日記

フリーランス14年目に突入しました。

コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。

コントラバスを弾いたり教えたり、昨年度は趣味で演奏活動をしている方から音楽高校、大学受験生までのレッスンをしたり、年間を通して40校を超える吹奏楽部やオーケストラ部、大学サークルなどで音楽指導をしたり、茨城県にある取手聖徳女子高校の音楽科でコントラバスの講師を務めたりしています。

さて、今月から新年度となり気持ちを新たに仕事を頑張っていこうと思っているところですが、ちょうど去年の今頃にフリーランス13年目に突入しましたという記事を書きました。

久しぶりに当時の記事を読み返していたので、また去年とは違った今の視点で同じような記事を書いていこうと思います。

やっぱり、年明けよりも年度の変わり目の方が新しい一年がはじまったように感じます。

桜を眺めたり、春の訪れを知らせる春風の気持ちよさが新たなスタートを合図のような気がします。

そんな僕も今年で大学を卒業して14年目に突入しました。

音楽家という仕事は人と人との繋がりの上にあって、声をかけてくれる人がいないと成り立たない職業なので、ここまで続けてこられたのは、周りの方のおかげだと心から感謝しています。

フリーランス14年目に思うこと

フリーランス14年目に感じるのは、30までにとがむしゃらに駆け抜けてきたけど、実は本当に大事なのは40歳を超えてからなんじゃないかというところ。

歳を重ねて業界では中堅、世間では中年になっても音楽を仕事に生計を立て、社会人として生きていくというライフステージに向けて、まだ上手く言語化できてていない部分もたくさんあるけれど、ここから40代に突入するまでの数年間で自分がどんなキャリアを描いていくかでその先の人生が決まるんだろうなと思っています。

そして、振り返ってみると30代の自分を作っているのは20代の自分ということを強く感じた年でした。

20代の頃はそれがわからなかったけど、30代後半に入る今、間違いなく20代で試行錯誤してきたことが30代になって花咲くことがあると確信できたので、その経験をしっかり胸に刻みこれからのキャリアを描いていきたいと思います。

また、今までは気持ちであったり気合や根性、がむしゃらにやってきて形になってきたことも多くありましたが、ある一定のラインを越えると気持ちだけではどうにもならないということも感じました。

収入なんかもそうですね、ある程度までは気持ち次第で稼ぎを増やせることができるけど、ある一定のラインを超えたら収入の分散化やストック型の収入モデルの設計、または仕事を外注したり人を雇うなどしていくことでより収入は増えていくんだなと思います。

近況とこれから

プライベートでは結婚をして家庭を持ち、仕事面ではやり残したことがあった過去の自分を救うことができ、演奏にレッスンに20代の頃に描いてたやりたいことを一通りやり尽くすことができ、この先、自分が何がしたかわからなくなったりふわふわしてた時期がありました。

ずっと駆け抜けてきて、夢が叶ったんだと感じることができたフリーランス13年目は自分にとって大きな区切りの年でした。

でも、この先は今まで通りにはいかないなと直感で感じたのが今年。

いつまでも寝る間を惜しんで手を動かして気合と根性では乗り切れないので、生活リズムの見直しにはじまり、日々のお金の使い方や将来の資産形成など音楽面以外で自分が弱かった部分を見直すことが、40代以降も音楽の仕事をし続けるために大切だと感じました。

音楽家であり、一人の事業者であることを忘れちゃいけないですね。


近況としては、2年間務めた東京都江戸川区の部活動指導員を退職しました。

部活動の地域移行に興味を持ち、学校現場を内側から覗いてみたいと部活動指導員に登録しご縁をいただいたのは指導者不在の小さな吹奏楽部。そこで出会った生徒たちとの2年間は一生忘れられない思い出になりました。また、吹奏楽部の生徒たちとの出会いから音楽の輪がさらに繋がったりと、とても充実した時間を過ごすことができました。

そして、新たに埼玉県で活動する大宮シティ・ウインドオーケストラの指揮者に就任しました。

昨年の団内イベントから指揮・指導で関わるようになり、今年は吹奏楽コンクールに向けての活動がはじまります。

また、昨年度から講師を務めている取手聖徳女子高校はコントラバスの専攻生を新たに迎え、学校の全面協力を得てコントラバス3台の修理・調整、弓2本の毛替えとメンテナンスを終え、より良い環境作りに励んできました。

高校の音楽科という場所の印象、そしてイメージが勤務前と後では大きく変わり、音楽科で学んだことは実社会に出ても大きく役に立つと感じることが多くあったので、SNSでも取手聖徳女子高校や音楽科の魅力を発信していきたいと思います。

コントラバスの修理・調整に力を貸してくださった先生方には心から感謝いたします。


コントラバス奏者としてはこれまで通り演奏関係の仕事をしていきつつ、指導者としては4つの団体の常任指揮者を務めつつ、平山音楽院の定期演奏会や市川ウインドーケストラの定期演奏会で指揮・指導を務めさせていただきます。

また、昨年同様にコントラバスのソロに取り組むこと、そして今年は今まで以上に演奏活動に力を入れていきたいと思っています。

そして、SNSを駆使して活動の幅を広げていた頃に企画していたコントラバスの出張レッスンやワークショップなどの企画もまた走らせていこうかと思います。

今後はそうしたことも一つの事業としてやっていきたいので、とりあえず何か看板を立てようとIS Music projectというものを立ち上げました。

いずれは会社になったら良いなと思います。

近々、屋号変更にでも行ってこようと思います。

とにかく、地に足をつけて目の前のことを精一杯ですね。

とにかく動く、手を動かせと。

そして量量量!フリーランスに労働基準法なんてないから24時間365日やってるやつが勝つだろうし、みんな突き抜けてる奴は狂ったように手を動かしてる。

そんなことを思いながら、自分もひたすらにやってきましたが、最近はよくさらって、よく楽譜読んで、よく食べて、体を動かしてよく寝ると、今までとだいぶ思考も変わりました。笑

とにかく、健康に留意して頑張っていきたいところです。

おわりに

フリーランス3年目、大学卒業して3年目くらいまでは卒業して◯年と言うことに抵抗がなかったのですが、なかなか芽の出ない自分は4年目くらいから年数の言うのに抵抗を感じるようになったりしていましたが、気づけば14年目に突入していました。

昨年も同じことを書きましたが、現場で同世代の仲間と出会うのが本当に嬉しく楽しみの一つです。

SNSではみんなの活躍が見れるので、同世代の同業の仲間に勇気をもらってます。

華やかな舞台の裏側は修羅の世界と言われるような実力社会を生きていますが、信念と情熱を持って自らのキャリアを切り開いていきたいと思います。

と、いうことでフリーランス14年目スタートです。

みなさんは年々目になりますか?

お互い、それぞれの場所で素敵に生きていきましょう!

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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