数年前、ちょうど部活動の活動時間や教職員の労働時間が問題視されていた頃だったでしょうか、部活動指導員という制度が誕生し、そこから僕の周りでも部活動指導員として吹奏楽部の指導にあたる人が見えてきました。
レッスンの依頼を受けて学校に出入りする外部講師とはちょっと違う部活動指導員という制度。
詳しくはこちらに書いてあるので割愛し、僕も来年度は年間を通して指導に関われる学校があるといいなと思っていたので、いくつかの地域で部活動指導員への登録をしてみました。
現在、私立の学校では部活動を外部に委託し部活動指導員が派遣されるようなパターンもありますが、この記事で触れているのは公立の中学高校における部活動指導員の制度です。
部活動指導員について思ったこと
部活動指導員は平成29年3月に文部科学省により作られた新たな制度で、主に学校の職員として年間を通して部活の指導にあたる職種です。
採用方法は各都道府県によって様々ですが、多くは候補者リストに登録して各学校に案内があったりして希望があった学校からのオファーを待つような形。
僕ら音楽家にとっても、年間を通した仕事になる嬉しい制度ではある反面、音楽の仕事は信用の上に成り立ち知り合いを通じてのオファー、それぞれのコミュニティの中で信頼できる人を紹介し合うような形で回っていることが多かったので
- 書面だけではどんな指導をする人か判断できない面がある
- 顧問の先生と指導員の音楽的な相性が合うかわからない
- 結局は誰かの紹介の方がオファーをしやすいのではないか
- 仕事内容は同じでもレッスンと比べて単価が安い
といった音楽家の視点から見た疑問点も残ります。
特に音楽的な相性の部分はとても大切なので、今の形だと自分が仮に顧問の立場だったら声かけにくいなと感じる部分もありました。
まだ新しい制度なのでこれからどんどん内容も見直されていくと思いますが、部活動指導員という制度自体はとても素晴らしいものなので、学校、行政、指導員とお互いが気持ちよく仕事ができる環境が整うといいなと思います。
部活動指導員候補車リストへの登録地区
僕は下記の地域で部活動指導員へ登録してみました。
- 東京都品川区
- 神奈川県横浜市
- 神奈川県川崎市
- 神奈川県厚木市
対応可能な範囲は、パート指導・合奏指導・選曲から企画、部活動運営のサポートなど。
吹奏楽コンクールの指揮は応相談。
僕もそうですが、音楽家は演奏活動、自身の創作的な活動などと様々な活動をしている人が多いので部活動指導員がどこまでの範囲を受け持つのかは気になるところ。
特に平日の夕方はリハーサル帰り、または夜から音楽教室または自宅でレッスンという人もいるので前後の現場との移動距離、車での通勤はOKなのかという点も気になります。
上にも書きましたが制度自体はとても素晴らしいものだと思うので、どんどん認知され、学校の先生の負担も減り音楽家も仕事が生まれるといった流れになっていくといいなと思います。