コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。
今年も夏の吹奏楽コンクールに向けて、各地でコントラバスのパート指導から合奏指導までさまざまな形で中学高校吹奏楽部に関わる季節となりました。
僕は毎年この時期をとても楽しみにしており、また一年で自分がどれだけ変化したか、成長度合いを測る時期としています。
コントラバス奏者として、オーケストラや吹奏楽、芸術鑑賞会やシャンソン歌手の伴奏などいろんな場面で演奏活動をする中で学んだこと、教わったこと、それらを全てアウトプットする夏。
そして、今年は部活動指導員として学校に勤務していたり、東京音楽大学の指揮研修生として指揮を学ぶ中で学んだことも、どんどんアウトプットしていきたいので、例年とは違った夏になるのかなと感じています。
そんな、夏のコンクールシーズンの活動を今年はブログに綴っていこうと思います。
合奏指導で心掛けていること
今年はコントラバスのレッスンの他に、合奏指導の依頼を多くいただきます。
合奏指導は
- 顧問の先生が指揮をする合奏を聴きアドバイスをする
- 自分が指揮を振り合奏を進めアドバイスをする
- 合奏の中でコントラバスを弾きながら全体にアドバイスをする
という3つのパターンで行うことが多く、少しずつ自分の立場は変わってきますが、共通して心掛けていることがあるのでそこを書いてみようと思います。
良かったところはどんどん褒める
僕は褒めて伸ばすタイプの先生だと言われます。
どちらかといえばそうかもしれませんし、確かによく褒めます。
でもお世辞でもなく、リップサービスでもなく本音です。
僕自身、苦手なところを克服するより良いところを伸ばしたほうがその人の良さが生きてくると感じているので、良いところをさらに伸ばし、苦手なところは時間をかけて練習したり助け合って補えば良いと考えています。
わかりやすく解説する
合奏を指導する中での指摘は、とにかくわかりやすくを心がけています。
言葉だけでなく、コントラバスを弾いてみたり、黒板やホワイトボードを使ってレクチャーをしたり、ピアノを弾いたり、とにかくいろいろな方法で問題点と原因、改善策などのヒントを伝えます。
指揮者はしゃべらない方が良いという考えもありますが、どんどん喋った方が良い現場もあると思っていて、その一つが中学高校の吹奏楽指導の現場です。
言葉だけでなく、さまざまな視点から問題点と向き合い、問題がある=ダメなのではなく、どうしたら良い方向に改善できるかを考えるようにしています。
僕が目指しているのはオリエンタルラジオの中田敦彦さんがやっているYouTube大学のようなレクチャーです。
コミュニケーションをとっていく
吹奏楽指導は、合奏の中で生徒たちとのコミュニケーションが大切になってくると思うので僕はよく喋り、そしてどんどん質問をしていきます。
- そこは何で合わなかったと思う?
- この部分はどんなイメージがある?
- 今、何を意識して演奏した?
- ここは先生に何かアドバイスもらったことある?
こんな感じで質問をしますが、突然の振りに質問が返ってこないことが多いのですが全然OK。
ここでの狙いは、そのことについて考える思考になることで、すぐに答えられなかったからこそ、この先を一緒に考えていくようになると仮説を立てています。
なので、質問をされた側が答えられなくても気まずい空気にならないように、数秒経って返答がなかったらすぐにこっちで問いかけた質問を回収することを忘れず、また話を進めていきます。
「一緒に考えてみよう」とか「みんなにも共通することだからね」と一言添えるだけで、けっこう意識変わります。
そして、突然の質問を振った生徒には「ありがとう!」と伝えることも忘れずに。
おわりに
今回は合奏指導で心掛けていることを書いていきました。
今週は千葉、東京、神奈川と中学高校を周り合奏指導をしています。
まだ6月ですが、例年にないペースで学校周りをしているので梅雨が明けて本格的な夏を迎えるにあたり、体調管理に気をつけて吹奏楽指導に励んでいきたいと思います。
それでは、また!