日記

中高生や大学生との進路相談で伝える3つのこと

コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。

クラシック音楽を中心にコントラバス奏者として活動するほか、中学高校の吹奏楽部やオーケストラ部、大学サークルでコントラバスの講師を務めたり、さまざまなコンセプトを掲げて活動している各地のアマチュアオーケストラや吹奏楽団とタッグを組んで、指揮者というポジションから地域の音楽文化発展に力を入れています。

また、茨城県にある聖徳大学附属取手聖徳女子高校の音楽科でコントラバスの講師を務めています。

SNSやブログではフリーランスの音楽家のキャリアの作り方、また活動の幅の広げ方などの発信し、noteではもう少し踏み込んだキャリアの話などを書いたりしています。

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進路相談の時期になりました

コントラバスの生徒から受験の相談を受けたり、勤務校では音楽を受験する中学生たちからレッスンシリーズへの問い合わせが増えたり、大学生からは進路や就職の相談などいろいろなシーンで進路相談を受ける時期になりました。

もちろん、個別に受けた相談をSNSで書くことはできません。

でも、この部分って共通して伝えているなとか自分が進路を選択するとき、またキャリアを形成していく過程で考えてたこと、実践したことっていろんな場面で活用できるかもしれないなと感じるところもあるので、そうした部分を書いてみようと思います。

進路相談で伝えること

受験や進学、就職活動など進路相談を受けたときに伝えるのが、一次情報にアクセスすること。

一次情報って何?

いわゆる学校や企業が公式で発信している情報のことです。

また、その組織に所属している関わっている人からの情報も一次情報として考えて良いと思います。

「◯◯です」と言い切れる情報で、正確性信頼性が高いことが一次情報のメリットです。

デメリットを挙げると情報を取得するのに時間と労力がかかることでしょうか。


一次情報の他には二次情報というものがあります。

二次情報って何?

こちらは人伝にきいた話、インターネットやSNSの投稿で見かけた情報などのことを指し、誰でも手軽に取得できる情報です。

すぐに調べて手に入りやすいというメリットがある反面、発信者の主観であったり感情が入り情報が改変されている可能性があるのがデメリットです。

身近で感じた二次情報のデメリット

二次情報は、より身近で公式では得ることのできなりリアルな情報を得ることができますが、その信頼性は確かではありません。

いわゆる人の噂話のような内容もあれば、実際に内部の人が書き込んだ情報を得ることができたりします。

例えばコロナ禍、インボイス制度の開始時期、選挙の時期などインターネットにはソースがどこだかわからない憶測、感情に任せて書いた投稿が多く見られました。

これらの投稿がどこから出てきたものかを確認せず、感情的に「そうだそうだ!」みたいな感じになり誤った情報が広がってしまうのが二次情報のデメリットです。

これは受け取る側のリテラシーの問題でもありますが、実は上記のようなことって業界の噂話や部活内やクラスのいじめにも近い構造を持っているなと思います。

これをまとめてみると

二次情報×思い込み(そうに違いない!)=本質から大幅にずれてしまう可能性がある

という式が出来上がります。

一次情報、二次情報と両方の良し悪しを理解し二つの情報は分けて考えることが大切です。

なぜ、ここまで書くかって相談を受ける中で「友達に聞いた話だと◯◯なので」とか「ネットで調べた予想ではこうだと思う」で物事を判断してしまう人が多いなと感じたことからです。  

名前で選ぶ?でもその前に

「◯◯大学は就職に有利!」というような感じの話も聞きますが、就職をしたことがないのでわかりませんが、就職に有利な大学はあると考えています。

で、もちろん就職に有利だからを理由にその学校を選ぶこと自体は良いと思うし、誰もが納得するようなキレイな理由なんて必要ないと思います。

肩書きに憧れるような大学に入学するにはそれなりの準備、実力が必要になってくると思うので進学理由なんてなんでも良いと思いますが、どこの大学を出たかよりも、何をしてきたか?が大切で、それ以上に社会では「で、今どこで何やってるの?」というところを見られるというところを知っておくことが何より大切なんじゃないかなと考えています。

良い人、職場、現場ほど肩書きやネームバリューよりも人を見てくれるというのは実体験です。

足を使って生の空気に触れる

一次情報、二次情報といろいろなところから情報を得たら、学校見学やオープンキャンパス、企業説明会などに足を運び、その場の空気、いわゆる生の空気に触れることが大切です。

学校や部活の空気感、雰囲気、そこにいる人の表情などを見てどう感じるか?

最初はわからなくても、何校か足を運んで見ると様子の違いが見えてきます。

  1. 情報を得る
  2. 確かめに行く
  3. 整理する

という3ステップで自分が感じた印象をまとめていくと良いと思います。

結局は自分の肌で感じた感覚が一番信用できたりします。

やりたいことをやるために実践したこと

実はこれらは、過去に自分がフリーランスの音楽家としてキャリア形成していく中でやってきたことだったりします。

音楽の仕事は人と人との繋がりの先にあるので、誰かが繋いでくれるということで新たなご縁が生まれると同時に、自分で行動を起こしていかないと誰にも見つけてもらえないし気づかれません。


演奏がしたい!部活動指導に関わりたい!

演奏の仕事がしたいと思ったときは、とにかく人に会う回数を増やし飲み会へ行きました。

そこで自分が楽器を演奏したいということを伝えていきます。

吹奏楽を指導にする中で部活動指導員という制度に興味を持ったときは、東京都、神奈川県、千葉県の各地域の教育委員会または市役所に電話をかけ続け部活動指導員の募集の有無を聞きました。

そして、履歴書を用意し話を聞きに行くということを繰り返し条件の良い学校で部活動指導員という仕事をすることができました。


勉強したい!でも学費が…

今、来年から大学に通い直すことを考えており情報を収集しています。

学費を自分で用意しなくてはならないのでお金の問題にもぶち当たります。

ここでも、ネットで調べた情報をもとに一次情報にアクセスし洗足学園で取得した単位の一覧を志望校に提出してどれだけの授業を履修する必要があるかを確認してみると、当初より少しだけ学費を抑えることができる可能性が出てきたりしました。

正直、どれも手間がかかりめんどくさいですが、直感でめんどくさいことをやった先って高確率で良い結果が待ってたりするというのがここ数年で感じたことです。

このブログは中高生もたくさん読んでくれているので、進路に悩んだときに参考になれば嬉しいです。

何か進路で悩みがあれば、生徒でもブログの読者さんでもお気軽に相談してください。

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イグチシンノスケ

千葉県出身。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校吹奏楽部を経て洗足学園音楽大学へ入学。 2022年春学期東京音楽大学指揮研修講座修了。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し、多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。指揮法を川本統脩、三河正典各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。初心者と子どものためのオーケストラpìccolo音楽監督。板橋区演奏家協会理事。取手聖徳女子高等学校音楽科非常勤講師。

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