コロナ禍に読みたい

なぜ今、指揮を学びに行こうと思ったのか。

SNSのタイムラインには新年度の報告#春から◯◯ といった投稿が増え、新年度だなあと感じる4月。

僕は年明けの新年より、新年度になった4月の方が新しいスタート感が感じられるのですが、Twitterで まさかの#春から東京音大なんてことをつぶやいてみました。

で、この投稿をしたのが4月1日でタイムラインにもエイプリルフールを狙った投稿が多かったので結構驚かれましたが、これは本当でした。

ということで、今月から東京音楽大学の指揮研修講座で研修生として指揮を学んでいます。

この投稿をしてからいろんなことを聞かれるので、なぜ今、指揮を学びに行こうと思ったのか?を書いてみようと思います。

なぜ今、指揮を学びに行こうと思ったのか

先に結論が出てしまいますが、自分を変えたいと思った一環の中で「学ぶらな今しかない」と感じたからです。

本当に理由はシンプルでこれだけですが、同時に考えていたことをがいくつかあります。

まず、コロナ禍も3年目を迎えるとまん延防止等充填処置緊急事態宣言の発令が自分の仕事にどんな影響を及ぼすかが見えてくる、そして予想ができてきます。

各地を飛び回り忙しい日々を過ごしていた時期もあれば、本当に手帳が真っ白になったり、僕の周りには今もオミクロン株の影響を受けている人も多く、自分もその一人です。

コロナ禍を音楽一本で過ごすという目標を経て

2020年、2021年と自分の中で掲げていたのはコロナ禍を音楽一本で乗り切ることでした。

新型コロナウイルス感染症の影響が日本でも広がりはじめた頃、何をしてたかと振り返ると、神奈川県進出計画という目標を掲げて自身の活動の幅を広げようとしていた時期。

そんな2020年は描いてた未来を潰されてたまるかなんて思いながら、神奈川に移住したり給付金を申請したり、自分の活動に活かせる補助金を探して書類を審査に出したり、収入が激減した事業者が対象になる補償を受けるための書類を作ったりしていました。

給付金に助けられながらも仕事は音楽一本にこだわり、演奏活動とレッスンに力を注ぎ、空いた時間はリサーチやSNSでの発信に使い、とにかくがむしゃらにやり切る、最後は気合と根性とガッツといった感じで駆け抜けてきました。

2021年もそんな感じで、たくさん仕事ができた月に貯蓄していた分をコロナの影響が大きかった月の補填に当てるようなことをしながら過ごしてきましたが、ここで感じたことがいくつかありました。

音楽家としての生き様

コロナ禍を音楽一本で乗り切る、そんな目標を掲げて2年間過ごしてきてふと感じたのが「今年も同じことするの?」ということで、心の声のようなもの。

なぜ、自分がコロナ禍を音楽一本で乗り切るってことができたかを考えてみたら、いわゆる足し算で積み重ねてきた軸(コントラバス)に好きなことや得意なことを掛け算して横展開させるスタイル(◯◯×◯◯)で収入を分散化させていたこと、この経験は音楽家としての自信に繋がりました。

これは音楽家の生き様としては良いのかもしれない、なんかストーリー性あるしかっこいいと言われたこともある。

でも同時に、こんなことを思うようになりました。

社会人としての自分

2020年を過ごした中で、2021年にはコロナが自分の活動どんな影響を及ぼすかが見えてきた。

そんな中、2021年は車が壊れて買い替えたり、政府が出しているコロナの経済対策もより細かくなってきて月次支援金の対象にはならず収入が減っても補償が受けられない月が続いたり、今の働き方が自分の生活にどんな影響を及ぼすかも見えてきた、そして今までお金の勉強をしてこなかったことで受けたダメージも多く、マネーリテラシーのなさに猛反省。

今の自分の働き方だと、このサイクルが大きく崩れた時、コロナで死ぬ前に経済で死ぬかもしれない。

そして、2年間やっていろんなことを学んだ、自信もついてリスクも知った。

よく頑張ったと思う、ところで今年も同じことやる?

「それだときっと見える景色は変わらない」という心の声を感じ、今までの活動スタイルを見直そう、音楽家としてどうこうの前に社会人として足りない部分を補填しよう、変わろうと決めました。

支出の見直し、お金の勉強、投資、営業

まずはじめたのが支出の見直し、余計は出費は何かを調べ、携帯もキャリアを変更。

そしてお金の勉強のための本を買い、投資についての勉強をはじめて証券講座を開いて投資信託をはじめてみたり、株についての知識もなかったのでとりあえずよく利用するお店の銘柄や謎の安い株を買ってみたり、それから先を見据えて音楽関係で固定の仕事を増やそうと片っ端から興味のあるところへ電話をかけ、求人を探し、営業をかけ、履歴書を送ったり。

手を動かすたびに、社会人としての知識のなさに笑ってしまうんですが、音楽家としてどうこうの前に一社会人として、生活を守る立場として自分に足りないものを探していくと、自分の足回りを見直した先に音楽家としてのキャリアをどうするかってところに結びついていくんですね。

そこで感じたのが指揮の勉強をしたいということ。

多分、勢いや情熱だけで音楽のことばかり考えてたらここにはたどり着かなかったです。

音楽家としてのキャリアの発展と独学の限界

ここからやっと音楽の話になるのですが、僕はコントラバス奏者としてオーケストラや吹奏楽団などクラシック音楽を軸に演奏活動をしたり、指導者としてレッスンをしていく中、演奏家としインプットしたことを指導者の現場でアウトプットすることをサイクルにしてきました。

このサイクルにSNSでの発信も合わさって広がっていったのがいわゆる掛け算の部分(コントラバス奏者×吹奏楽指導)で、ここ数年はここから吹奏楽であれば合奏トレーナーや吹奏楽団の指揮・指導、オーケストラであれば弦分奏や合奏指導、そしてオーケストラの指揮・指導へと繋がって行きます。

数年前まで、自分が吹奏楽団やオーケストラを指揮するなんて思ってもいなかったですが、こんなチャンスはないと喜んで引き受け、全力を尽くしてきました。

指揮は大学のゼミで触れ、その後に半年ほどゼミの先生に基礎を習いに行き以降は独学でしたが、独学の限界を感じたことや、そこで感じた悔しさから指揮を学ぶ機会を探していたところ、東京音大に社会人の講座があることを知り、学ぶなら今しかないと確信し受験をしてきました。

仮説を立てて、即決

コロナの影響がまだ続きそうなこと、例年の動きから考えると夏からレッスンが忙しくなり秋からは演奏会シーズンに入ること、延期になった公演の振替が秋以降に入りそう、講座は半期で一区切り、一番時間があるのは今。

そうなると、学ぶなら今。

半年は勉強に捧げ、そこから一気にアウトプットする。

自分が変わりたいと思ったら環境を変えるのが一番。

募集要項を見つけたのが願書締め切りの4日前だったのですが、そこから知りたい情報全部揃えて受験の準備をし結果が出て今に至ります。

思い切って、飛び込んでよかった

こんな感じで先週から東京音大へ通っています。

ガイダンスを経て初回のレッスンを終えて感じたのが、思い切って飛び込んで良かったということ。

これから半年間どんな学びがあるのかと、今はとても楽しみです。

コントラバスを弾いて、レッスンをしてと仕事をしながら大学で指揮を学ぶ。

これはまた書こうと思っていますが、社会人になって通う音大って景色が全然違うんですね。

まだまだ大変な状況が続きますが、コロナ禍の2年間で学んだ教訓を活かし、音楽家としてさらに精進していきたいところです。

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イグチシンノスケ

1987年、千葉県生まれ。 船橋市立葛飾中学校管弦楽部にてコントラバスと出会う。 千葉県立市川西高等学校を経て洗足学園音楽大学へ入学。 在学中より「吹奏楽部におけるコントラバスの現状」に着目し多くの講習会に講師として参加。大学卒業後はフリーランスのコントラバス奏者としてオーケストラ、吹奏楽、室内楽をはじめ楽器製作ワークショップやレコーディングなど多方面での演奏活動をする傍ら、吹奏楽指導者・アマチュアオーケストラのトレーナーとしても活動しており、中でも吹奏楽におけるコントラバスの指導に力を入れている。 これまでにコントラバスを寺田和正、菅野明彦、黒木岩寿各氏に師事。よこはま月曜吹奏楽団指揮者。板橋区演奏家協会理事。ルロット・オーケストラ、ブラスエクシードトウキョウメンバー。

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