時間を作ってみてください。

友達やパート内の人にピアノを弾いてもらいながら音程を作っていく練習も効果的です。

今週のまとめ

今回は「コントラバスの音づくり」の復習、そして応用として移弦の練習とコツを紹介しました。

そして、次のステップへ進み「弦を押さえる左手のトレーニング」を紹介しました。

この練習はとにかくキツいですがかなり力になります。

次回はここをもっと深く考えていきましょう!

おわりに

『明日のためのレッスンノート』今週は「移弦の練習と弦を押さえる左手のトレーニング」をテーマに書いてきました。

明日のためのレッスンノートはコントラバスという楽器を手にしたけれど、パートは自分一人だけ、周りにコントラバスを教えてくれる人がいないという環境で練習に励んでいる人たちに向けて書いています。

教則本も全ページ公開しているので、ぜひお役立てください。

次回「明日のためのレッスンノート」は吹奏楽部で見かけるロングトーンに思うこと、右手の練習応用編第二弾、そして左手を鍛えるトレーニングの導入を書いていきます。

コントラバスに関する質問、相談はお気軽に。

それでは、また!


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ABOUTこの記事をかいた人

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事、指揮法を川本統脩氏に師事。現在、昭和音楽大学合奏研究員、ブラス・エクシード・トウキョウ メンバー。また、日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザーの資格を持つ。